感想@テレビアニメ「ギヴン」第1~2話*ネタバレあり [ギヴン]
テレビアニメ「ギヴン」の感想です。
今回はこれらの話について触れます。
・#01「Boys in the Band」
・#02「Like Someone In Love」
以下の記述にはネタバレを含みます。
原作の漫画については、第9話の視聴後に買いました!
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アニメ「ギヴン」の感想については、
上記のリンク先のとおり、
多大な衝撃を受けた第9話のみ既に記しています。
しかしながら、やはり他の回についても
簡素な言葉でもいいから残しておきたいと思うようになったことから、
少しずつ書いていくことにしました。
第1話「Boys in the Band」
第9話の感想記事に書いたことと重複しますが、
この「ギヴン」については、
バンドものという以外の前知識を持たずに視聴を開始しました。
メインキャラの真冬くんのことがよく分からないせいもあって、
失礼ながら、当初はあまり興味を持てませんでした。
それでも録画での視聴を続けたのは、
私が元々、バンド系の音楽を好んで聴いていたことと、
この作品のネットでの評判が良いと知っていたからです。
確か、Twitterで流れてきた誰かのつぶやきで
「『ギヴン』再放送やるんだ? 映画も観に行くけど
再放送してくれるのも嬉しいからまた観よう」云々といった投稿を
たまたま見たのがきっかけでした。
で、第4話の最後で、中学時代の真冬には、
男子生徒と付き合っていたという噂があったと知りました。
それまでも、春樹さんの梶さんに対する微笑ましい態度から
「あ、もしかしてBL要素もあるのかな」と思ってはいましたが、
そのシーンを見たのを機に、
「違う、これはガチのBLなんだ」とようやく気付きました。
それから慌ててこの第1話から見直したのを、
今でもよく覚えています。
私は商業BLをあまり好んでいないので、
この時はビミョーな気持ちにもなりました。
実を言えば、作品に対する見る目を変えてからも、
それほど「ギヴン」には興味を持てていませんでした。
私の中での気持ちが決定的に変わったのは、
第9話の視聴です。
「この『ギヴン』の世界をもっと知りたい!」と積極的に思いながら
改めてそれまでの全てを見直してみたところ、
第1話から(そしてOPの映像にも)多くの情報があったのだと
ようやく分かりました。
そして今、この記事を書く為にまた観ているのですが……
やはり真冬くんの内面が分からない状態ですと、
彼が元々内向的な性格だというのもあり、
とっつきにくい感が強いなぁと思いました。
その分、彼の言動に激しく戸惑う立夏くんに対しては
多いに共感できるのですが。
それにしても、内気なわりに自我が強い(押しも強い)真冬くんが、
立夏くんに対しては最初から押しが強かったのが
おかしかったです。
後々、立夏くんが放つモノローグで
「誰かに糸を張り直してもらえたら~」というのが出てきます。
私はその言葉がとても好きなので、
人気のない階段での最初の出会いで、立夏くんが、
真冬くんが抱えていたギターの弦を張り直すシーンを見ると、
とても感慨深くなります。
そうして立夏くんがギターを直し、実際に音を鳴らしたのを機に、
それまで真冬くんには呪いのようだった形見のそれが
自分を表現する楽器に変わったんですよね。
立夏くんのモノローグで
「この時に鳴らしたコードが悪かったんだ」とありましたが、
私が思うに、立夏くんが他のコードを奏でたとしても、
真冬くんがあの瞬間に感じた衝撃は変わらなかった気がします。
真冬くんが何度となく呟く「淋しくないよ」の言葉。
第1話でのそれは本当に淋しそうで、聞いていて辛いです。
この「淋しくないよ」を発する真冬くんの気持ちが、
回を重ねるにつれて徐々に変わっていくところも、
この作品の見どころの一つだろうなと思っています。
上で「興味を持てなかった」と書きましたが、
三人のジャムセッションを聴いた時は、
「結構、本格的な音楽ものなのかもしれない」とは感じていました。
勿論、まさかその後に、全く期待していなかった挿入歌によって
心を激しく揺さぶられることになるとは
思ってもみませんでした。
第1話のEDを初めて見た時も、
「バンドものだから、EDは敢えて歌唱無しにしたのかな」と
想像していたぐらいでした、
なので、第2話で初めて真冬くんの歌を聴いた時は、
作中でそうだった立夏くんと同様に、
感動と衝撃を同時に感じてしまい、
ただただびっくりしていました。
ずっと姿を見せなかった真冬くんが、立夏くんに向けて放った
「上ノ山くんの方が格好良かった」という言葉。
本当に殺し文句で凄いです。
真冬くんが全然狙っていない(世辞でない)と分かるので
余計にぐっとなります。
第2話「Like Someone In Love」
上記で先に触れてしまいましたが、
この回の注目点は、なんといっても真冬くんの歌唱でしょう。
私は声優さんに詳しくないので、
彼の声を担当した矢野奨吾さんについては全く知らず、
おそらく声を耳にしたのもこの作品が初めてです。
なので、その衝撃の大きさといったら……!!!
褒める意味で「なんだこれ?!」と思いました。
目が真ん丸になっていたはずです。
第2話のEDで歌入りの「まるつけ」を初めて聴いてようやく、
第1話のEDがインスト版だった理由を知った気になりました。
もし、第1話のEDで真冬くんの歌を先に聴いていたら、
第2話のあのシーンでの衝撃は絶対に薄れていたはずです。
それだけ、アニメスタッフが真冬くんの歌に対して
「これなら視聴者を大いに驚かせられる」との
確かな自信があったんでしょう。
お陰で、あの瞬間の立夏くんと同じ思いを
私もテレビの画面越しに味わうことができました。
感謝しかありません。
そしてこれは、
第9話で貰えた深い感動と大きな驚きにも繋がります。
(ライブに来た観客と同じ思いが、私もできた)
真冬くんに対して庇護欲をそそられた立夏くんが
仕方なく彼にギターを教え始めますが、
嫌々そうな態度に反してちゃんと教えるつもりであることには
とても好感を持てました。
ぶっきらぼうですし、言葉遣いは時々悪いし、
苛々が募ってキレることもあるけれど、
どれも年相応のことですし、
なんだかんだいって優しいですよね、彼。
何より、本気になったらめちゃくちゃ熱いのが良い!!
第1話での真冬くんの前でのジャムセッションでも、
梶さんから「おまえ、楽しそうだった」と茶化されていましたが、
やはり彼が音楽への情熱を取り戻した大きな転機は
真冬くんの歌を聴いたことだと思います。
まさに、彼は目の色を変えていましたよね。
それまでは面倒くさそうだったのに、
前のめりで食い気味に真冬くんを同じバンドに誘うことになるとは……!
真冬くんの歌声には、
立夏くんがそうなって当然と思えるほどの説得力がありました。
今は、どのような経緯で矢野さんにこの役が振られたのかを
とても知りたいです。
指名? それともオーディション?
どちらにせよ、矢野さんのキャスティングが決定した時点で
このアニメ化はもう成功が約束されていたのではないでしょうか。
そう思えるぐらい、矢野さんの歌声は素晴らしいです。
聴いていて心地よいですし、記憶に残る声でした。
他作品では、
「そのキャラの歌が上手いという体で、視聴者が聴く」
という状況になるのも決して少なくない中、
圧倒的な歌唱力で視聴者をねじ伏せてきたこの作品には、
天晴としか言いようがありません。
本当に本当に、凄かったです。
続きはこちら。
【感想@テレビアニメ「ギヴン」第3~4話*ネタバレあり】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2020-06-12-5
2020-06-12 15:00
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