感想@アニメ「ハイキュー!!」第6話:面白いチーム [ハイキュー!!]
テレビアニメ「ハイキュー!!」第1期の感想です。
今回は以下の話について記します。
第6話:面白いチーム
劇場版総集編 前編『ハイキュー!! 終わりと始まり』(初回生産限定版) [Blu-ray]
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- 発売日: 2015/09/16
- メディア: Blu-ray
私の推しは青葉城西の及川徹さんです。
原作の漫画は最後まで読み、
アニメも視聴済みですので、
以下の文章では先のことについて触れる可能性があります。
関連記事
【ハイキュー!! 記事一覧】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/HQ
以前の感想記事はこちら。
【感想@アニメ「ハイキュー!!」第1話:終わりと始まり】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2023-01-13
【感想@アニメ「ハイキュー!!」第2話:烏野高校排球部】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2023-01-13-1
【感想@アニメ「ハイキュー!!」第3話:最強の味方】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2023-01-14
【感想@アニメ「ハイキュー!!」第4話:頂の景色】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2023-01-15
【感想@アニメ「ハイキュー!!」第5話:小心者の緊張】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2023-01-17
第6話のあらすじはこちら。
青葉城西との練習試合に臨む、烏野高校排球部。しかし高校初の試合を前に、日向の緊張は最高潮へ達する。そして影山は、青葉城西に入学した中学時代のチームメイト・金田一と再会、“コート上の王様”と呼ばれていた過去が甦る。
強敵を相手に、新生・烏野は力を発揮することはできるのか!?
日向が過度な緊張に襲われたまま、
とうとう烏野対青葉城西の練習試合の日が
来てしまいました。
作品の主要人物が因縁の相手と対決する展開は、
どんな物語でも絶対に盛り上がることから、
今や創作における必須要素の一つです。
ハイキュー!!では今回がまさにそうで、
W主人公の片割れである影山が、
中学時代のチームメイトと再会しました。
相手は、最後の試合だった県予選の決勝戦で、
トスを上げた影山を無視した金田一たちです……。
普通であれば、お話がもっと進んだ後に
やってもおかしくないエピソードですが、
さすが週刊少年ジャンプの連載作品!
描きたい展開に至る前に連載が打ち切られて
結局、描けないまま終わる可能性も無くはないからか、
まだ序盤だというのに作者が全力を注いでいるのが
分かります。
最初からフルスロットルで驀進しているので、
結果的に作品がめちゃくちゃ面白くなっているのが
実に素晴らしいです。
練習試合は青葉城西で行なわれることから、
放課後に学校のバスでそこまで移動した烏野。
体育館に向かえば
元チームメイトとの再会は必然でしたが、
影山はその前に金田一と鉢合わせしました。
金田一は、影山を見るなり嫌味を放ちました。
異なる学校に進学したことで離れられたとはいえ、
金田一は未だに当時の記憶に囚われているようです。
あの一件だけを切り取れば、
金田一は加害者で、影山は被害者になりますが、
そうなるまでの経緯を踏まえると、金田一には、
中学三年の時の活動を影山にめちゃくちゃにされたとの被害者意識が
強くあったはずなので、
彼が今も影山に冷たい態度を取ってしまうのは
仕方が無いことなのかもしれません。
影山も、自身の非を認めた上に反省もしたからか、
感情的に言い返したいところをぐっと堪えて、
言葉少なに返答していました。
そんな影山を目の当たりにした金田一が
呆気に取られていたように、
この時点で既に彼が昔とは違うと見て取れますが……
金田一がそれを素直に認めてしまうと
