さくらもちモチ: 感想：NHK朝ドラ「らんまん」第13週：ヤマザクラ*ネタバレあり: SSブログ

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感想：NHK朝ドラ「らんまん」第13週：ヤマザクラ*ネタバレあり　[NHK連続テレビ小説感想] [編集]

NHKの連続テレビ小説（朝ドラ）「らんまん」の感想です。
今回は以下の放送について記します。
第13週：ヤマザクラ

以下の記述にはネタバレを含みます。

出版社/メーカー: NHK出版
発売日: 2023/03/20
メディア: Kindle版

万太郎（神木隆之介）と寿恵子（浜辺美波）の祝言の日、竹雄（志尊淳）と綾（佐久間由衣）も夫婦になることを報告。孫たちを見届ける様にタキ（松坂慶子）の生命が尽きる。

「らんまん」が始まったのが四月です。
つまり六月の最終週の放送をもって
物語の半分が終わったことになります。
この週は、それに相応しい内容でした。

まずは主人公の万太郎と寿恵子さんについて。
寿恵子さんが初めて「槙野寿恵子です」と名乗った時は
私も嬉しさと驚きで「お！」となりました。
白無垢やお披露目の時の着物もよく似合っていて
大変素敵でした。
本当に良かった！

寿恵子さんは、以前のドレス姿も実に可憐で
私は惚れ惚れとしながら眺めていましたが、
今週のそれらの晴れ姿はそれ以上に綺麗で、
なんというか……有無を言わさぬ美しさがありました。
お披露目の際に、
分家を始めとした客たちが下品な感じで偉そうに
「どれ、嫁を見てやるか」と言っていたのを
寿恵子さんがその美貌でねじ伏せた時は、
坂口涼太郎さんの怪演が良かったのもあって
思わず笑っただけでなく、
胸がすく思いがしました。

坂口さんは演技がお上手ですし
お顔の個性が強く、存在感もあるので、
こういう役を任せたらピカイチですよね。
以前の朝ドラ「エール」でも
ヒロイン・音の姉のお見合いの相手として
坂口さんが一風変わった男性を見事に演じられていたのを、
ふと思い出しました。

仲の良い万太郎と寿恵子さんですが、
植物に夢中になると寝食を忘れる万太郎の悪い癖のせいで
二人が言い合うシーンがあったのも、
現実的で良かったと思います。
更に、そうなった時の万太郎を諫める務めは
以前は竹雄くんが果たしていたのに、
これからは寿恵子さんが担うんだと思うと、
感慨深くなりました。

その竹雄くん。
晴れて綾さんのお相手として皆に認められました。
酒蔵の組合作りが思うようにいかず、
つい弱音を吐いた綾さんを
竹雄くんが叱咤しつつしっかりと支えたシーンは、
朝から私も胸がキュンキュンしました……。
以前もそうでしたが
綾さんは竹雄くんには心を許しているので、
誰にも見せない弱さが
彼の前では出てしまうんですよね。
以前から綾さん一筋だった竹雄くんの愛情は勿論のこと、
彼に惹かれていく綾さんの心の動きが自然で、
凄く凄く良かったです。
竹雄くんと万太郎は名コンビだったので、
いつも楽しそうだった彼らの会話を
今後は見聞きできなくなるのがちょっと淋しいのですが、
だからこそ、彼らの再会がより楽しみになるのかなと
期待に変えることにしました。

そしてタキさん……！！
孫に優しいだけでなく
時には厳しかったけれど、
万太郎に道を作ってくれた素晴らしい方でした。
老い先短いタキさんと
病に冒された桜の大木を重ねたエピソードも
とても良かったです。
単に木の病を治してめでたしめでたしとするのではなく、
接ぎ木をして未来に繋げた解決法が、
綾さんと竹雄という新たな枝でもって
峰屋を存続させることに重ねていたのも、
本当に上手かったです。
タキさんは、演じられた松坂慶子さんを含めて
「らんまん」を良いドラマだと評価するに当たり
理由の一つに挙げられる人物だったので、
それに相応しい退場だったと思います。
万太郎夫婦と綾夫婦が、
今後生まれるであろう子供
（タキさんにとっての孫）と共に
ヤマザクラの下で花見に興じる想像をして、
花が美しく咲き乱れる意味の「らんまんだ」と呟いたのも
とても好みでした。
ドラマの題名と重ねてある以上に
意味がある言葉となっていました。

個人的には、
声優の小野Dこと小野大輔さんの声が好きなので、
彼が呉服屋さんとしてこの作品に出演されるのを見られて
嬉しかったです。
少し前に「らんまん」の関連番組で
小野Dがナレーションをされていて、
もしやチョイ役での出演もあるのでは？と期待していたので、
叶って良かったです。

続きはこちら。
【感想：NHK朝ドラ「らんまん」第14週：ホウライシダ*ネタバレあり】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2023-07-21