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感想:NHK朝ドラ「ちむどんどん」第19週:愛と旅立ちのモーウイ*ネタバレあり [NHK連続テレビ小説感想]

NHKの連続テレビ小説(朝ドラ)「ちむどんどん」の感想です。
今回は以下の放送について記します。
第19週:愛と旅立ちのモーウイ
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NHK連続テレビ小説 ちむどんどんレシピブック

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  • 出版社/メーカー: NHK出版
  • 発売日: 2022/05/27
  • メディア: Kindle版

初週と前週の感想記事はこちら。
【感想:NHK朝ドラ「ちむどんどん」第1週・第2週】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2022-05-10
【感想:NHK朝ドラ「ちむどんどん」第18週】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2022-08-12



第19週のあらすじです。
https://www.nhk.or.jp/chimudondon/
 暢子(黒島結菜)と和彦(宮沢氷魚)は、もともといたあまゆの部屋で新婚生活を始めていた。先日の披露宴で、暢子は「沖縄料理の店を開く」と宣言し、みんなを驚かせたが、房子(原田美枝子)も重子(鈴木保奈美)もどうやら応援してくれる様子。暢子が独立に向けて動き始めたころ、賢秀(竜星 涼)にも何やら動きが…。一方、沖縄では、給食主任を任された良子(川口春奈)が、子どもたちの野菜嫌いをなくそうと奮闘していて…。

暢子が晴れて青柳暢子になりました。
おめでとうございます。
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引き続きあまゆの二階に二人で住んでいる様子は、
慎ましやかで、まだちょっとおままごとのようで、
でもとても幸せそうなのが伝わってきて
良かったと思います。
棚にまんぷくラーメンがあったのも、
「まんぷく」視聴者の私には嬉しいことでした。



でも、そんな微笑ましい気持ちも
一瞬にして吹っ飛びました。
最近はTwitterで感想を書くのを敢えて控えているのですが、
(暴言ばかりになりそうなので)
先週と今週は感想を呟かずにはいられなかったです。

またしても大金を楽に稼ごうとした賢秀が
安易にねずみ講に手を出してしまい、
暢子に多大な迷惑をかけるというのは
予想していた範疇の出来事でしたので、
またいつものパターンなのね……と
苦々しく思いながらも平静を保てていました。
しかし不意に差し込まれた賢秀の過去には
大変驚きましたし、ほとほと呆れました。

お店の商品を万引きしたらしい他の子供たちも
確かに悪いのですが、
一人、共同売店のレジの小銭を盗んだという賢秀には
悪質さをより強く感じました。
賢秀が普段からそれほどひもじい思いをしていて、
その原因(比嘉家の困窮)が賢三にあるのは事実であるものの、
だからといって中学生にもなってお金を盗むのは
決して悪戯では済ませられないです。

しかも、善一さんに連れてこられた時の賢秀は、
詫びの言葉も反省の言葉も発せず、頭すら下げず、
皆の前で悪事を明かされたことへの気まずさから
顔を強張らせるだけで無言を通し、
まるで被害者のような表情を浮かべていました。
加えて、父親の賢三が善一さんに謝るのもそこそこに、
賢秀を強く抱きしめて、
「おまえは悪くない。
悪いことをしたけれど、おまえは悪い人間じゃない」と
宥める始末……。
本来なら、全く謝らない息子を見かねた父親が、
躾として息子の顔を平手打ちしてもおかしくなかったと
思っています。
何故、そこで息子を甘やかすんでしょうか。
これまでは、優子による叱らない教育が
賢秀を駄目人間にした原因かと思っていましたが、
実は夫婦揃って正しい躾ができない親だったんですね。
幼い頃からいつもこんなふうに甘やかされ、庇われ、
「おまえは悪くない」と許されてきたのなら、
賢秀が何かをしでかして家族に迷惑をかける度に
「俺は悪くない」「悪いのは××」と開き直るのも
当然だと思いました。

