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感想@アニメ「さんかく窓の外側は夜」第1話:出逢*ネタバレあり [アニメ感想]

アニメ「さんかく窓の外側は夜」の感想です。
今回は第1話「出逢」について記します。
以下の記述にはネタバレがあります。
(原作の大ファンなので、先の展開を含む場合もあります)
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さんかく窓の外側は夜 1 (クロフネコミックス)

さんかく窓の外側は夜 1 (クロフネコミックス)

  • 作者: ヤマシタトモコ
  • 出版社/メーカー: リブレ
  • 発売日: 2014/08/19
  • メディア: Kindle版

関連記事
【感想@ヤマシタトモコ著「さんかく窓の外側は夜」】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2020-07-16
【感想@映画「さんかく窓の外側は夜」】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2021-01-22



第1話「出逢」のあらすじはこちら。
https://sankakumado-anime.com/
 書店で働く一見平凡な青年・三角康介は、実は不気味なモノを「視て 」しまう特異体質の持ち主。
 ある日、三角の働く書店に冷川理人が現れる。「これは、運命の出会いですよ―」と語る冷川が行うのはなんと「除霊」…! 冷川に「霊が視える」才能を見いだされ、無理やり「除霊」を手伝わされた三角はこれからも一緒に仕事をして欲しいと頼まれるのだが――。

私の大好きな漫画「さんかく窓の外側は夜」が
遂にアニメ化されました!!!!!!
上記のリンク先の実写映画が私には合わなかっただけに、
このアニメ化には多大に期待を寄せていました……が、
最速放送のTOKYO MXが受信できない!
悔しい!!
……と思っていたら、
各配信サイトでの公開が始まり、私もGYAO!で視聴しました。
ありがとうGYAO!
https://gyao.yahoo.co.jp/
勿論、火曜深夜のBSフジの放送は高画質で録画します!
リアタイ視聴もする予定です。



ただ、アニメ化にあたり、不安な点がいくつかありました。
・全十巻の原作をどこまでやるのか
最近発表された情報によると、
発売予定の円盤は計四枚、第一巻には一~三話収録とのことで、
ざっと計算すると全十二話ですよね……。
枝葉のエピソードをほぼ省いて、
メインのお話のみを最後まで映像化する感じでしょうか。
(英莉可ちゃんの話→先生の話→冷川さんの過去→冷川さん救出)
その省かれてしまうエピソードは
ドラマCDで補完されるとのことですが、
原作のファンからすれば、そこもアニメ化してほしかったです。

・声優さん
三角くん役の島﨑信長さんはぴったりだと思いました。
でも、冷川さん役の羽多野渉さんについては、
最初にネットで配役を知ってから
「羽多野さん? 羽多野さんかぁ……うーん……」という感じで、
私には意外だと思えました。
(念のために書いておきますが、羽多野さんの声は大好きです)
アニメの予告映像を見ても、Twitterでのボイスを聞いても、
失礼ながら何となく合わないように感じてしまい、
気持ちが落ち着きませんでした。



そうしてネットで視聴した「さんかく窓アニメ」。
原作はバリバリのホラー漫画ですが、
アニメは強いて言えばサスペンス要素が強く、
あまり怖くなかったです。
出てくる霊の描写に視聴者の恐怖を煽るようなところはなく、
一番怖いところ(霊に目が幾つも出てくる)も
冷静に視聴していると逆にコミカルに見えてくる具合で、
「怖そうに描かれているけれど、そんなでもないホラーアニメ」と
言えてしまうなと思いました。
尤も、実は私もそうなのですが、
ホラーを苦手としている人は珍しくないので、
そういう人も見やすい作品になっていると解釈すれば、
別に怖くなくても良いのかなとも思えています。
原作も、ぱっと見で絵が怖いというより、
読んでいるとじわじわ怖くなるという感じですし。
何より、霊がいるシーンがそれほど怖くなかった
(霊が人間のように普通にいる)のは、
三角くんが眼鏡を外して確認する理由に繋がっていて、
あんなふうに霊が人間っぽく交じっていたなら
パッと見では分からないのも当然だと改めて実感できたのが、
とても良かったです。
実写版の映画は、この点でもうおかしかったので、
基本的な設定が守られているのが、
原作ファンとしては嬉しかったです。

