さくらもちモチ

NHK朝ドラ感想「エール」第10週：響きあう夢*ネタバレあり　[NHK連続テレビ小説感想] [編集]

NHK連続テレビ小説（朝ドラ）「エール」の感想です。
今回は第10週「響きあう夢」について記します。

初回と前回の感想はこちら。
【NHK朝ドラ感想「エール」第1週：初めてのエール*ネタバレあり】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2020-04-05-1
【NHK朝ドラ感想「エール」第9週：東京恋物語*ネタバレあり】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2020-05-29



第10週「響きあう夢」のあらすじはこちら。
https://www.nhk.or.jp/yell/

　ヒット曲に恵まれない裕一(窪田正孝)は、木枯(野田洋次郎)から売れっ子作詞家の高梨一太郎を紹介される。高梨に見込まれ裕一が作曲した「船頭可愛いや」は藤丸(井上希美)の歌でレコードに。
　しかし廿日市(古田新太)の期待もむなしく全く売れない。そこで起死回生で取られた手段とは！？
　一方、音楽学校のオペラ公演に向け、音(二階堂ふみ)らは、環(柴咲コウ)のもと本番に向けて稽古に励んでいたが・・・。

この週は、色々と思うことがありました。

まず、音が声楽家への道を歩んでいる途中で
妊娠が発覚した件について。
嬉しいことなのに、
「椿姫」のオーディションに合格した後というタイミングの悪さに
音はショックを受けていましたが、
現代を生きる私からすれば、
「いやいや、子供ができるようなことをしてるんだから
この結果は当然でしょう」とのツッコミを入れたくなりました。
けれど、当時はまだ避妊の方法が広まってなかったらしい上に、
今と違って妻の意見が通りにくく、
夫の求めを妻が拒みにくい風潮があったのを踏まえれば
（それでも裕一は優しいので
音に無理を強いることはなかったでしょうが）
音の思いも仕方が無いことなのかなぁと思い直しました。
加えて、モデルとなった方が実際にそうだったと知ったのも、
大きかったです。
救いだったのは、久志が、お稽古場にいた誰よりも早く
「おめでとう」との言葉を、音に放っていたことです。
さすが久志……！と、私も嬉しくなりました。
優しい友達の存在は、見ていてホッとします。


音については、もう一つあります。
それは、自身が妊娠している旨を皆に告げた後、
「気を遣わないで」と言った点です。
私がそう言われる立場になることが多いので、
余計に気になったのかもしれませんが、
仲間から妊娠しているなんて告げられたら、
周りの人々が気を遣わないわけないですよね。
ただ、同時に、そう言った音の気持ちもよく分かりますので、
もし私が彼女だったら同じことを言ったかもしれません。
千鶴子さん発言の「強欲」が象徴となっていたように、
音は多くのものを望み過ぎていた気がします
千鶴子さん、とても良い人ですよね……。
あのような手紙はなかなか書けないです。
「椿姫」の公演については詳細が描かれませんでしたが、
彼女を代役にして無事に成功したのでしょうか。



一方、ようやく曲がヒットした裕一。
人気作詞家と組めたことに加えて、
双浦環の歌唱で……という経緯には、
「曲が良くても売れない」厳しい現実を突き付けられましたが、
とにかく良かったです。
個人的には、藤丸さん版の方が好きでした。
双浦環版が売れたことで、
結果的に藤丸版も売れたとのことには胸をなでおろしました。
そうでないと、藤丸さんが可哀相すぎるので……。
廿日市さんも、今週は今まで以上に良いキャラだったと思います！
双浦環のポスターに向かって手を付いたくだりは、
彼の気持ちがひしひしと伝わってきて、とても印象的でした。



続きはこちら。
【NHK朝ドラ感想「エール」第11週 家族のうた：*ネタバレあり】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2020-06-12-1