さくらもちモチ

NHK朝ドラ感想「エール」第12週：アナザーストーリー（父、帰る/古本屋の恋/環のパリの物語）*ネタバレあり　[NHK連続テレビ小説感想] [編集]

NHK連続テレビ小説（朝ドラ）「エール」の感想です。
今回は第12週「アナザーストーリー」について記します。

・父、帰る
・古本屋の恋
・環のパリの物語

初回と前回の感想はこちら。
【NHK朝ドラ感想「エール」第1週：初めてのエール*ネタバレあり】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2020-04-05-1
【NHK朝ドラ感想「エール」第11週：家族のうた*ネタバレあり】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2020-06-12-1



第12週「アナザーストーリー」のあらすじはこちら。
https://www.nhk.or.jp/yell/

【父、帰る】
音(二階堂ふみ)の亡き父・安隆(光石 研)があの世から10年ぶりに地上に戻ってくる。安隆は与えられた２日間で東京の古山家と豊橋の関内家を訪れる。

【古本屋の恋】
古山家の近所の喫茶「バンブー」の店主・梶取 保(野間口 徹)と妻・恵(仲 里依紗)のなれ初めは…。

【環のパリの物語】
音の憧れの存在・双浦 環(柴咲コウ)の若き日の夢と恋の物語。環はオペラ歌手になることを目指してパリに留学。そこで運命的な出会いが…。

今週は番外編でした。
ただでさえ土曜日の放送が無い上に
三本立てということで、
内容が薄いのではないかと危惧しましたが、
全くの杞憂に終わりました。
とても良かったです！


どのお話も好きでしたが、個人的に最もぐっときたのは、
最初の「父、帰る」です。
生前の安隆さんは素敵でしたが、
死後の彼も最高の人でした。
特に、光子さんとのやり取りが強く印象に残っています。
生前もよく楽しんでいたように二人で踊ったシーン。
娘が苦しむ友達への嫉妬に思い至らなかった安隆さんが、
純粋に「良かったね」と喜びを表す解答を放ち、
光子さんが呆れつつも「そういうところが好き」と笑うシーン。
そしてそして、安隆さんが岩城さんに、
光子さんとの再婚を許すシーン。
どれも秀逸で、見事としか言いようのない回でした。

勿論、次女の音とのシーンも良かったです。
何も知らない（安隆さんのことが見えない）裕一が
お団子を食べる際に手を合わせたところは、
観ていて嬉しかったです。

今回、安隆さんが現世に来られたのは
宝くじに当たったからだそうですが、
三郎さんはくじ運に恵まれてるとは言い難いので、
きっと当たらないんだろうなぁと思っています。
でも、いつかあの世で再会できるのですから
それで良いのでしょうね。



次の「古本屋の恋」は、
一回（15分）のみという非常に短いお話で、
明るくさっぱりと観ることができました。

あの久志が保さんと以前に出会っていたという設定には
その安直さに思わず苦笑いが出てしまいましたが、
小さな久志を久し振りに観られたことが嬉しい方が上回ってしまい、
途中からは進んでこの設定を受け入れる気になれました。
とにかく、幼い久志が可愛かったです。



最後の「環のパリの物語」は……
正直に言えば、ありきたりな内容でしたが、
前後編合わせてたった30分だったとは思えないほど
濃かったです。

画家の卵だという男性は、元々がお金持ちとあって
自尊心がかなり高かったんでしょう。
自分の絵が思ったように評価されない一方で、
どんどん周囲の注目を浴びるようになる環さんに嫉妬してしまい、
苦しみを覚えていく様は、
現代にもよくあると思えるほどリアルで、
朝イチで観るドラマとしては少々しんどかったです。
一日15分の、たった二日間の放送だったから
まだ気持ちに余裕をもって観ることができた気がします。
彼と環さんの人生はもう交わることもないのでしょうが、
彼があの絵を大事にし続ける限り、
ずっと環さんのファンでいるのかなと思いました。



さて、来週はなんと大人の久志の物語！
それだけでも嬉しいのに、
あのミュージックティ（以下略）も久し振りに登場して、
どうやら久志とライバル関係になるらしいとか……
続きが楽しみでなりません。

（6/27追記）
【NHK朝ドラ感想「エール」第13週：スター発掘オーディション！*ネタバレあり】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2020-06-27