NHK連続テレビ小説「おちょやん」第17週:うちの守りたかった家庭劇 感想*ネタバレあり [NHK連続テレビ小説感想]
NHK連続テレビ小説(朝ドラ)「おちょやん」の感想です。
今回はこちらについて記します。
第17週:うちの守りたかった家庭劇
連続テレビ小説 おちょやん Part1 NHKドラマ・ガイド
- 出版社/メーカー: NHK出版
- 発売日: 2020/11/27
- メディア: Kindle版
以前の感想はこちら。
【NHK連続テレビ小説「おちょやん」第1~2週 感想*ネタバレあり】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2020-12-13-1
【NHK連続テレビ小説「おちょやん」第16週:お母ちゃんと呼んでみ】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2021-03-26-1
前週の最後で太平洋戦争が始まったことで、
いよいよ今週の放送では
戦況の悪化につれて人々の生活が荒む描写が多くなるようになり、
全般的に痛々しい空気が漂っていました。
中でも、福助のトランペットにまつわる二つのエピソードには
強烈なインパクトがありました。
日常的に外来語(敵性語)の使用が禁じられた点について、
私はこれまで軍主導によるものだと思っていたのですが、
ネットで少し検索してみたところ、
そうではなかったらしいと分かったのが意外でした。
軍では、海外の軍隊の言葉を参考にし、
独自の単語を含めた外来語を普通に使用していたようです。
これはまるで笑い話のオチのようだとも思えてならず、
私も苦笑いが出そうでした。
【艦これ】旧日本海軍士官の隠語が現代でも通用しそう
- あ艦これ ~艦隊これくしょんまとめブログ~
http://akankore.doorblog.jp/archives/55616417.html
【ウィキペディア:敵性語】
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%95%B5%E6%80%A7%E8%AA%9E
今の「自粛警察」もそうであるように、
結局、こういう事で他人を取り締まりたがる
(自分が決めたルールに他人を従わせたくなる)のは
マスコミと一般人ということなのかもしれません。
この「おちょやん」では、
福助の壮行会の際に機転を利かせた
家庭劇の劇団員のアドリブが光っていました。
国防婦人会っぽい女性が乗り込んできた直後に聞こえてきた
「パー」という高い音は、
私も初見時はトランペットの音だと思い込んでいたので、
とても焦りました。
福助の演奏も、大変良かったです。
いろいろと胸にくるものがあり、私も朝から泣かされました。
子供の「大きくなったら自分も出兵したい」という願いを
即座に否定したあたり、
福助は本当に嫌だったんでしょうね。
相棒のトランペットを大事に磨いていたシーンも
大変印象的でした。
また、福助のトランペットを回収されそうになった時に、
みつえちゃんたちが打った一芝居も、
涙なしでは見られなかったほど素晴らしかったです。
みつえちゃんの迫真の演技であの婦人たちを追い返した後、
お父さんが福助のトランペットを持ってきた時は、
彼女らがまた家の中に戻ってくるのではないかと思い、
一人、テレビの前でハラハラしてしまいました。
皆に愛されていて、福助は果報者ですね。
終戦後に彼が無事に戻ってくることを祈っています。
さて、千代ちゃんたちの家庭劇について。
昭和二十年(終戦を迎える年)に入り、
男性の多くが戦争に奪われた印象があったことから、
軍に招集されたのが百久利さんだけというのが意外でした。
冷静に現実を見る一平くんに対し、
夢や自分の気持ちを大事にする千代ちゃんの主張は、
彼女自身も言っていたようにわがままだと感じる部分が強く、
「そこまで意固地にならなくてもいいんじゃない?」と
呆れそうになる時もありました。
一度は解散した劇団員がまた自主的に集まる流れは、
あまりにも千代ちゃんに都合が良い流れだったと思います。
しかしながら、最初にルリ子さんが戻ってきた時は
私もびっくりしたと同時にとても嬉しかったので、
できればそうなってほしいと望んでいたんだなと自覚できました。
今週の放送は、シズさんがまだ残っていた道頓堀が
大規模な空襲に遭ったところで終わってしまいました。
この感想記事を作っている今は、まだ金曜日で、
明日の放送で流れるであろう予告をまだ見ていないのですが、
これは「役者は親の死に目にあえない」覚悟に繋がるのかなと
想像しています。
そうでなくても、故郷のような場所が焼かれるのは辛いですね。
千代には心を強くもって生きてほしいです。
続きはこちら。
【NHK連続テレビ小説「おちょやん」第18週:うちの原点だす*ネタバレあり】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2021-04-09-1
2021-04-02 17:03
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