賢秀は、金銭的な問題の尻拭いを家族にしてもらう度に
顔をくしゃくしゃにして「倍にして返す!」と言っています。
借りた金額に上乗せして返して感謝の意を表そうとしている意思は
私にも理解できますし、
賢秀が本気でそう言っているのだとも伝わってきますが、
そもそも彼がこれまでちゃんと返金したのはたった一度だけで、
しかもボクシングジムの人々からお金を借りたまま逃げた結果、
新たな借金を暢子に背負わせる事態になりました。
このように、賢秀は、
借金を返そうとして新たな借金を作ったり、
競馬で一攫千金を狙おうとして失敗したりするのが常で、
地道に働いてお金を溜めようとはしませんでした。
結局、「お金を倍にして返す」ことの大変さ、
実行することの難しさを全く理解しておらず、
実感もしていないので、
あっさりと口にできてしまうんですよね。
今回の一件では賢秀もさすがに思うことがあったようで、
養豚場で真面目に働く姿が映されていたので、
どうかこのままおとなしくしていてくれ……と思います。



また、200万円もの大金を
詐欺の元締めにあっさり渡した暢子についても
どうかと思いました。
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警察に駆け込んで警察官と一緒に踏み込めば、
お金は払わずに済んだでしょうし、
和彦もつまらない誤解を受けることはなかったはずです。
博夫の機転により、
今回も家族の強い絆で問題があっさり解決しましたが、
石川家の海外旅行の資金が使われたことは
忘れてはいけないと思います。
晴海ちゃんが可哀相です。
ただ、博夫が暢子に電話で
「お金を送ろうね」と言った時の口調が
とても優しくて、思いやりに満ちていて、
私の胸にもぐっとくるものがありました。
夢が潰れたことに打ちのめされている時に
あんなふうに優しい言葉をかけてもらえたら、
私もうっと呻いて泣いてしまいそうです。
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だからこそ暢子には、石川家の厚意に甘えずに、
少しずつでもいいからお金を返してほしいです。
更に言えば、できれば石川家の厚意は断って、
和彦の貯金でなんとかしてほしかったです。



それにしても、お金、お金、お金……と、
家族の絆を描く手段としてお金の問題が必ず発生するのは、
いかがなものかと思います。
暢子がちょっと困ると
お金が空から降ってくるように
あっさりと解決してしまう顛末も含めて、下品ですし、
底が浅いというかあまりにワンパターンすぎて
またかと思ってしまいます。
もはや「沖縄」や「料理」以上に、
「お金」が作品を表す主題になっているようにも見えます。



あと、暢子の描写で変だと思った点が一つ。
「お腹がムカムカする」との言い方には違和感を覚えました。
本来の言い方は「胸がムカムカする」でしょうし、
せいぜい許されるのは
「胃がムカムカする」ぐらいまででしょう。
つわりの症状なら尚更、
不快感を訴える場所が少し低い気がします。
直前の「お腹が……」「空いた?」の掛け合いが
くだらなくてちょっと良かっただけに、
変に気になってしまいました。

それと!
これまでどんな時でも手土産として
サーターアンダギーを用意していた暢子が、
和彦の退職の挨拶で初めて
ちゃんとした菓子折りを持ってきていたので、
「え? 今回こそサーターアンダギーじゃないの?」と
思いました。
田良島さん、サーターアンダギーを気に入ってましたよね??
暢子が挨拶用のお菓子をきちんと持ってこれるなら、
何故これまでそうしなかったんだろうと不思議に思いますし、
いっそ最後まで手土産はサーターアンダギーで貫いた方が
暢子の思考・行動の統一性が出ていた気がします。

そもそも、暢子はどうして
和彦の職場にわざわざ出向いたんですかね。
暢子もかつてそこで働いていたからでしょうが、
別に和彦と一緒に行かなくてもいいのでは?と思いました。

退職を迫られた和彦を庇って
代わりに辞めようとした田良島さんについても
なんだかなぁと思っています。
田良島さんは和彦のことがとても好きなようだけれど、
彼が和彦のどこに惹かれているのかが
私にはさっぱり分かりません。
田良島さんが熱っぽく語るのに比例して、
私の気持ちはどんどん冷めてしまいました。



次週は、お店の開店準備と和彦の失職に加えて、
暢子の妊娠、歌子と智の恋、矢作との再会……と
またしてもてんこ盛りのようで、
随分と慌ただしい内容になりそうです。
心穏やかに視聴できる時間が
一分一秒でも長くありますように。
(祈るだけ無駄なのは承知の上で書きました)



続きはこちら。
【感想:NHK朝ドラ「ちむどんどん」第20週:青いパパイアを探しに*ネタバレあり】https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2022-08-30



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2022-08-19 23:24 
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