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感想@アニメ「ハイキュー!!」第11話:決断 [ハイキュー!!]

テレビアニメ「ハイキュー!!」第1期の感想です。
今回は以下の話について記します。
第11話:決断
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劇場版総集編 前編『ハイキュー!! 終わりと始まり』(初回生産限定版) [Blu-ray]

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  • 出版社/メーカー: 東宝
  • 発売日: 2015/09/16
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私の推しは青葉城西の及川徹さんです。
原作の漫画は最後まで読み、
アニメも視聴済みですので、
以下の文章では先のことについて触れる可能性があります。

関連記事
【ハイキュー!! 記事一覧】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/HQ

【テレビアニメ「ハイキュー!!」第1期】
初回と前回の感想記事はこちら。
第1話:終わりと始まり
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2023-01-13
第10話:憧れ
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2023-01-24

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https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2023-01-23



第11話のあらすじはこちら。
 日向が楽しみにしているゴールデンウィーク合宿が始まった。エースとリベロ、頼もしい二人の復活もあって、授業中も日向のそわそわは止まらない!
 合宿や練習試合を楽しみにしている選手たちがいる一方で、若き指導者である烏養は、影山と菅原という二人のセッターのどちらを起用するべきか頭を悩ませていた。試合に出たい。一つでも多く勝ちたい。そんな選手たちの強い想いが伝わってくる。

楽しい楽しい合宿回でした!

言うまでもなくハイキュー!!はスポーツ漫画なので、
競技中の描写の面白さを最も求められます。
加えて、登場人物に対して
視聴者(読者)に興味を持たせ、より好きになってもらうには、
それ以外の普段の生活描写がとても大事です。
学生の部活動を舞台とした創作では、
合宿そのものは非日常的な出来事であるものの、
大人数の日常を描くのにはうってつけです。
このハイキュー!!においても、
ここまでで自宅の描写が少しでもあったのは日向ぐらいで、
学校以外での生活が見えてこなかったこともあり、
今回のゴールデンウィークの合宿は、
視聴者(読者)サービスと説明を兼ねたエピソードに
なっていました。

初めての合宿に興奮してはしゃぐ日向に反し、
練習には真面目に参加するものの、
合宿には斜に構えたところを見せる月島など、
部員の個性がちゃんと出ていたのが、面白かったです。
何より、烏野の皆が始終わちゃわちゃとしているのを
見られるだけで、楽しくて幸せでした!
「洗髪をしたばかりの西谷先輩は見た目の身長が縮む」といった
新たな発見があったのも、良かったです。

その中でも個人的に好きなのは、
縁下先輩が過去に逃げた話を日向たちにしたところです。
ハイキュー!!の登場人物がバレーに向ける熱意は
実に素晴らしく、
私たち視聴者(読者)は
彼らが懸命に頑張る姿から多くの感動を貰っていますが、
そうした姿が眩しすぎる場合もあるのは否めません。
全ての人が常に強い心を持てていれば良いけれど、
特に現実ではちょっとしたことで躓くのは珍しくなく、
大きな挫折や些細な心境の変化により逃げてしまうのも
普通にあることです。
こういった心の弱さについて、ハイキュー!!では
旭さんや縁下さんの過去が実例として使われています。
結果的に二人ともバレー部に戻ったとはいえ、
一度は心の弱さに負けてしまった人物が
主要団体(烏野)の中にいるのは、
作品に深みが出るだけでなく、
視聴者(読者)にも優しいと思います。
誰もが日向や影山のように
好きなことに対して常に全力で夢中になれたら素敵だけれど、
好きだからこそ辛さを感じてしまう場合はありますし、
気の迷いや突発的な感情で
それまでの努力をあっさり捨ててしまうことも
時にはあるかもしれません。
だからこそ、生徒が逃げてしまう描写も、
その生徒がちゃんと納得して戻ってくる描写も、
逃げない生徒が頑張り続ける描写と同じくらい大事です。
個々の過去や考え方は違うけれど、
最終的にどこの学校も一丸となって勝利を目指すところは、
ハイキュー!!が良作と認められている理由の一つだろうなと
思っています。

