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感想その2@テレビアニメ「ギヴン」第9話 冬のはなし*ネタバレあり [ギヴン]

テレビアニメ「ギヴン」の感想です。
今回はこちらの話について記します。
・#09「冬のはなし」

以下の記述にはネタバレを含みます。
原作の漫画については、第9話の視聴後に買いました!

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関連記事
【感想@テレビアニメ「ギヴン」第9話 冬のはなし*ネタバレあり】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2020-05-30
【CD:ギヴン「まるつけ / 冬のはなし」】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2020-06-11-2
【感想@キヅナツキ「ギヴン」2~5巻*ネタバレあり】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2020-06-12

以前の感想記事はこちら。
【感想@テレビアニメ「ギヴン」第1~2話*ネタバレあり】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2020-06-12-4
【感想@テレビアニメ「ギヴン」第3~4話*ネタバレあり】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2020-06-12-5
【感想@テレビアニメ「ギヴン」第5~6話*ネタバレあり】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2020-06-13
【感想@テレビアニメ「ギヴン」第7~8話*ネタバレあり】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2020-06-13-1



昨日から、アニメ「ギヴン」の感想記事を
集中的に書いています。
というのも、第9話の感想記事を書いた後に、
原作の漫画やこのアニメを
何度も何度も読み直したり見直したりしているうちに、
他の話の自分の感想を文章でちゃんとまとめたい、
後で読み返せる形で残しておきたいと思ったからです。
よって当初は、最初に書いた第9話以外を書くつもりでした。

しかしながら、改めて第9話の感想記事を読み直したところ、
ほぼ「冬のはなし」の歌唱のことしか書いていないと気付きました。
やっぱり他のところについても書きたい!と思ったことから、
今回は再び第9話について触れていきます。
最初の記事を未読の方は、
先にそれをお読みいただければ幸いです。
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2020-05-30

以下の記述については、これまでと同様に、
以前の感想と重複する部分も必ず出てくるでしょうが、
ご容赦ください。



第9話「冬のはなし」
衝撃と感動の回です。

この「ギヴン」という作品は、
軽はずみな発言が元で自殺者が出ていることから、
「言葉の重み」が主題の一つであると感じられます。
前回の最後では、それが具体的に描かれました。
以前、真冬くんの歌を本気で求めた立夏くんが、
「歌ってくれ」との言葉を発して願った以上、
真冬くんの中にそれに応じる気持ちが少しでもあるのなら、
仮に他の誰かが諦めたとしても、
立夏くんには彼を信じて望み続ける義務が生じます。
この初ライブにおいて、春樹さんや梶さんが
「今回は歌は無しでいく」と言うのは仕方が無いとしても、
立夏くんだけはそれを言ってはなりませんでした。
あそこで、よく弦が切れてくれたなぁ。
ライブで最も凄かったのは真冬くんの歌ですが、
殊勲賞は絶対に、真冬くんのギターの弦です。
グッジョブでした。

目の前で弦が切れたショックで、目が覚めた立夏くん。
彼が町田の駅前を全力疾走するシーンは、
場所が具体的に分かる
(脳内でリアルな映像を再生できる)のもあって、
いつ観ても目頭が熱くなります。
現実でのあの踏切は、
小田急線の町田駅のすぐ近くにあることから
電車の速度が常に遅いだけでなく、
通る電車の本数も多いので、
タイミングが悪いと苛々させられるのですが、
この時はそうでなかったようで、良かったです。


何度も書いているとおり、
私はここで立夏くんが穏やかに放つ
「心は弦に似ていると思う」云々のモノローグが大好きです。
立夏くんが静かにそう思いながら
真冬くんのギターの弦を張り直しているシーンは最高すぎて、
いつも見入ってしまいます。
大好きです。
「あなたのお陰で、真冬くんの傷は癒されているよ」と
テレビ越しに伝えたくなります。



真冬くん(矢野さん)の歌唱に対する感動については
以前の記事で散々書きましたので、
さすがにここでは省きます。

それ以外では……
CD版の「冬のはなし」の歌唱にはコーラスが入っていたので、
それを延々とリピート再生して聴いていた今となっては、
コーラス無しのアニメ版の歌唱は新鮮に思えました。
こちらも大変魅力的だったので、
CDに入れてほしかったです。


後から原作の漫画(2巻)を読んだことで、
アニメでは過去の回想シーンでの台詞を大胆に削り、
真冬くんの「じゃあ、俺の為に死ねるの」のみ残したと知りました。
個人的には、漫画で二人の会話の詳細を知れたことで、
ようやく「あぁなるほど」と理解できたことも確かでしたが、
あのシーンで「じゃあ、俺の為に~」の台詞だけが
耳にポンと飛び込んできたのは
その内容のせいもあって大変衝撃的でしたので、
アニメの演出として大成功だったと思います。
他を削った分、その台詞がより鮮やかに際立っていて、
相応の重みもしっかりと感じました。


