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感想@映画「箱入り息子の恋」*ネタバレあり [映画・舞台]

映画「箱入り息子の恋」をDVDで観ましたので、
感想を記します。

箱入り息子の恋 Blu-rayファーストラブ・エディション

箱入り息子の恋 Blu-rayファーストラブ・エディション

  • 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
  • メディア: Blu-ray

主なキャストさんはこちら*敬称略
天雫健太郎:星野源
今井奈穂子:夏帆
天雫寿男:平泉成
天雫フミ:森山良子
今井晃:大杉漣
今井玲子:黒木瞳

以下の記述にはネタバレを含みます。


————

映画館で予告映像を観た時からとても気になっていて、
でも時間が取れず、
DVDで借りようと思ってもタイミングが合わず
(他の人に借りられていた)、
やっと観ることができた作品です。

期待していた通り、すっっっっっごく良い映画でした。
たくさん笑ったし、泣きました。感動しました。
全く飽きずに最後まで見られました。
映画館で見なかったことを、本気で悔いました……。



主人公の名字が「天雫」ということで、
作中で重要な場面には雨が降っていることが多かったです。
その天雫健太郎が
いかに生真面目で内気な人間かがよく分かる序盤の後の、
不意の雨で二人が偶然に出会うシーンが、
とても印象的でした。
女性に馴れていない健太郎は、
通常だったら、絶対に他人に傘なんか貸さない
(貸せる勇気が無い)でしょう。
でも、美人な今井奈穂子に何故か見つめられ、
ドキドキした結果、衝動的に傘を貸してしまう
——尤も、これは健太郎の誤解で、
だからこそ、両家の顔合わせのお見合いの場で
健太郎もついカッとなってしまったんでしょうが、
彼もごく一般的な男なんだと分かり、微笑ましかったです。

ずっと彼女がいないからといって
親に「お前、ゲイなのか」と心配されるくだりは、
健太郎が本当に可哀相でおかしかったです。
こういう、中途半端に理解を見せる親は
(表面的には理解している振りをしていても、
実際には全くしていない)
対処が面倒臭そうですが、
これも息子を心配するが故の行動なので、
愛情の一端なんでしょう。



興味深かったのが、
健太郎が車ではねられた直後のシーンです。
ここ、押しのけられた奈穂子ばかりが映されているので、
車にはねられた健太郎の様子が音でしか分からず、
普段から音や気配に頼るしかない奈穂子の疑似体験を
観客がしていることになります。
何が起こったのか詳しく知りたいのに、
両親が断片的に発する声しか聞こえてこないのは
もどかしく、怖かったです。

その後の病室のシーンで、
健太郎の母親であるフミが
奈穂子に向かってわざと言った
「あなた、耳まで悪いの?」という嫌みは、
当人でない私の胸にもぐさっときました。
言い返したいけど言い返せない奈穂子の両親の態度もせつなくて、
泣きました。



泣いたと言えば……二度目の吉野屋のシーンです。
ここ、周囲の客が何も分かっておらず、
挙動不振な二人に戸惑っているのが、
何ともおかしく何ともリアルで、凄く良かったです。
でもでも、それ以上に良かったのが、
勿論、健太郎と奈穂子です。
二人がどれだけ相手を大事に想い、
共に過ごした過去を愛おしんでいたかが
強く伝わってきました。
極上の名シーンだと思います。



作中では最後まで童貞を捨てられなかったのも、
健太郎らしくて良かったです。

とにかく、微笑ましくて笑えて感動的な良い映画です。
お勧めします!!




2014-10-14 22:22  nice!(0) 
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