さくらもちモチ

感想@キヅナツキ「ギヴン」 柊mix_10（シェリプラス2021年5月号掲載）*ネタバレあり　[ギヴン] [編集]

雑誌「シェリプラス」2021年5月号に掲載されている
キヅナツキ先生の作品「ギヴン」の感想です。
（柊mix_10）
以下の記述にはネタバレを含みます。

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梶さんの新しいアパートの部屋に今度は立夏くんが現れ、
バンドの未来について話し合うという内容でしたが、
端的にあらすじを説明すると
魅力が全く伝わらなくなってしまう回でした！
ここに書かない部分がとても良かったです。

というのも、今月号は
梶さんと春樹さんの情事から始まったからです。
春樹さんによる「アキ」呼びがとても良かった……！
とはいえ、立夏くんの来訪により中断せざるを得なかったので、
寸止めどころかまだ開始まもないところで終わったのですが。
半裸の梶さんの応対に驚いた立夏くんが、
両手で顔を覆っていたのが、とても可愛かったです。
そして立夏くんも真冬くんと頑張れ。
頑張ってくれ。



さて、春樹さんも含めて始まった三人の会話。
立夏くんは、柊くんたちのサポートで出る予定の
デビューライブのチケットを渡していましたが、
当然、話の内容は自分たちのバンドの件になります。

個人的なことになりますが、
こうして感想を書いている私はもう婆なので、
「若いんだから好きなことをやったら？」と思っています。
バンド活動に限らず、
音楽でプロの道に進めるのはごく僅かな数なのを踏まえると、
せっかくのチャンスを生かさないのは本当に勿体ないです。
勿論、同じバンド内に恋人がいるという点が
良くも悪くも作用するというのは重々承知しており、
それをひっくるめても、
マイナスよりプラスの方が大きいと想像しています。
何より、ここでその話を蹴ったら、
後で悔いることになりそうなのが怖いです。
彼らの実力なら、もし今回の話を断ったとしても、
他から持ち掛けられる可能性があるかもしれないので、
四人全員の意見の合致を得られないなら
様子見をしても良いのかもしれません。
でも、前に進みたいのにしない選択をするのは、
やっぱり無いなぁというのが、私の感想です。

でも、悩んでしまうのも含めて彼らの若さの良さですよね。
私はもういい年なので、
すぐに「これは良い思い出になるな」と計算してしまいます。


真冬くんへの気遣いで（彼に手を焼いているのも含めて）
強く出られない立夏くんに対し、
大人組の二人が良いことを言っていたのがさすがでした。
真冬くんも、躊躇いがあるだけで、
別にデビューが嫌だと強く拒んでいるわけではないですし、
他のバンドの晴れ舞台で
凄く気持ちよさそうにギターを弾く立夏くんを見たら、
嫉妬とやる気という形で迷いが消える気がしました。
（立夏くんを独占したい、自分も彼とステージに立ち続けたい的な感じで）
しかも立夏くんはあくまでサポートで、
そのメインが幼馴染みの柊くんや玄純くんだというのも、
真冬くんにとっては非常に大きいと思います。



その柊くん。
夜這い……しそうな状況で、ちょっとびっくりしました。
気持ちをちゃんと自覚したらしい柊くんは、
腹が据わったというか、気持ちを固めたようで、
以前の彼とは違った強気の顔をしていました。
次回はいよいよ、玄純くんとの会話を経て、
二人の関係が進展するのかもしれません。
楽しみです！



続きはこちら。
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