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感想:NHK朝ドラ「あまちゃん」 [NHK連続テレビ小説感想]

NHKの連続テレビ小説「あまちゃん」の感想です。
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連続テレビ小説 あまちゃん 総集編 [Blu-ray]

連続テレビ小説 あまちゃん 総集編 [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: NHKエンタープライズ
  • 発売日: 2014/04/25
  • メディア: Blu-ray



ずっと見たいと思っていたあまちゃん!
BSプレミアムの朝ドラ再放送枠で見られると知った時は
本当に本当に嬉しかったです。
その期待どおり、とても楽しい一年間でした。

主人公の天野アキちゃんを始め、
作中で登場する皆が大変魅力的で、引き込まれました。
最初にアキちゃんを見た時は、
勿論、能年玲奈さんのお顔を知っていたものの、
「なんて可愛いんだろう」と見惚れてしまいました。

北三陸市に突如現れたアキちゃんが
新人海女として地元のアイドルになった後、上京し、
誰もが知るアイドルタレントとなって成功した後、
震災を機に再び北三陸市に戻るという物語も
面白かったです。
能年玲奈さんの輝きは
そのままアキちゃんの魅力として表現されていました。



そんなアキちゃんとは対照的に、
上京しようとする度に阻まれてしまった足立ユイちゃん。
アキちゃんの美少女ぶりには慣れていたはずなのに、
橋本愛さん演じるユイちゃんが出てきた途端、
画面がぱっと華やかになったのを
今でもよく覚えています。
作中で彼女の美貌がやたら強調されていたとおり
(他人から「あの可愛い子」と言われまくっていた)
まさに美少女!という感じでした。
アキちゃんとユイちゃんの可愛さは方向性が違うので、
私にしてみれば「二人とも可愛い」となるのですが、
ユイちゃんの可愛さには説得力があったと思います。
失礼な言い方になってしまいますが、
制作側の狙い通り、
「冴えない田舎でくすぶっている美少女」感が
ちゃんとありました。

父親が病気で倒れた後、母親が蒸発してしまい、
ユイちゃんが自暴自棄になった時は、
ちょっと見ていられなかったです。
あれも一種の自傷行為ですよね。
アキちゃんや北三陸の皆が本気で心配したお陰で
ユイちゃんは立ち直ったようですが、
彼女自身の心の頑張りも相当あったはずなので、
たっぷり労わってあげたかったです……。

最終的に上京を諦めたユイちゃんが、
「私に会いたかったら北三陸まで来い」と言って、
会いに行けるアイドルというより
会いに来させるアイドルになったのは、天晴でした!
その価値がユイちゃんにはあって、
彼女自身がそれを理解しているからこその発言でした。
実際、作中ではたくさんのファンが
ユイちゃんと会うために北三陸に来たらしいのを踏まえると、
いかにも彼女らしい選択だったと思いました。



私が作中で一番好きだったのは、鈴鹿ひろ美さんです。
実は、東北の復興イベントに出演した薬師丸ひろ子さんが
現地で「潮騒のメモリーズ」を歌っていたのを
たまたまテレビで見ていたので、
まさか彼女が音痴な役をやっていたとは
夢にも思いませんでした。
春子さんの過去回想を介して、
荒巻さんや鈴鹿ひろ美さんとの因縁が描かれた時は、
当時の春子さんの苦しみが伝わってきて
私の胸も痛みました。
最終的に、春子さんの思いも報われて良かったです。

太巻さんやGMT48については、
私が48グループが好きで、
秋葉原の劇場公演に何度も入ったことがあるせいか、
ツッコミを入れたい点が多々ありましたが、
楽しく視聴できました。
個人的には、グループ内に東北出身者が二人いて、
厳密に言えば言葉(訛り)は全然違うのだけれど
傍から見ればほぼ同じでキャラがかぶってしまうので
(しかも、もう一人の方が人気が高い)
アキちゃんが損をしているのが
非常に興味深かったです。
あのままGMT48に所属していても売れなかっただろうなと
容易に想像できました。



あまちゃんを語る上で、
東日本大震災の描写は欠かせないと思います。
震災からもう十年以上が経過している上に、
私自身は被災していないにもかかわらず、
(震度6強の地震に遭っただけ)
そのシーンでは全身に緊張が走りましたし、
なんとも言えない不快さがこみ上げました。
多くの視聴者への配慮なのか、
震災と津波による被害をジオラマで表現したのは
とても良かったと思います。
ユイちゃんが絶望を味わったシーンも、
本当に凄かったです。
私も彼女と同様に呆然としてしまいました。
あまちゃんが、ただ楽しいドラマとしてだけでなく、
質の高さでも評価されている理由が分かりました。



上記のとおり、全体的にとても楽しく視聴しましたが、
私が元々、宮藤官九郎さんの脚本を苦手としているせいか、
「私には合わないな」と思ったシーンもありました。

まず、アキちゃんの空気が読めなさについては、
そういう病気なのかな?と思うほど極端な時があり、
ドラマとしての表現だとは分かっていても
たまに不快になりました。
駅長の大吉さんの大袈裟すぎる言動も同じです。
それがドラマとしての演出だとは分かっていても、
鼻につくというか、煩さ加減が私に合わず、
何か作業をしながらの流し見でないと
苛々しそうでした。

それと、これはドラマというより
田舎あるあるに含まれると思いますが、
人々が密接し過ぎているせいでプライバシーが守られず、
誰がどこで何をしたのかがご近所内で全て筒抜けなのが
本当に嫌でした。
作中では、微笑ましいこととして描かれていましたが、
現実でもそれが嫌でたまらない私にとっては
背筋がゾッとする時もありました。
ドラマでは、主人公だけでなく周囲の人々が
困っている人に対して親身になるからこそ
物語が作れる(盛り上げられる)ので、
そういう要素は朝ドラの醍醐味でもあるとは分かっていますが、
もし現実でこうだったら嫌だなと思うことが
度々ありました。

あと、それまで散々春子さんを口説いていた大吉さんが、
最後はあんべちゃんと再びくっついたのが
私には不思議でした。
春子さんと正宗さんの再婚は当然の流れだったからこそ、
大吉さんの再婚はそこに加えなくても良いのでは?と
思えてならなかったです。



まめぶ汁は食べたことがないので、
機会があれば是非、食したいです。
というより、モデルとなった地域にも行ってみたいです。
ウニを美味しいと思ったこともないので、
うに丼も食べてみたいです。
このとおり、ドラマの全てが好きだったわけではないのですが、
それを差し引いても人気の高さに頷ける良作でした。



2023-10-09 23:22 
共通テーマ:テレビ


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