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感想:NHK朝ドラ「らんまん」第16週:コオロギラン*ネタバレあり [NHK連続テレビ小説感想]

NHKの連続テレビ小説(朝ドラ)「らんまん」の感想です。
今回は以下の放送について記します。
第16週:コオロギラン
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以下の記述にはネタバレを含みます。

NHK連続テレビ小説 らんまん 上

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  • 出版社/メーカー: NHK出版
  • 発売日: 2023/03/20
  • メディア: Kindle版

【感想:NHK朝ドラ「らんまん」】
初週(第1週):バイカオウレン
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2023-04-07
前週(第15週):ヤマトグサ
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2023-07-22



「らんまん」第16週のあらすじはこちら。
https://www.nhk.jp/p/ranman/ts/G5PRV72JMR/
 万太郎(神木隆之介)は大窪と共に新種ヤマトグサを発表。そして図鑑を発刊したことで植物学者として世に認められ、まさに順風満帆の日々を送っていた。一方の田邊(要潤)は、新種として発表しようとしていた植物が、イギリス留学中の日本人学者に先を越されて発表されてしまい、失意のどん底に…。そんなある日、長屋に藤丸(前原瑞樹)がやってくる。新種発表をめぐって学者同士が激しく競い合う状況に気を病んだ藤丸は、大学を辞めると言い出す。

めでたく懐妊した寿恵子さんが、
万太郎の留守を守った週でした。

当時は現代より借金への抵抗感が少なく、
質屋の利用も決して珍しくなかったとはいえ、
独身時代は金銭の苦労をせずに済んだ寿恵子さんが
あれこれお金の工面をするのは
本当に本当に大変だったと思います。
恐る恐る初めて質屋を利用した時と比べて
今はもうすっかり慣れていましたが、
きっと質草を探すのも苦労していますよね。
(もう着る機会の無いドレスを質に入れた時とは違い、
冬の生活必需品である火鉢を入れたあたり、
不要そうな物はもう手元に無いんだろうと察せます)

これまでの放送で
万太郎が誠実な人であるのが分かっている上に、
寿恵子さんも納得して受け入れていることなので、
他人があれこれ口をはさむのは野暮なのでしょうが、
万太郎にはもっともっと
寿恵子さんの苦労を知ってほしいです。

金曜日の放送では、
生まれてくる子供に付ける良い名前を思いつく度に
万太郎が寿恵子さんに手紙を送るというシーンが流れました。
名前の候補の由来となった植物が
万太郎の言葉で紹介される度に、
彼がどれだけ自分の子供を大事に思っているかが伝わってきて、
凄く良かったです……。
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しかも最後に決めた名前が「園子」だなんて
最高じゃないですか。
まさに、どれか一つの植物ではなく、
全ての植物を愛する万太郎の子に相応しい名前でした。



一方、万太郎と深く関わってきた
東大植物学教室の藤丸さんと波多野さんにも
転機がやってきました。
これまでの二人はニコイチで描かれていましたので、
ずっとそのままいくのかと思いきや、
ここで大きく道が分かれました。
早い者勝ちの発見発表レースから降りることにした藤丸さんと、
そのまま居残って研究を続けることにした波多野さん。
特に絵師さんと組んで頑張っていくと決めた後者には
私も声援を贈りたくなりました。

万太郎が質の高い発表(採取・保存・表現)を行なって、
植物学という学問の水準をぐっと上げたのは
それに関わる人にとって凄く喜ばしいことであるはずなのに、
次からはそれが普通(一つの基準)となってしまった結果、
田邊教授も言っていたとおり、
それ以下の出来にしかならない以前のやり方は
全く通用しなくなりました。
さぞや現場の人々は混乱したでしょうし、
万太郎を苦々しく思う人もいたでしょう。
あの絵師さんについても、
田邊教授の求めに応えられずに解雇された未来も
あったはずなので、
波多野さんと互いに足りないものを補う形で
前に進んでいくと決めたシーンには
深い感動がありました。
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波多野さんと藤丸さんのコンビは
楽しいことを共有しつつも
不平不満を言い合って傷を舐め合う感じがあったので、
「友達」という単語が一番合う関係でしたが、
今回の波多野さんと絵師さんのコンビは
「相棒」という感じが強いです。
そして、この二人が組めば
きっと素晴らしい研究が成るのだろうと
容易く想像できると同時に、
それを一人だけでやってしまう万太郎の凄さも実感して、
改めて舌を巻きました。



また、この週は、
田邊教授と後妻さんの会話が非常に印象的でした。
田邊教授の帰宅時間を狙って
わざわざ外に出て彼を待つ
(そうすればお手伝いさんより早く挨拶できる)だなんて、
健気じゃないですか……!
田邊教授も、一番好きなシダを後妻さんにたとえたあたり、
彼女を深く愛しているようですが、
その意味がちゃんと伝わらないどころか
変な感じで誤解を生んでいたのが残念で、
朝から「あぁ……」と悶えそうでした。
あと、以前の二人の会話でも気になりましたが、
この時も田邊教授が後妻さんに向かって
「おまえには分からないだろうが」と
やや高圧的に言っていたことからして、
彼はやはり封建的で古い考えの男性なんだと思いました。
この先、万太郎夫婦との交流を介して、
田邊教授の心の内が少しでも本当に西洋化してくれたらと
思わずにはいられなかったです。



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2023-07-23 22:42 
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