さくらもちモチ

NHK連続テレビ小説「おちょやん」第18週：うちの原点だす 感想*ネタバレあり　[NHK連続テレビ小説感想] [編集]

NHK連続テレビ小説（朝ドラ）「おちょやん」の感想です。
今回はこちらについて記します。
第18週：うちの原点だす

以前の感想はこちら。
【NHK連続テレビ小説「おちょやん」第1～2週 感想*ネタバレあり】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2020-12-13-1
【NHK連続テレビ小説「おちょやん」第17週：うちの守りたかった家庭劇】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2021-04-02-1



主人公の千代ちゃんの周りで徴兵された人が少ないせいか、
この「おちょやん」での戦争描写は弱めだと感じていましたが、
主要な人物の死が続いた今週の放送にはさすがに凹みました。

まず、福松さんと菊さん。

芝居茶屋時代の暖簾を店に取りに行ったところで
空襲に遭ってしまっただなんて、
その気持ちは痛いほど理解できることから二人を責められず、
私も朝からなんとも言えない気持ちになりました。
菊さんらしい行動でしたし、
そんな彼女についていく福松さんの優しさも相変わらずで、
悲しくて泣きたくなったけれど思わず微笑んでしまうような理由が、
とてもせつなかったです。

そして福助くんの死は……
その報を知って寝込んでしまったみつえちゃんが
あまりにも痛々しくて、
この日は私も泣きました。
その前の、上記の義父母の死だけですら辛いのに、
大事な人を更に奪われてしまって、
みつえちゃんのことがとても見ていられなかったです。
以前もそうですが、みつえちゃんが本気になるシーンは、
主役の千代ちゃんを食う勢いがあるのが凄いです。
私はこの役で東野絢香さんを初めて知ったので、
今後も注目していきたいです。
https://tristone.co.jp/actors/higashino/



度重なる不幸に打ちひしがれたみつえちゃんを救ったのが、
一人息子の一福くんでした。
あれほど嫌がっていたトランペットを進んで吹き出した時もそうですが、
やろうとして全く音が出なかったのは、
かつての福助くんを思い出さずにはいられず、
見ていて涙、涙でした。
練習の結果が出て、ちゃんと音を出せるようになったのも
良かったです。
いつか福助くんのように
一福くんが「埴生の宿」を演奏してくれたら嬉しいです。




……と、今週はみつえちゃん関係が素晴らしかったのですが、
千代ちゃんも良かったです。
特に「人形の家」の台詞を放ったシーンは、
彼女の役者としての成長が伺えたのと、
その台詞が本当に彼女自身のものになっていた
（台詞を言うことで心情を吐露していた）ことから、
目と耳を奪われました。
かつては高城百合子の真似をして、
「人形の家」の台詞をそらんじていた千代ちゃん。
当時は話の状況や台詞の意味も分からず、
ただ口にしていましたが、
今週の放送では全く違っており、
自分の心の叫びとしてそれを言った千代ちゃんが圧巻でした。
凄かったです。



戦争が終わったのを受けて、来週からは復興と共に、
千代ちゃんや劇団の更なる成長が見られるのでしょうか。
寛治くんの安否も気になります。



続きはこちら。
【NHK連続テレビ小説「おちょやん」第19週：その名も、鶴亀新喜劇や*ネタバレあり】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2021-04-16-2