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感想@テレビアニメ「ジパング」 [アニメ感想]

テレビアニメ「ジパング」の感想です。
Youtubeにて無料配信されているのを視聴しました。
原作の漫画は未読です。
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ジパング 超合本版(1) (モーニングコミックス)

ジパング 超合本版(1) (モーニングコミックス)

  • 作者: かわぐちかいじ
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2018/05/23
  • メディア: Kindle版



ゲームの「艦これ」を遊んでいる私にとって
海自は非常に興味深い対象です。
「艦これ」を遊ぶようになってから
横須賀や呉を訪れたり、
自衛隊のイベントに参加したりするようになりました。

しかし、かわぐちかいじ先生の作品に触れる機会は
全くありませんでした。
この記事を書いている今は
実写映画の「沈黙の艦隊」が公開されたばかりで、
私がつべでジパングの動画配信を無料で見られたのも
これを記念してのことでしょうが、
「沈黙の艦隊」の漫画も未読です。
(映画はそのうち観に行くつもりでいます)

なので、アニメの第1話で
イージス艦のみらいが横須賀を出港するのを見た時は
「あれ? これって潜水艦の話じゃないの?」と
首を傾げてしまいました。
はい、完全に「沈黙の艦隊」と混同していました……。
(尤も、「沈黙の艦隊」についても、
原子力で動く潜水艦を基盤として
主人公の男性が独立国家を名乗る話?ぐらいしか知りません。
これが正しいのかどうかも不明です)



みらいが飛ばされた先が
第二次世界大戦のミッドウェー海戦の前夜ということで、
私も一瞬、胸が躍りましたが、
そこで生じる悲劇を思い浮かべた途端、
辛くなりました。
正規空母四隻(赤城、加賀、蒼龍、飛龍)の顛末は、
私も「艦これ」で覚えたからです……。
その後も様々な艦艇の名前が挙げられる度に、
なんとも言えない気持ちになりました。
知っている船の登場を喜ぶと同時に、
当たり前ですが、かつてはその船で戦争をしたのだという
厳しい現実を突き付けられました……。



物語のキーパーソンとなる草加少佐について。
聡明で生真面目な彼を見た時は、
声がイケボの東地宏樹さんということもあって、
当初は凄く好きでした。
逆に、主人公の角松さんには
興味も好意もあまり湧かなかったので、
淡々と視聴していました。
そのせいか、歴史を知った後の草加少佐には
得体の知れない恐怖を感じました。
現代に生きる私は、みらいの乗務員と同じで、
戦争(と戦後の苦しい時期)はあくまで過去のもので、
それこそ「歴史」として学ぶだけで済ませてきたせいか、
敗北という結果を重く受け止めてはいても
「負けてはならなかった」とはあまり思わないです。
でも、その過去を今として生きる草加少佐にとっては、
やはり日本が戦争に負けることは
絶対に許しがたいことなのかなと強く感じました。
みらいの乗務員と草加少佐では考え方が根本的に異なる
(常識を測る物差しが違う)ので、
草加少佐の行動はみらいの乗務員を裏切る形になりましたが、
これはもうどうしようもないのかなと思いました。
草加少佐に考えを改めろと強いることは、
逆に言えば、私たちがそのように強いられるのと同じです。
私たちが「あの戦争で負けなかった日本」はあり得ないと
感じるように、
草加少佐にとっては
「あの戦争で負けて、連合国に支配された日本」は
あり得ない、あってはいけないのだろうなと
思いました。



見ていて凄く興味深かったのが、
みらいの中では草加少佐が異物だったのに、
兵站を確保するために角松さんが彼と共に陸に上がった途端、
草加少佐は普通の存在(その世界の人間)に戻り、
逆に角松さんが異物となった件です。
これは、海を航行するみらいが
隔離された空間だったからでしょう。
みらいが過去に飛んでも、
外界と切り離された洋上ではそれを実感できませんでしたが、
角松さんが現地に降りたった途端、
否応なしに「ここは過去だ」というのを痛感させられて、
私もちょっと不思議な感覚に襲われました。

ところで、角松さんと言えば、
まだ幼かった彼の父親が事故で亡くなりましたよね……。
おそらくタイムパラドックスを回避するための
運命力が働いたのでしょうが
(角松さんが新たに生まれないようにした)、
これでもう角松さんはこの世界から逃れられず、
一生、ここに囚われたままなんだなと思いました。



凄く面白かったので、
配信を次々に見ていったのですが、
途中で辛くなって見るのを一旦止めたシーンがあります。
それはヘリで小笠原に偵察にいった際に、
日本軍の二式水戦の迎撃に遭ってしまい、
若い射撃士が亡くなった……と思しきところでした。
(後部座席に乗っていた佐竹さんが何度も呼び掛けるものの、
返事はなく、血で赤く濡れた前部座席が映るシーン)
二式水戦は「艦これ」でも出てくる装備で、
私にもよく馴染みがある分、
「水戦って強くて怖いんだな」としみじみ思いました……。



それと、燃料や食料の問題は一応解消されましたが、
弾薬については同じ物の補給を受けられない分、
消費すればするほどみらいの優位性が薄れるのではないかと思い、
後半ははらはらしました。
結局、その問題が語られる前にアニメが終わったので、
もやもやとした気持ちになりました。

そして、単純に続きが気になります!
角松さんは草加少佐を追ってみらいから降りましたが、
その二人に対しても
みらいの残りの乗務員に対しても、不安しかないです。
もしみらいが帝国海軍と上手く連携できたとしても、
その先の日本に待っているのは苦しい戦いばかりです。
何より、角松さんの父親がああなった以上、
彼だけでなく、他の乗務員についても
きっともう現代に戻れる望みは無くて、
彼らに待ち受けているのは死か絶望ですよね。
中には希望を抱いて亡くなる人も出てくるでしょうが、
もう戻れないという大前提の前では
あまりにも無情すぎます。



我慢できなかったので、
Wikipediaでその後のあらすじをざっと読みました。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%91%E3%83%B3%E3%82%B0_(%E6%BC%AB%E7%94%BB)
アニメの視聴だけで留めておいた方が良さそうだったので、
積極的に原作の漫画を追うことはしませんが、
もし機会が得られたら読んでみてもいいかなと思っています。
アニメは、文句なしに面白かったです!



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2023-10-08 16:03 
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