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感想@テレビアニメ「ギヴン」第7~8話*ネタバレあり [ギヴン]

テレビアニメ「ギヴン」の感想です。
今回はこれらの話について記します。
・#07「Tumbling Dice」
・#08「Time Is Running Out」

以下の記述にはネタバレを含みます。
原作の漫画については、第9話の視聴後に買いました!

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第7話「Tumbling Dice」
各キャラクターに割かれる時間を考えれば、
この第7話は梶さん回に当たるのだと思います。
しかし、分かり易かった春樹さんの乙女回と違い、
この回ではまだ梶さんの全てを知ることはできません。
梶さんのことをちゃんと語るには、やはり、
良くも悪くも雨月さんのことも一緒に語る必要があり、
それは後で(おそらく映画で)実現されるはずです。


お話の流れとしては、前回の最後で、
立夏くんの真冬くんに対する想い
(恋情)をはっきりとさせた上で、
雨月さんを好きだった梶さんの過去を持ってくるのが
上手いなぁと思いました。
梶さんと雨月さんは、
雨月さんの一方的な決断もあって上手くいかなくなり、
お互いに相手を傷付けて、傷付けられてもいるのに
どうしても離れられなかったという歪んだ関係だったので、
より、立夏くんと真冬くんには幸せになってほしいと
願わずにはいられなかったです。

私は、アニメ初見時から春樹さんの恋を応援していたことから、
原作の漫画の第5巻の最後で
梶さんが春樹さんとの恋を始めるために告白した展開に対して
万々歳で喜んだ一方で、
雨月さんがずっと梶さんを本気で好きだったとも知っていた分、
二人が決定的な別れを迎えたことは喜べず、
非常に複雑な心境になりました。
皆が幸せになれれば良かったけれど、そうはいきませんよね。
うーん……。

話が未来に逸れました。
アニメ第7話の時点では、梶さんと雨月さんは
ただのラブラブカップルに見える気がしますし、
私も初見時はそういう目で見ていた記憶があります。
とはいえ、二人が初めて音楽室で抱き合った際に流れた
梶さんのモノローグが、とても不穏な内容で、
その先の予兆のようなものは最初からあったんだなぁと
今になっては苦笑いが出てしまいます。

それにしても、誰よりも全体が見えていた分、
今回の話では梶さんの気遣いが炸裂していました。
春樹さんも頑張っていたけれど、
梶さんの細やかな気配りが無ければ、
あのライブの成功は無かったでしょう。


真冬くんへの気持ちに惑い、迷走してしまう立夏くん。
当人はとても大変そうでしたが、
観ている私は楽しかったです。
ずっとニヤニヤが止まりませんでした。
同時に、真冬くんも立夏くんには思うことがありそうだったのも
良かったです。
立夏くんと例の女子生徒(笠井さん?)が
ゴミ捨てのついでに外で話しているのを、
校舎の廊下の窓から見下ろしている時の真冬くんの表情は、
以前、教室の机に突っ伏して寝ていた立夏くんを
その女子生徒が起こそうとするのを見ていた時と同様に、
一見すると無表情だけれど
ちょっと複雑そうであるのはしっかりと表れていました。
以前の時はまだのような気がしますが、
この時の真冬くんは、もう、立夏くんのことが好きですよね。



第8話「Time Is Running Out」
いよいよ初ライブ出演まで一週間を切りました!
一般的には諸々追い込んでいく時期ですが、
大人組のメンバーが追い込みをかけたのは
それぞれの楽器や歌の練習でなく、
高校生組の精神(立夏くんの気持ちと真冬くんの覚悟)という、
なかなかスパルタな展開でした。


いつになっても歌詞を作れない真冬くんについては、
前回の終盤で梶さんが指摘していたように、
彼が辛い過去と向き合わなければどうにもならない話でした。
なので、雨の中、訪ねてきてくれた柊くんには、
アニメ視聴者(漫画読者)として感謝しかありません。
あの時のモノローグで「鹿島柊は許されたい」とあるように、
真冬くんが「救われたい」と思っていたかどうかは不明ですが、
辛い過去の当事者の一人である柊くんの来訪によって
真冬くんの気持ち(負い目による苦しみ)が少し楽になり、
救われたのは確かでしょう。
よって、柊くんがわざわざ彼を訪ねた意味は
ちゃんとあったのだろうと推測しています。
柊くんの後押しもあって、真冬くんは前に進めたんでしょう。

これに加えて、
今回の最後で切れてしまった真冬くんのギターの弦を、
次の第9話の冒頭にて立夏くんの手で張り直してもらう
(心の傷を癒してもらう)ことを経て、ようやく、
あの「魂の叫び」とも言える凄い歌詞が出来上がるかと思うと、
感慨深くなります。
もし柊くんの来訪が無かったら、
きっと立夏くんが弦を張り直しても足りなかったと思うので、
やはり柊くんにも感謝の言葉を贈りたいです。


これまで断片的にしか出てこなかった真冬くんの過去が、
柊くんによる回想という形でようやく明らかになりました。
本音を言えば、由紀くんに対しては今でも
「喧嘩ぐらいで自殺する?」と思ってしまっています。
ただ、彼が高校生という多感な時期であったことと、
過干渉だったと思わしき真冬くんとの密接な関係や、
馴れない飲酒による影響が重なって、
衝動的にそうしてしまった心境までは否定できません。
残酷な言い方ですが、由紀くんが自殺をしないと
この「ギヴン」という物語は始まらないので、
作品の中で彼の自死が必然である以上、
視聴者(読者)である私は、それを絶対的なこととして
全面的にただただ受け止めるしかないです。
それでも、「そんなことで死ななくてもよかっただろうに」と
思わずにはいられませんでした。

アニメ初見時は、柊くんの言葉で
「(二人は)ほんの小さな喧嘩をした」
「他愛のない、どこにでもある喧嘩をした」としか
由紀くんの自殺の原因が語られなかったこともあって、
真冬くんの引きずりっぷりにはまだ疑問を持っていました。
なので、第9話の感想記事でも書きましたとおり、
その時の真冬くんが由紀くんに向かって
「俺のために死ねるの?」と発していたと分かった時は、
「あー……」と納得したと同時に、ショックを受けました。
「そりゃ、恋の歌詞なんて書けないわ」と
心の底から思いました。

そんな彼の、どうしようもない気持ちを昇華させ、
ちゃんと前を向いて今を生きられるようにしたんですから、
立夏くんや柊くんは凄いですね。
勿論、音楽の力も。
素晴らしいです。


そうそう、うっかり忘れそうでしたが、
第8話での梶さんと雨月さんについても記しておきます。
前回までのラブラブそうな様子で、
てっきり同棲中の恋人同士かと思いきや、
二人ともいたって普通の顔と口調で、
「ビオラの新しい彼氏」とか
「(その新しい彼氏は)顔が好みなだけ」とか
恋人同士ならまずしない会話をしていたので、
アニメ初見時は「ん?」となったのを、覚えています。
雨月さんが梶さんの朝ご飯を一口ねだったり、
吸っている煙草をすっと奪ったりしていた様子からは、
どう見ても今も体の関係がありそうに感じられたので、
余計に混乱していました。
「え? 恋人じゃないの? でもいちゃついてたよね、さっき」と。
あぁ、懐かしい……。



続きはこちら。
【感想その2@テレビアニメ「ギヴン」第9話 冬のはなし*ネタバレあり】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2020-06-13-2
第9話については最初に感想を書きましたが、
全然書き足らなかったので、
今回新たに記事を作って追記しました。



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2020-06-13 19:00 
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