前奏の後、真冬くんが歌い始めた直後に、
残りの三人がはっとなるシーンがとても好きです。
他の作業をやりながらアニメを流し見していても、
ここだけは未だにテレビ画面をガン見してしまいます。
それと、歌が終わってからの後奏で、
真冬くんと立夏くんが目を合わせた後に、
立夏くんが嬉しそうにハハハと笑ったのを受けて
真冬くんが反射的にぶわっと泣きそうになるシーンも
逃さずに必ず観ています。
後者は、その後のキスシーンより好きかもしれません。
二人の熱い想いが重なり、ギュッと一つになったのを
むちゃくちゃ強く実感できています。

あぁ、本当に、願いを叶えられるのなら、
私は観客となってこのライブを生で観たいです。
演奏中は魂をもっていかれたように呆然となるでしょう。
終わるや否や、隣にいるかもしれない友人に
「ねぇ、今の凄くなかった? 半端なかったんだけど!」と
唾をたくさん飛ばしながら熱っぽく語り、
全ての終演後に外に出た時には
「二組目のバンドの一曲目が最高すぎた……」と呟いた後、
すぐ近くの居酒屋(「一番鶏」あたり)に入って
演奏をしみじみと思い返しながら、
美味しいビールをがぶがぶ呑みたいです。



この話でも、真冬くんが「淋しくないよ」と呟きます。
ようやく本当に淋しくなさそうな口調になっているのが
泣けますね……。
その前のライブ中にモノローグとして発する「淋しいよ」も、
以前の強がりとしか思えない「淋しくないよ」とは
全く違う感じでした。
真冬くんの心が復活しているのが伺えました。


真冬くんの「どこにいても君がいる」という呟きについて。
以前の彼は、
由紀くんを思い出す度に淋しさが募ってしまい、
辛い思いをしていたんでしょう。
日常の風景に向けるぼんやりとした彼の眼差しには
尋常でない孤独感が滲んでいました。
でも今は、逆に由紀くんを思い出すことで淋しくなくなり、
辛さや孤独も薄まっているように感じられます。
真冬くんの心に常に由紀くんがいるのは、
昔も今も変わらないけれど、
真冬くん自身の気持ちの変化で、
その存在を暖かいものに変えられたらしいことは
今後を生きていく上でとても大事なことです。
本当に本当に良かったなぁと、胸が熱くなります。



改めて歌唱シーンをじっくり見ていたら、
「君を許せない」「俺を許せない」の時の暗いシーンは、
原作の漫画のとおり、
首を吊った由紀くんの顔と、
それを見上げる真冬くんの顔だったんですね……。
その部分は最後に
真冬くんの「許したい」「淋しいよ」の台詞で締められるので、
まだ救いはありますが、
そうだと気付いてからはそこを見るのがしんどいです。
ただ、その時に真冬くんが切ってしまったギターの弦は、
立夏くんによって第1話で張り直されていますよね。
それを踏まえてからは、
立夏くんの怒りっぷりと面倒見の良さに笑えたあのシーンが
感慨深いものに変わりました。



真冬くんが柊くんに伝えたように
天国の由紀くんにも「新しい好きな人がいる」と告げたら、
彼はどんな反応をするのでしょうか。
私は……由紀くんが一瞬驚いて
「マジか。早くね?」「信じらんねぇ」と
本気そうに不満を口にした後、
子供っぽく顔をくしゃくしゃにして笑うかなぁと思いました。
実は真冬くんの新たな恋を応援するけれど、
彼のことが好きなので、
元彼氏としての意地をつい出してしまい、
言葉では絶対にそう発しない……という感じです。



ライブの終演後に、柊くんからの話で、
実は由紀くんが真冬くんに歌を作ってやりたかったのだと
明かされました。
でも真冬くんが彼に望んだものは、
「一緒に音楽をやろう」との言葉だったとも……。
立夏くんの場合、
結果的にそれは真冬くんの為になりましたが、
そもそも「冬のはなし」の曲を作った理由は、
そのメロディと歌声に心を大きく震わされ、
その良さを強く認めたからですよね。
真冬くんの歌声を聴いて、迷うことなく即座に放った
「俺のバンドに入らない?」との勧誘も、
苦しみながら「歌ってくれ」と懇願し、
「俺もあの曲が好きだよ」と告げたことも、
柊くんの発言を踏まえれば、
全て真冬くんが欲しいと思っていた言葉でした。
しかも、立夏くんはそれを知らずに(狙わずに)
全て言っていたのが凄いです。
短絡的に説明するなら
「二人は相性が良かった」のかもしれませんが、
その言葉でまとめるのが勿体ないと思えるぐらい、
二人の気持ちの重なり具合は見ていて心地よくて、
改めて考えると奇跡のように思えて、
たまらなくなります。
二人のことが大好きです。
二人が出会ってくれて良かった……!!



感想を一度書いた話なので、
ちょっと摘んでさらりと流す程度にするつもりだったものの、
案の定、長くなってしまいました……。
大好き過ぎて、まだまだ語りたいのですが、
残りの2話の感想も書きたいので、これでお終いにします。
お読みくださり、ありがとうございました。



続きはこちら。
【感想@テレビアニメ「ギヴン」第10~11話(最終話)*ネタバレあり】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2020-06-13-3



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2020-06-13 22:59 


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