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感想@NHK朝ドラ「おかえりモネ」第22週:嵐の気仙沼*ネタバレあり [NHK連続テレビ小説感想]

NHKの連続テレビ小説(朝ドラ)「おかえりモネ」の感想です。
今回は、以下の週の放送について記します。
第22週:嵐の気仙沼
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連続テレビ小説 おかえりモネ なないろ

連続テレビ小説 おかえりモネ なないろ

  • 作者: 藤原 基央
  • 出版社/メーカー: NHK出版
  • 発売日: 2021/05/25
  • メディア: ペーパーバック

初回と前回の感想記事はこちら。
【感想「おかえりモネ」第1週:天気予報って未来がわかる?】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2021-05-22
【感想「おかえりモネ」第21週:胸に秘めた思い】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2021-10-08-1



第22週:嵐の気仙沼
 亮(永瀬 廉)は、中古だが自分の船を持とうとしていた。耕治(内野聖陽)が購入の資金面で相談に乗るが父・新次(浅野忠信)とは話せずにいる亮を、百音(清原果耶)や未知(蒔田彩珠)は心配していた。
 年が明け、亮が漁に出ていた日、三陸沖が大しけになることに気付いた百音は、滋郎(菅原大吉)ら地元の漁師たちに沖に出ている船を急ぎ戻すよう進言する。そして多くの船が港に戻る中、亮の乗る船が悪天候で動けなくなっていた…。

今週も、大きな疑問や違和感にツッコミながら視聴しました。

りょーちんに片思いをしていたみーちゃんが、
彼に話があると言って会う約束を取り付けましたが……。
まず、この約束を交わした時点で二人が一緒にいたので、
私は「なんで先延ばしにするの?」と首を傾げました。
「今からちょっと付き合って」と言ってあの喫茶店を出て、
どこか二人きりになれる場所でみーちゃんが話を始めれば
簡単に済む話です。
勿論、わざわざそうしたのには理由があって、
りょーちんを敢えて危ない目に遭わせることで
みーちゃんに後悔させるためだろうとは
私にも分かりましたが、
展開がお約束すぎて安っぽいですし、
先延ばしにする意味も無いなと思いました。



海での遭難の危機から辛うじて脱し、
ようやく無事に帰港したりょーちんが、
その後、一睡もしていない状態で
永浦姉妹の話に付き合わされたのを思うと、
私は彼に同情せずにはいられませんでした。
あの時は、話を持ち掛けた側のモネちゃんたちも
完徹状態ですよね。
心身共に疲れている時は誰でも思考が衰えますし、
他人に対する言動も荒くなりがちです。
話し合いをするのに全く適していないのは明らかなので、
「なんで今から重い話をするの?」と
本気で呆れました。
しかもモネちゃんの
「私はここにいるから、まずは二人で話して」との発言からは、
後から二人の会話に介入する気満々なのが見えました。
実際、二人が決別しそうになった時に
「どうしたの」としゃしゃり出てきましたし……。
この作品では、
何でもモネちゃんの手柄に繋がってしまうようなので、
彼女の言葉によってりょーちんの頑なな心が解れていき、
遂にはみーちゃんと結ばれる
(モネちゃんが二人の恋のキューピット役を務める)のも
当然のことなのでしょうが、
そこでのモネちゃんの意味不明な発言も含めて、
すんなりと受け入れることはできなかったです。



みーちゃんとりょーちんの話し合いについて。
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これまで放送を欠かさず見てきた私には、
みーちゃんがりょーちんに甘えていて、
彼の傍にいさせてもらっているのだと思えていました。
誰にでも優しいりょーちんは、
みーちゃんのことも別に嫌っていない
(とはいえ好きでもない)から、
彼女の好意をわざわざ断るまでもないとして、
ただ静かに受け止めているようだと、
私には思えていました。
なので、実はその逆だったと分かった時は、
「え? そうなの?」とびっくりしました。
この驚きについては、今回に限ったことでなく、
以前の放送でも度々あったことなので、
私の中ではすっかり「おかえりモネあるある」です。

しかも、この時、モネちゃんが介入しなければ、
二人はきっぱり別れることができていましたよね。
なのに、モネちゃんがうだうだと言い出したのを機に、
りょーちんまでもが何故か
「俺、幸せになってもいいのかな」と不思議なこと言い、
なんだか変な雰囲気になって終わっていたのには、
私も口をぽかんと開けそうになりました。
みーちゃんもりょーちんも、
相手にちゃんと「好き」と伝えていないですし、
「付き合おう」という具体的な話も出ませんでしたが、
今までの描かれ方から察するに、
これで二人の恋は両思いとして成立し、
恋人としての交際を開始したんですよね、きっと……。
今さらですが、
置いてきぼりにされた感が強かったです。
というか、
「りょーちんはみーちゃんのことが好きだったの?」と
テレビに向かって問いたくなりました。
お正月に会った時に、
みーちゃんを帰そうとしたりょーちんが、
一瞬、言い淀んだようになった時がありましたが、
強いて挙げるならそれがそうなの?と思えるぐらいで、
彼の恋心なんて他では全く見えませんでしたが……。
この作品には、恋愛要素がやたら多い一方で、
恋愛感情を表す具体的な台詞はほぼ無いという
不思議なルールが存在するようですが、
言葉を口にしない(できない)のなら、
表情や態度でそれが分かるようにしてほしいです。
恋愛ネタをここまで主軸に持ってくるなら、
もっとはっきり、しっかりと、
この人はあの人のことが好きなんだという
心の矢印が見える作りにしてほしいです。

