NHK朝ドラ感想「スカーレット」第21週:スペシャル・サニーデイ*ネタバレあり [NHK連続テレビ小説感想]
NHK連続テレビ小説(朝ドラ)「スカーレット」の感想です。
今回は、第21週「スペシャル・サニーデイ」について記します。
初回と前回の感想はこちら。
【感想「スカーレット」第1週:はじめまして信楽(しがらき)*ネタバレあり】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2019-10-11
【NHK朝ドラ感想「スカーレット」第20週:もういちど家族に*ネタバレあり】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2020-02-22-1
第21週「スペシャル・サニーデイ」のあらすじはこちら。
大野一家の喫茶「SUNNY」では、信作(林遣都)が引き当てた福引きの賞品で、大野(マギー)と陽子(財前直見)が有馬温泉へ出かける。店は、いつも手伝っている百合子(福田麻由子)が切り回し、信作が手伝うことに。信作の不器用なマスターぶりに、にこにこしてしまう百合子。
そこに敏春(本田大輔)がやってくる。思い出話の中で、「信作と13人の女」の話題に。夫婦の微妙な雰囲気をとりなそうと、敏春が照子(大島優子)のことを愚痴っているうちに本人が現れる。今度は懸命に照子の機嫌を取り結び、仲直りしたと思ったら、そこに近藤彬(中山義紘)という百合子の中学時代の同級生が。
好青年の近藤は、柔道の心得がある警官で、百合子を憎からず思っていたらしい。百合子の高校進学のときに喜美子(戸田恵梨香)が頑張ってくれたことなどを楽しそうに話す二人にいらつく信作。照子に釘をさされていたにもかかわらず、みんなが帰って、百合子と二人になるとねちねちとからんでしまう。
信作の態度に怒って百合子が飛び出してしまったところに、お母さん合唱団がやってきて一気に忙しくなる。
その後も客が途切れず、慣れない信作は一人てんてこ舞いする羽目に。戻ってきた百合子は…。
大野家……というより
信作と百合子夫婦に焦点を当てた番外編(スピンオフ)の週でした。
そして、番外編の名を借りた総集編でもあった気がします。
以前から書いているとおり、私は大野家がとても好きです。
なので、先週から今週の放送を楽しみにしていたのですが、
正直に書くと、これまでの中で最もつまらなかったです。
以前の作品のように、放送終了後にスピンオフを流すのでなく、
放送中にそれを入れた案は、悪くなかったと思います。
これで気持ちが削がれた視聴者もいたかもしれませんが、
主人公の喜美子の問題が公私ともに一段落し、
これから最後の問題(息子の大病)と立ち向かうにあたって
はっきりと区切りを付けてもらえたのは
視聴者側も「さぁ、いよいよ最後の一ヶ月!」と自覚し、
新たな気持ちで毎朝を迎えられるので、
それなりに意味があったかもしれないと、好意的に受け止められます。
けれど、内容が悪かった……。
今回は脚本家さんがいつもと違うそうですが、
おそらく条件として
「決められた登場人物しか出せない」
「場所は喫茶サニーの店内のみ」
「回想シーンをふんだんに入れる」
これらが予め提示された上でお話を作ったであろうことから、
誰が脚本を書いても酷い出来になっただろうと推測できます。
たった一日のお話を、大量の回想シーンを使って
90分(15分×6日)も描写するんですから、
だらだらとしつこい内容になったのは当然です。
回想シーンについては、
特に昔(序盤~大阪編)を観られた時は、嬉しかったです。
ただ、「懐かしいなぁ」と喜べた反面、
「この頃は面白かったなぁ。でも今は……」と
冷静になってしまうところもあって、
手放しで喜べたわけではなかったです。
また、信作の面倒くさい性格や言動が鼻について、
(嫉妬深いくせに素直でなく、口煩い)
彼を鬱陶しいと思うことが度々ありました。
照子夫婦についても、信作ほどではないですが、
言動に飽きを感じてしまうことが何度かありました。
大好きな四人ですが、
私にとって彼らはあくまで脇役に過ぎず、
喜美子の人生にちょっとずつ度々登場してくれる程度で良いのだと
痛感しました。
それと私が好きな「大野一家」は、
信作の父母あってのことだとも改めて自覚しました。
信作と百合子だけだと、ちょっときつい……。
どうせスピンオフを放送するなら、
できれば、これまで大きく省かれたシーンを
改めて放送してほしかったです。
かわはら工房の立ち上げ、喜美子の出産や育児、
陶芸家として名が世に出始めた頃など、
喜美子自身でなく他人の視点からでも良かったので。
もしくは、今はほとんど出てこない
大阪編の登場人物の現在の描写でも……!
それらを撮るのが難しいというなら、
いっそNG集とか未公開シーンの公開でも良かったのにと
思ってしまいました。
まぁ、でも……信作と百合子が幸せそうで、
「めでたしめでたし」で終わって良かったです。
続きはこちら。
【NHK朝ドラ感想「スカーレット」第22週:いとおしい時間*ネタバレあり】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2020-03-14-2
2020-02-29 17:12
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