彼を許さなければならなくなるので、
金田一はこの後もひたすら彼を否定し続けることになります。
ポジションがスパイカーの金田一は、
セッターの影山にトスを上げてもらう立場だったので、
当時はコート上で一番多く関わっていたと思われます。
影山に怒鳴られ、不満をぶつけられた回数は
他のチームメイトよりも断然多かったはずです。
だからこそ、影山への恨みも深いんですよね……。
更に、二人とも今より心が幼かったのを思えば、
いくら影山への仕打ちが酷くても、
金田一を責める気にはなれません。
青葉城西の監督がコーチとの会話で、
今の影山があるのは烏野にいるから、日向がいるからだと
説明しました。
実際、それは正しく、
影山をあまり知らない監督による分析としては
申し分ないのですが、
敢えて付け加えるなら
「あの試合で痛い目を見たから」も要因の一つです。
仮に、例の試合で何も起こらずに、
影山が烏野に進学して日向と会ったとしても、
以前のような独裁を強いた結果、
チーム内でまた孤立する羽目になるであろうことは
容易に想像がつきます。
つまり、影山の変化には、
嫌でもそうせざるを得なくなったきっかけが必要です。
そう思えば、金田一たちの酷い行為には
相応の意味があったとすべきなのかもしれません。
でも、あれがやり過ぎだったのは言うまでもないです。
してしまったことを
しなかったことにはできないので、
結果的にあれが影山を良い方に変えた一因になったのは、
彼や金田一の救いだと思います。
影山が、中学最後の試合で酷いしっぺ返しを食らった後、
烏野に行って日向と合わなければ、
今の彼はいなかったどころか、
おそらく高校では花を咲かせられず、
プロチームにも所属できなくて、
オリンピックで日本代表として選出されるだなんて
夢のまた夢だったと思います。
でも日向は、ずば抜けた身体能力の高さと
持ち前の社交性の高さのお陰で、
それなりの強豪校に進学できたのなら烏野以外でも、
そこで影山と出会わなくても、
話題を掻っ攫う選手にはなった気がします。
でも!
日向が原作の終盤で見せたあの高みまで到達するには、
やはり烏野への進学と影山との出会いが必須です。
創作に対してこう思うのは野暮でしかないですが、
日向と影山が烏野で再会できた時点で、
それぞれの成長も成功も約束されていたのだと、
改めて実感しました。
ハイキュー!!の名物と言えば、
トイレ前の廊下でのライバルたちとの出会いです。
思えば、日向と金田一がここで会うのが
最初だったんですね。
それぞれが影山の悪口に同意した後、、
最後の最後……一番大事なトスへの評価で
「トスは特に凄ぇ」と
「トスだけは最悪」に分かれたのが
お話の構成として上手いですし、
単純にとても面白かったです。
しかも、二人とも嘘や冗談ではなく、
影山に対して本気でそう思っているという点が
良かったです。
他人に対する評価は人によって異なって当然だけれど
(誰かが言う「良い人」が万人にとって「良い人」とは限らない)
この時の二人の意見の違いは、
変わりつつある今の影山を知るか否かで生じた差なので、
今の彼しか知らない日向が褒めたという事実が
嬉しいです。
青城の監督の話に戻ります。
彼曰く
「自己中心的で誇り高い影山にそうさせるほどの能力が、
日向にはある」とのことで、
逆に言えば、中学時代の影山にとっては、
彼がそこまでになれるチームメイトがいなかった
ということになります。
少し前に影山が言ったとおり、今の彼と日向の間には、
まだ信頼関係が生まれていません。
それは当時の影山と金田一も同じだったけれど、
影山の回想で何度か出てきたとおり、
彼の高速トスに金田一が全くついていけなかった
(そもそもついていく気が無い)のは、
影山に対する不満ばかりが募って
試合中でもふて腐れてしまった気持ちの問題だけでなく、
身体能力や技術の低さも
問題として大きかったんでしょう。
尤も、当時の金田一がもっと頑張ったところで、
影山の性格があのままでは
いつか必ず同じ結末を迎えたはずです。
金田一にばかり求めるのはあまりに酷ですし、
彼らの問題はやはり双方に原因があったので、
当時は何がどうあっても
いつかはああなるべくしてなってしまうのだと
諦めざるを得ません……。
とはいえ、この二人にも救いはあります。
ご存知のとおり、この練習試合の後で
影山が金田一とちゃんと和解をするのが素晴らしいです。