りょーちんの心の変化もよく分かりませんでしたが、
一番、わけが分からなかったのは、モネちゃんです。
かつて、明らかに助けを求めてきたりょーちんを、
「それで救われるの?」と一刀両断にしただけでなく、
後日そのことについて「縋ってきた」と言った彼女が、
今回はりょーちんに向かって
「大丈夫って言われる度に、
私もみーちゃんも少しずつ傷付いてきた」と言うのは、
ちょっとあり得ないことです。
「どの口でそう言う?」と思いました。
りょーちんだって、
かつて自分が本気で助けを求めたのにもかかわらず、
あっさり拒否してきた相手に対して、
今さら改めて弱みを見せたくないですし、
もう二度と「助けて」なんて言わないですよね。
何故、言わないりょーちんが責められるのかが
不思議でならなかったです。
しかも、モネちゃんがここでもしっかり
自分は傷付いていますアピールをしていたのには
呆れるばかりでした。
モネちゃんに限らず、
永浦家の女性陣は事あるごとにそうしていて、
傷付き具合で相手にマウントを取っているのが
とても痛々しいです。
そういうシーンの度に、
「ここでそんな台詞が要る?」と思ってしまい、
苛立っています。



その前にあった、
モネちゃんによる漁師さんへの仕事の売り込みや、
相談に来た農家さんとの話も酷かったです。
先週までのモネちゃんの職業は
ラジオパーソナリティーでしたが、
今週は第一次産業の人へのコンサル業でしたね。
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気象予報を元に他人の役に立ちたいという
モネちゃんなりの熱意は分かりますが、
彼女の行動はあまりにもふらふらとしていて、
とても見ていられません。
コンサル業で食べていきたいのなら、
そのためのコンサル講習を事前に受けるべきではないかと、
冗談ではなく本気で思いました。
モネちゃんの場合、
相手に断られても落ち込むばかりで反省せず、
改善も試みないで、
「でも」「でも」と言いながらしつこく何度も押しかけて
相手が折れるのを待つというやり方で成功しているのが、
非常に鼻につきます。
しかも、ここに天災を挿むことによって、
相手に「あんたの言うとおりだった」と言わせているところが
もう……。
これが繰り返されている現状では、
モネちゃんを応援する気にはとてもなれません。



今週は「わたしはここにいます」や
「私は気象予報士です(ドヤ顔)」が
モネちゃんのキメ台詞だったようですが、
いつも「誰かの役に立ちたい」と言うだけで
実際に動かない彼女を見てきた私には、
今回も口だけだなと思うばかりで、
心に全く響きませんでした。
もしこの先も農家や漁師に対するコンサル業で
本気で食べていきたいと望むのなら、
その道のプロの協力を仰がないとまず無理ですよね。
東京のWE社で働いていた時に
テレビ班の皆がチーム力云々と言っていたのを、
モネちゃんには思い出してほしいです。
また、気仙沼が嵐の中、
モネちゃんが何度もWE社に電話をかけて
一人おろおろと動じる様子は、
「普段は冷静なあのモネちゃんが!」と
言わんばかりでしたが、
見ていられなかったです。
今後も、地元の災害にだけ過剰に反応して、
本社の人々に迷惑を掛けるんですかね。
特例で出向している以上、
地元だけで何とか解決するのも、
会社から未だに基本給を毎月貰っているモネちゃんの
仕事の一つではないでしょうか。
本社でまとめた情報を地元に流すだけなら、
モネちゃんが出向している意味が無いですよね。



菅波先生との電話でのモネちゃんの態度にも、
「何なの、これ?」と思いました。
あれが結婚を本気で考えている相手との会話とは
とても思えませんでした。
モネちゃんには仕事(笑)が最も大事だからこそ、
今は菅波先生との結婚どころではないのでしょうが、
彼から気仙沼に行くと告げられた時の彼女の表情は、
驚きや戸惑いを通り越して、
嫌がっていそうだとしか思えませんでした。
ただでさえ恋愛感情を台詞で説明しないんですから、
モネちゃんが先生を好きだと思っているなら、
その好意を表情や行動でちゃんと示してほしいです。
視聴者が作品の行間を読むにしても、
登場人物の感情を察するにしても、
元となる演技がしっかり提示されないのでは、
限界があります。
その結果、後になって
「え? あれってそうだったの?」という事態が
起こりがちなのを、
作り手が視聴者のせい(読み取り不足)にするのは、
ちょっといただけないです。



話は大きく変わりますが。
かつてモネちゃんが嵐の日に無事に生まれたのは
新次さんが無理を承知で船を出してくれたおかげだった
という過去があるのを踏まえた上で、
気象予報士である今のモネちゃんなら
当時の新次さんの行動を絶対に止めるはずだと思うと、
同じ状況になった時の試練の重みが増すなと想像しました。
こういうのが見たいんです、私は……。



そうそう、書くところが無くて最後になりましたが、
たしか週の始めに永浦家を上から撮った映像が出た時は、
意外すぎて笑ってしまいました。
永浦家はかつて民宿もやっていたとのことで、
海からとても近い場所に在るのは当然なのでしょうが
(だとすれば津波の被害を受けなかったのが不思議ですが)、
かつて登米時代のモネちゃんが初めて帰省した際、
帰る時に自宅から一人で港に向かう途中、
牡蠣の箱を持ったお母さんが後ろから追いかけてきた山道は、
一体どこだったんだろうと思いました。
あと、外壁に崩れている所があったように見えたので、
民宿をやらないにしても早く直した方がいいと思います。



続きはこちら。
【感想@NHK朝ドラ「おかえりモネ」第23週:大人たちの決着*ネタバレあり】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2021-10-22-1



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2021-10-17 12:56 
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