さくらもちモチ

感想＠アニメ「屍鬼」第悼と弑魑話（第17話）：律子の予感*ネタバレあり　[アニメ感想] [編集]

フジテレビ・ノイタミナ枠のアニメ「屍鬼（しき）」の感想です。
今回は第悼と弑魑話（第17話）「律子の予感」です。

私は原作（小野不由美先生の小説）の大ファンです。
藤崎竜先生の漫画も、月刊ジャンプスクエアで一応読んでいます。
以下の記述には、先の展開も含めたネタバレがあります。
このアニメ版で初めて作品に触れる方は、閲覧にご注意下さい。


前回の感想はこちら。
【第悼と髏苦話（第16話）：少女の物語】

各回の感想記事のURLは、他作品も含めて
こちらの一覧記事でまとめています。
【2010年7月 開始作品】

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まずはあらすじから。フジテレビの公式サイトより転載します。

律子は看護婦として、多くの謎の死とそれに格闘する敏夫を見つめてきた。敏夫は何かを知っている…という予感の中電話が鳴る。彼女に、そして敏夫にも夜が襲いかかる。

小野先生の原作小説をお読みになった方は
多分、同じ事を思われたんじゃないかと推測しますが、
「とうとうここまで来たか……」と
感慨深くなりました。
アニメだけを視聴している方々も、
今回、主要登場人物でありハンターでもある尾崎医師が
とうとう屍鬼（しかも桐敷千鶴に）噛まれたとあって、
「うわー……これで終わった！」と思われた方も
いるのではないでしょうか。

上記の通り、このブログではネタバレをしていますので
先の展開にも遠慮なく触れています。
で、ぶっちゃけ、尾崎は亡くなりませんし
（一度吸血されたぐらいなら復活も可能なのは、
以前に入院させた事がある安森節子さんで立証済み）
律子さんは屍鬼となるわけですが……
この二人は、それぞれの行動がとても印象的なので、
目が離せません。
特に注目してなくても、自然に目が向いてしまいます。
特に律子さんは、原作にない設定
（徹から思いを寄せられている）がありますので、
もし小説の通りなら、彼とセットで結構辛いです。

また、この先の話では
静信も沙子に噛まれるわけですけれども。
同じ村で育った幼馴染み二人のうち、
片方が屍鬼を狩るハンターになって村を守ろうとし、
残りが屍鬼となって沙子を守り、村を逃げ出すなんて
まさに対照的な人生になるなぁと思いました。


また、今日のＡパートでは、
作中で最も哀れだとも言える御院
……静信の父親がワープロで打ったらしい招待状が出ました。
これについても以前にも触れましたが、
彼は本当に、
村民から象徴としてしか必要とされてない自分自身が
悔しく、歯痒かったんでしょうね。
自分が働かなくても寺が何とか上手く機能しているなんて
本来は安堵すべきところなのに、
なまじ幼い頃から立場ある者としての行動を求められ、
それに応えてきた分、プライドも高いので、
どうしても我慢がならなかったんでしょう。
あの奥さんも静信も、
御院をきちんと立て、彼を大事にしてきただけに、
彼が自ら屍鬼を招いた過去は、残念でなりません。

確か、これからアニメでも描かれるはずであろう
屍鬼掃討において、
この御院だけは、討たれてホッとしていたんですよね……。
彼自身もいかに悔いていたかがよく分かるので、
より、あのワープロに残されていた文面が
愚直だとしか思えませんでした。


そして、弟まで亡くしてしまった
（とされている）かおり。
なるべくしてなったとはいえ、もう見てられませんでした。
よく正気を保ってられますよね……。
でも彼女の恐怖がこれで終わらないのが可哀相でした。




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