懸念していた冷川さんの声については、
実際に放送を見たらすんなりと受け入れられたので、
ちょっとびっくりしました。
でも、もし冷川さんの声を自由に選べるとなっても、
「この人!」という具体的な声優さんはイメージできず、
散々考えた末に
「強いて言えば森川智之さん……かなぁ」という答えに
行きついたので、
冷川さんに求める声質の方向
(ちょっと高めで、柔らかいところがあるイケメン声)は
同じなのかもしれません。
ちなみに、実写映画版の冷川さん(岡田将生さん)は、
顔も声もドンピシャでした。



アニメも、二人の書店での出会いから描いてくれたのが、
とても嬉しかったです。
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漫画を最後まで読んだいちファンとしては
これはまさしく「運命」なんだよなぁと
しみじみと思いました。
また、冷川さんの特殊で壮絶な過去を踏まえると、
ちゃんと理解できていなかった「運命」という単語に、
初めて意味が注ぎ込まれた瞬間だったと思います。
少年時代の冷川さんにとって「運命」という言葉は、
「よく分からないけれど悪い意味で自分を縛るものだ」
という認識だったと思うので、
彼が三角くんとの出会いを
良い意味で「これは運命だ」と心の底から思えていたのが
嬉しかったです。
冷川さんが三角くんに興奮しているのも、珍しくて可愛い。



除霊も、ちゃんといやらしかったのが良かったです。
「映像も台詞も男性同士のラブシーンだと思えるけれど、
実は除霊中なだけなんです!」と
心の中でいちいち注釈を付けるのが楽しい。
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*体を密着させて喘いでいますが除霊をしているだけです



冷川さんが一人でやっている会社「COOLEAN」も
ちゃんと登場しました。
ドアの表札が手書きなのが、とっても胡散臭いです。
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一般的に、「物件鑑定」や「特殊清掃」という単語からは、
事故物件やゴミ屋敷専門の清掃業者なのかなと想像できるのが、
ポイントの一つです。
でも、この説明はちゃんと正しくて、
冷川さんがきれいにするのは汚れた部屋ではなく、
そこにいる霊……というのも上手いと思います。



書店での仕事と兼任で、
冷川さんの相棒としても働くことになった三角くん。
この時も体が密着していますが、除霊中です。
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仕事を無事に終えた後、美味しいお肉を食べる二人。
原作を読んだ時も思ったのですが、
「事前に肉食や性的行動を控えておくと、
終えた後に疲れにくくなる」という説明は、
ミョーに説得力があって、
なるほどなぁと納得してしまいます。
(普通は、体を清めておく云々の説明になりがち)
霊現象が生じた時にいやらしいことを考えていると、
人間の生命力に当てられて霊が逃げるらしいという
冷川さんの熱弁についても同様です。
私も、なにか怖いことがあったら
すぐにエロいことを思い浮かべよう!と決めています。

そうそう、冷川さんのこの説明が真実だとすれば、
私たちがこの作品に触れてドキドキしている間は
霊が近寄ってこないかもしれないと想像すると、
ふふっと笑ってしまいました。



ほぼ省略されたものの、
意外にもお金にしっかりしている(がめつい)
冷川さんの描写があったのも
嬉しかったです。
お金が嫌いな人なんていないでしょうが、
少年時代に何もかも失ってしまった冷川さんにとって、
(しかも、失ったことすら分かっていなかった)
生きていくのにお金が何より大事だったであろうことは
想像に難くないので……。
尤も、このシーンは、
ああいう状況でもしっかり値切ろうとした女性客の方に
インパクトがありました。
あそこでああ言えるのは、悪い意味で凄いww



中盤では、この作品の重要人物の一人である
半澤さんが登場しました。
みんな大好き半澤刑事!
私も大好きです。
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半澤刑事により、
約一年前に複数のバラバラ殺人事件が起き、
その全てにおいて死体の一部が未だに見つかっていない旨が
伝えられました。
スクショは一枚しか撮りませんでしたが、
残り二人の被害者についても顔写真が出ました。
全員、若い美女だったので、
見ていて何とも言えない気持ちになりました……。
やるせなかったです。