縁下さんの打ち明け話を見ていたら、
アニメ「響け!ユーフォニアム」にて
吹奏楽部の顧問を務める滝先生が
新年度の最初の練習を始める前に部員に二つの道を提示し、
多数決でどちらかを選ばせるというシーンがあったのを
思い出しました。
これから全国大会を本気で目指すのか否かによって
心構えも練習方法も異なってくるので、
吹奏楽部としての意思を最初に確認しておくのと同時に
「そうすると決めたのは自分達なのだから」という責任感を
全ての部員に持たせるという方法です。
結局、この作品では、
全員が全国を目指す方に挙手したとはいえ、
あの場ではそちらを選ばざるを得ない雰囲気も
僅かですがあったようなので、
これはこれで酷だなと思ったのを覚えています。
最初から自分の気持ちを誤魔化さざるを得なかったり、
途中で「これは無理だ」と気付いたり、
縁下先輩のように他の誘惑に負けたりしたら、
その気持ちが変わらない限りは不幸なままです。
なので、途中でバレーへの熱意を取り戻し、
ちゃんと部に戻った縁下先輩は、本当に凄いですし、
幸いだったとも思いました。
ハードルを幾つも越えた後の今ですよね。まさに。



今回は新たな出会いもありました。
日向はまだ気付いていませんが、
烏野との因縁がある音駒高校に所属していて、
今後、日向とも親交を深めていく研磨くんです。
加えて、研磨くんをよく気にかけているらしい黒尾さんも、
僅かですが出ていました。
これから烏野が少しずつ強くなっていくにあたり、
音駒との交流や対決が必須要素になるだけでなく、
彼らの交流もとても面白いので、
今後が楽しみです。

でも、アニメが初めて放送された約九年前に
この話を初見で見た時は、
自分の殻に閉じこもるタイプの研磨くんにも、
飄々として掴みどころが無い感じがする黒尾さんにも、
ほんの少しですが苦手感がありました。
烏野が常に元気いっぱいで、熱く健気で、
ほぼ全員が好感度の塊のようであるのと比べると、
音駒にはライバルとしての強い個性を感じたものの、
上記の二人の癖がちょっと強いと思えたせいで
少し戸惑った覚えがあります。
勿論、今は音駒も大好きです!
最上級生であり部の主将でもある黒尾さんが
後輩の面倒をよく見るのは、
先輩として当然のことでしょうが、
この先の合同合宿において、
そうではない月島にも彼が積極的に指導したのは、
彼に好感を持てただけで留まらず、
素晴らしいシーンとして記憶に強く残りました。
そんな黒尾さんが、少し先の未来において、
個人や所属団体といった枠の中だけでなく、
バレーボールを世の中に更に広め、
たくさん遊んでもらうための仕事に就いたのは、
納得の展開でした。
私も、それが判明したシーンを原作で初めて読んだ時は、
「あぁ……そうきたか! 黒尾さんらしいわ」と唸ったのを
今でもよく覚えています。
つまり、そんなふうに素直に受け入れられる下地が、
学生時代の黒尾さんの描写の中にあって、
少なくとも私は無意識でそれを認識していたんだと、
連載が終了した後になって改めて気付かされています。



音駒との練習試合用のオーダーに悩む烏養コーチに対して
その選択肢の一人である菅原先輩が影山を推したのも、
とても大事なエピソードでした。
遠慮や謙遜、嫌味といった負の感情からの発言ではなく、
自身の「一つでも多く試合で勝ちたい」や
「コートに立てる機会を多く得たい」との強い望みを
しっかりと伝えた上で、
影山の方が適しているとの意見を
烏養コーチにぶつけた菅原先輩。
その前に「自分のやり方で戦う」と日向に言ったとおり、
スターティングメンバ―として出場することだけが
全てではないということなのでしょうが、
あの年齢で、しかも当事者の菅原先輩が、
入部したての影山を推すというのは、
並大抵の覚悟ではできないことだと思います。
大人だ……と思わず感嘆するほどの器の大きさも、
個人的な感情に惑わされずに的確な判断を下せる冷静さも、
烏養コーチの悩みを進んで晴らした積極性も、
実に素晴らしかったです。
菅原先輩は元々、他人に気を遣える人であるようですが、
こんなふうに苦も無く自然に
チームの勝利を最優先できるようになったのは、
やはり青葉城西や町内会チームとの試合を経たことが
大きかったと思います。
この件は、烏養コーチも口にしていたとおり、
人によってはとてもデリケートな問題になりがちなので、
今回は菅原先輩が自身の意思でそれを言いに行ったという事実が
とても重要です。
勿論、そんな菅原先輩も、烏野の大事な戦力です。
この先の試合では何度も大活躍をし、
時には彼が烏野の窮地を救うのも、
ハイキュー!!の醍醐味です。
私も彼を見守りつつ、声援を送ろうと思います。



続きはこちら。
【感想@アニメ「ハイキュー!!」第12話:ネコとカラスの再会】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2023-01-26



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2023-01-25 16:26 
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