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感想:NHK朝ドラ「ちむどんどん」第1週・第2週*ネタバレあり [NHK連続テレビ小説感想]

NHKの連続テレビ小説(朝ドラ)「ちむどんどん」の感想です。
今回は以下の放送について記します。
第1週:シークワーサーの少女
第2週:別れの沖縄そば
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連続テレビ小説 ちむどんどん Part1 NHKドラマ・ガイド

連続テレビ小説 ちむどんどん Part1 NHKドラマ・ガイド

  • 出版社/メーカー: NHK出版
  • 発売日: 2022/03/30
  • メディア: Kindle版



第1週・第2週のあらすじはこちら。
https://www.nhk.or.jp/chimudondon/
【シークワーサーの少女】
 1964年、沖縄本島北部やんばる地域。小学生の暢子は美味(おい)しいものが大好き。ある日、東京から転校生が。暢子にとって、初めて見るヤマトンチュだった。
 転校生・青柳和彦から東京のおいしいものの話を聞きたいが、和彦は田舎の暮らしがつまらなそうだ。
 暢子は和彦が気になってしかたがない。山に出かけたふたりは思わぬアクシデントに見舞われる。そして和彦は、徐々に暢子に親しみを感じていく。
 暢子の熱心な誘いで比嘉家での夕食にやってきた、和彦。慣れない沖縄の料理に戸惑いつつも、家族同士の付き合いが始まり、比嘉家の家族はきれいなレストランに招待される。初めて見るきらびやかな西洋料理、さっそうとした料理人の姿に、食いしん坊の暢子は心を奪われてしまう。


【別れの沖縄そば】
 父・賢三がキビ畑で倒れた。急報を受けて暢子たち四兄妹も学校から駆けつける。懸命に、家族に何かを伝えようとする賢三。優子も必死に見守るが…。
 暢子たち四人の兄妹は母をそれぞれに家事手伝いで支えるが、張り詰めた暮らしを続けるのは大変だ。一家それぞれの、今の思いをのせて、運動会が始まる。暢子は一等賞まちがいなしと思われたが、意外なアクシデントが。悔しい思いを抱える暢子。後を走る兄妹たちはそれを受けて気持ちの入った走りを見せる。
 母・優子ひとりだけでは一家の経済は先細い。暢子たちが母の体調を心配するなか、遠い親戚から一通の手紙が。その中身は、思ってもみなかった申し出だった。「四人の子のうち、ひとり預かってもいい」。誰を行かせるべきか。暢子が自ら「東京に行きたい!」。そして暢子が家族と離れる日がやってきた。

この記事を書いたのは、
次の第3週の放送を金曜日まで見た時なのですが、
全般的に息苦しさを感じることが多い作品です。
私がそうなってしまうのは、
主人公の暢子の家の過度な貧困が主な理由でしょう。
でも第2週の最後で子供を一人里子に出す云々となるなら、
ここまで貧しい設定にしなくても良かった気がします。

沖縄の自然の映像は、
背景として何となく目にするだけでも
十分に見応えがありますし、
癒し要素も感じられます。
東京からやって来た転校生に教えるという流れで、
当時の沖縄の辛い状況や、独特の文化・風習を
視聴者に紹介するという構成も、
上手くできていると思いました。
当時、沖縄の人々は平均的に貧しく、
生きていくだけでも苦労が絶えなかったようですが、
美味しい食べ物に舌鼓を打ったり、
三線と共に歌ったり踊ったりする様子は、
人間の恒久的な喜びや幸せを描写しているようで、
大変良かったです。
しかし、その良さを打ち消すように、
一部の登場人物の言動が不快でした。
彼らを中和するかのように、
映像に登場するだけでホッとできたお父さんが
第2週の冒頭で亡くなってしまったのも、
本当に痛かったです。