その半澤さんの依頼を受けて、
死亡した犯人の自宅を訪れた冷川さんと三角くん。
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*いやらしいシーンのようですが霊の残留思念を探っているだけです

ここで「ヒウラエリカ」という名前が登場します。
除霊業を始めたばかりの三角くんにとっては、
視聴者と同様に初めて聞く名前でしたが、
冷川さんは以前から知っていて、
半澤さんにも伝えてあるとのことでした。
(でも半澤さんには取り合ってもらえない)

英莉可ちゃんの名前(非浦英莉可)は、
漢字も勿論ですが、
音で聞いただけでも印象に残りやすいので、
犯人の名前としては凄く適していると思います。
実際の英莉可ちゃんを知ると、
年相応の可愛さや、特殊な力があるが故の悩みが相まって、
また違う意味で彼女らしい名前だと思えるところが好きです。



情報を集めた末に、とある廃墟に辿り着いた二人は、
半澤刑事を伴って踏み込みます。
二人で感覚を共有しながら
三角くんが見て、冷川さんが聞いた結果、
口を揃えて「ボイラー室」と言い……!
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ここは、原作ではめちゃくちゃ怖いシーンなので、
アニメももっと怖い方が良かったと思います。
繋ぎ合わせた死体の上に浮かぶ呪いは、
上記でも少し触れましたが、
ちょっとギャグのようだと思えなくもなく、
ふと冷静になると笑いそうになったので、
もう少しどうにか怖くしてほしかったです。

ようやく死体の残りを発見したことにより、
半澤刑事が動きます。
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普通の人間らしく動じる三角くんに、
こんな時でも平然としている冷川さん。
そして、刑事としてきびきび動く半澤刑事……と、
三者三様の反応が見ものでした。

そういえば、冷川さんは、
呪いの一部を摘まんでごくりと飲み込むシーンが
追加されていました。
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ここを敢えて新規で入れたということは、
(原作には無い)
抓られた顔をしている女性の話もやりますよね?!
期待してもいいですよね!!
 ↑
声優さんも挙げていた記憶がありますが、
全エピソードの中で一番怖くて印象に強く残っているのが、
原作の漫画の第2巻に収録されている第9話です。
爪で抓られたような顔をしている
(ように三角くんには見える)女性の家の中に入ると、
隙間という隙間に人の目があり、
実はそれが母親による呪いだった……という話です。
これは本当に怖くて、
何度読み返してもゾッとしてしまう(でも面白い)ので、
是非、映像で見たいですし、
やってくれるなら遠慮なく怖くしてほしいです。
さんかく窓の外側は夜 2 (クロフネコミックス)

さんかく窓の外側は夜 2 (クロフネコミックス)

  • 作者: ヤマシタトモコ
  • 出版社/メーカー: リブレ
  • 発売日: 2015/02/10
  • メディア: Kindle版


EDの後にはCパートがあり、
噂の英莉可ちゃんが登場しました。
しかも呪い付き!
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口では普通に会話をしつつ、
心の中では相手を呪う言葉を唱えるというシーンで、
後者が徐々に聞こえてくるという演出が印象的でした。
ここも、私は原作を既に読んでいるせいで
どんなことが起こるかが分かっており、
怖がるどころか
「英莉可ちゃんは可愛いなぁ」と思って視聴しましたが、
原作未読でアニメ初見の人なら
ちゃんと恐怖を味わえたのではないかと思います。
音が齎すものは、本能に直に訴えてくることが多いので、
受ける衝撃も強いです。
多分、次回でこのシーンの続きが流れ、
呪われた中年女性が本当に死んでしまったと分かりますよね。
それを街頭で偶然知る三角くんの描写を含め、
見るのが楽しみです。



次回は、三角くんと冷川さんが英莉可ちゃんと出会う話、
そして迎くんの登場でしょうか。
迎くんは癒し……!
彼のことも大好きなので、今まで以上に期待して待ちます!



(追記)
「その後」連載の最終回を読みました。
【漫画感想@さんかく窓の外側は夜*MAGAZINE BE×BOY 2021年11月号】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2021-10-07


第2話の感想も書きました。長文です。
【感想@アニメ「さんかく窓の外側は夜」第2話:束縛*ネタバレあり】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2021-10-11



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2021-10-05 00:50 
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