漫画の連載終盤では、
日本を代表するプロ選手となった影山から
また一緒にバレーボールをしようと持ちかけましたし、
連載終了後に公開された「約束・2」では、
日向や国見も交えた四人で
本当にビーチバレーに興じる様子が描かれました。
例の一件を筆頭に、
影山たちが中学三年だった頃は残念な事ばかりでしたが、
そこはあくまで出発点で、
苦労しながらも先に進んでいったら
ちゃんと仲直りができて、
幸せな未来も掴めたという物語の流れが、
本当に最高です。
以前の感想記事で少し明かしたとおり、
私はハイキュー!!での二番目の推しが影山なので、
彼のエピソードを感想付きで語るとなると、
いつも以上に長くなりがちです。
今回も、当初はもっと簡潔にするつもりでした。
やっぱりな……と
自分のことながら苦笑が堪えきれません。
さて、もう一人の主人公の日向も大変でした。
試合開始直後、初めてのサーブで
日向がボールを影山の後頭部にぶつけてしまうシーンは、
そうだと分かっていてもつい吹いてしまうほど
おかしかったです。
影山自身が日向に凄んで言ったとおり、
彼の後頭部にサーブを打ち込む以上に怖い事は
本当に無いと思います。
そして日向もすぐに気付いていましたが、
影山が怒鳴った理由が
日向にボールを当てられたことではなく、
緊張がずっと続いている件だったというのが良かったです。
日向がわざとそうしたならまだしも、
あれはたまたまだったとは誰の目にも明らかで、
影山にもそれが分かっていたから
怒りにはならなかったんでしょう。
他の一年生と同様に、
影山にも年齢相応の精神的な未熟さがあって、
昂った感情のままガーッと怒ることも多いけれど、
基本的には優しい子なんだなと分かります。
また、それを機に日向の緊張が和らぎ、
彼が冷静さをようやく取り戻したのも、
棚からぼたもち状態でしたが幸いでした。
その直後に日向を奮い立たせた田中先輩の励ましも、
凄く良かったです。
「いいか、バレーボールっつうのはな、
ネットのこっち側にいる全員、もれなく味方なんだよ」
なんて、普通であれば、
当たり前過ぎて誰も口にしないことです。
でも、失敗するのを恐れて縮こまる日向の心には
とても効いたようでした。
言葉の内容が当然のことであればあるほど、
勢いのある直球として投げられた時に
心にズドンと重く響くので、
田中先輩からこう言われた日向がハッとするシーンは、
私も見ていて心地よかったです。
そんな田中先輩に対して、菅原先輩が
「あれは先輩と呼ばれたいだけだな」と
茶化していましたが、
たとえ田中先輩の狙いが本当にそうであったとしても、
そのお陰で日向がいつもの彼に戻れたのだから、
言った意味はあったと思えます。
放送の終盤では、縁下先輩による
「向こうに影山みたいなサーブを打つ奴がいなくて良かった」
との壮大な前振りがあった後、
キャーッという女子生徒の歓声と共に
真打ち登場となりました!
マイラブ及川さん!!!!!!!!!!
私もめちゃくちゃ興奮しました。
及川さん、大好きです……!
今回の見直しの中で、
この試合では青城の監督の台詞がやたら多い点に、
今さら気付きました。
及川さんが登場すると、
彼のモノローグや説明が多くなるのに比例して
監督の台詞が少なくなるので、
終盤まで彼が登場しない回ならではの特徴でした。
もしこの試合の最初から及川さんが出ていたら、
監督の台詞のほとんどは彼が喋っていたと思います。
さぁ、いよいよ及川さんの登場です。
今夜の放送(1/17深夜26時30分~)は、
頑張って起きてリアタイ視聴します!
心の中で「キャー! 及川さーん!」と叫びます!
続きはこちら。
【感想@アニメ「ハイキュー!!」第7話:vs "大王様"】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2023-01-19
及川さん、とてもとても格好良かったです!
タグ:面白いチーム あらすじ 第6話 テレビ アニメ テレビアニメ 感想 ネタバレ レビュー ハイキュー ハイキュー!! ハイキュー!! HQ 第一期 第1期 ファーストシーズン バレー バレーボール 古舘春一
2023-01-18 00:00
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