ずば抜けて不快だったのは、
比嘉家の長男のニーニーこと賢秀です。
この作品は、彼の言動を許せるかどうかで
(あほの子として可愛いと思えるか)
評価が大分変わると思います。
私は駄目でした……。
良いところが無いわけではないけれど、
長男としてのプライドがやたら高い上に、
やたらお調子者で、自分本位な部分が強いのは、
とても見ていられませんでした。
お父さんの死後、
当初こそちゃんと家の仕事をしていたものの、
すぐにやる気を失った挙句にやらなくなる流れは、
現代の子供だけでなく大人でもよくあることだからこそ、
わざわざドラマで見たくなかったです。
ようやく買ってもらった新品の靴や体操着を、
不注意で豚に汚された際に、
皆にちゃんと謝らないどころか、
非を姉に押し付けたのも
いただけなかったです。

また、ニーニーへの不快感を助長していたのが、
母・優子の言動でした。
優しいお母さんだとは思います。
でも誰かがが言っていたとおり、
ニーニーに対してはとにかく甘く、
彼をちゃんと叱らない(叱れない?)のが
見ていて嫌でした。
未亡人になった後、
工事現場で無理矢理働かせてもらう展開も、
知識が無いから仕方が無いのかもしれませんが、
苛々しました。
あれでは、優子以上に、
周りの人が大変なのではないでしょうか。
優子が、借金をしている親戚に対し、
ひたすら「すみません、すみません」と
頭を下げて恐縮するだけだったのは、
その場しのぎとしか思えませんでした。
彼女に本気で借金を返すつもりがあるなら、
家と畑を売った上で、
まだ就職口がありそうな那覇に引っ越せばいいのにと
思わずにはいられなかったです。



第2週までで一番驚き、がっかりしたのは、
上でも触れましたが
暢子が東京に行かなかった件です。
そもそも、比嘉家が抱えていた借金が、
子供一人を東京に行かせたぐらいで
どうにかなりそうな額ではなさそうだった上に、
自分たちの幸せを貫くために
家は売らない、家族もばらばらにならないと決めて、
それを無理に貫いたのは、
あまりに他人に甘えすぎというか、
彼らは他人の迷惑を考えない家族なんだという印象が
とても強くなりました。
しかも、直後に年月を一気に飛ばしたことで、
多額の借金はどうなったのか、
返していけたとしてもどうやったのかの描写が無く、
有耶無耶にされているのが
悪い意味で気になりました。
こんなふうに肝心なところを曖昧にし、
ぼやかして終わらせるのなら、
最初から比嘉家をそこまで貧乏にしない方が
良かったと思います。
比嘉家の貧乏設定を
感動要素として使う狙いがあったのかもしれませんが、
あのシーンを見た瞬間に心に浮かんだのは
「結局、行かないんかーい」というツッコミだけで、
感動とは程遠かったです。
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また、運動会の直前に、
優子の稼ぎだけではどうにもならないのを見かねて、
親方が密かに賃金を多めにくれたのに、
結果的にその厚意が無駄になってしまったのも、
見ていて不快でした。
普通に、
「新品の靴や体操着の用意が間に合ったお陰で、
子供たちは晴れ晴れしい気持ちで運動会に臨めた。
お母さんは仕事を頑張ったし、
なにより親方が良い人で、
辛い境遇の子供たちにも恵まれている点はあるよね」的なお話では
駄目だったんですかね。
私は、親方の厚意が生かされなかったのが
不満だったので、
ニーニーが徒競走で一位を獲ったシーンでは
全く感動できなかったです。
彼が靴を自ら脱いで走る展開にするなら、
最初からそれを問題の種にしないでほしかったです。



ちなみに、子役さんの演技は
どの役の子もとても良かったと思います。
だからこそ、わがままばかり言うニーニーは
見ていてしんどかったです。

最後になりましたが、
OPの映像と音楽はとても好きです。
三浦大知さんについては、私はよく知らず、
「ダンスが凄い人」という印象が強かったのですが、
今回はドラマ本編が酷いせいで
このOPが救いになっているからか、
良い歌だなと思いながら聞いています。
映像もきれいで、もっともっと見たいです。



続きはこちら。
【感想:NHK朝ドラ「ちむどんどん」第3週・第4週*ネタバレあり】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2022-05-10-1



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2022-05-10 22:51 
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