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感想:NHK大河ドラマ「龍馬伝」第30回 龍馬の秘策*ネタバレあり [NHK大河ドラマ感想]

2010年のNHK大河ドラマ「龍馬伝」の感想です。
今回は第30回「龍馬の秘策」です。

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以下の記述にはネタバレを含みます。


前回の感想はこちら。
第29回「新天地、長崎」

各回の感想記事のURLはこちらのページでまとめています。
感想一覧:NHK大河ドラマ「龍馬伝」


────

お話そのものは、最後まで飽きずに見られました
──が、いかんせん、私には
坂本龍馬(福山雅治さん)がうざったいのが鼻についてしまって
前回に続いて、彼を好ましく思えないまま
今回の視聴も終えました。

前回の感想記事でも書きましたように、
私が福山龍馬で苦手としているのは、
彼が何か大口を叩く時に必ず見せる
演技過多な部分(大袈裟な口調/発言)です。
これはもう狙ってやっている事なのでしょうが、
既に、過去の放送において
私が不愉快に思う部分とそれが直結してしまったので、
もし今の福山龍馬がそんなに酷くなくても
私の中ではすっかり
「酷い」「嫌」というイメージになっています。
よって、今の彼が
果たして良いのか悪いのかを冷静に判断できなくなっているのですが、
それは今回でも覆せませんでした。



まず、龍馬が薩長同盟に繋がるような事を口にした件。
龍馬が西郷吉之助(西郷隆盛/高橋克実さん)に熱く語った
今回の放送の終盤は勿論のこと、
その前にも一度、龍馬が言った時に
私は「あれ?」と思ったのですが、
随分と唐突だなぁと感じました。
自分たちの儲け話と、薩摩と長州の諍いが
私の中では上手く繋がらなかったというか、
ドラマでは、上手い具合に雰囲気に乗せられて
そういうお話の流れになっていましたが
正直、「え? ここでいきなりそれが出るの?」と
唐突に思えました

龍馬が長州を認めたのはよく分かります。
また、長州は、決して悪ではなく、
あまりにも先見の明を持ち過ぎた
──それを弾圧された結果、変な方向に暴走してしまったのも
よく分かります。
でも、ここで龍馬が薩摩と長州を結ばせようとしているのは
時期尚早過ぎるというか、
「え? もう?」と
その早さに戸惑わずにはいられませんでした。

尤も、単に私が史実を知らないだけで、
本物の龍馬の中では、
それがごく自然に、あっさりと出てきたのかもしれません。
また、いいカモとして
諸外国に目を付けられている日本の現状を思えば、
龍馬の言う通り、今は敵を異国に限定した上で、
国の中を早急に固めなければならない時期です。
これは、少し前まで海軍にいた龍馬ならではの思い付きでしょう。
そういう龍馬だからこそ、普段の積み重ねもあって、
この妙案をごく自然に思いつけたのだ……とも分かるのですが、
「いきなりだなぁ」という思いは最後まで消えず
どうにも素直に受け入れられませんでした。

で、これは、
この作品での龍馬の描かれ方が
私はあまり好きではないという意識が
大きく影響していると思うのですが
(この場合、演じている福山さんは全く関係ないです)
今回の放送を振り返ってみて思った事は、
物凄く悪意のある見方をすると、
薩摩に連れていかれそうになった龍馬が
とりあえず西郷の気を逸らす為に
異国との戦いや長州との和睦の案を
彼の鼻先にぶら下げたのではないかとも
思える点がある事です。
勿論、龍馬の気持ちがそうでない事は
私もよく分かっていますが、
これ、西郷との約束の日に絡ませない方が
龍馬の意思の強さをより感じられたように思えました。



そして龍馬にとっては、この先、
人を信じ、人に信じてもらう事が大事となるのでしょうが、
この時点で赤の他人である彼が
薩摩と長州の和睦を唱えるのは、
物凄く無謀だと思いました。
そういう無謀な事を平気でやらかす斬新さが、
こちらのドラマでの龍馬の魅力なのかもしれませんが、
私には、二人の信頼をもっと得てからにすればいいのにと思えました。

ドラマでは、
龍馬は人の懐に入るのが上手い
(人なつこい)とされているようですが、
そういうのがさり気なく伝わってくる描写はほとんどなく、
龍馬がずけずけと無遠慮な事をしたり、
相手が何故かやたらと龍馬を気に入ったり……と、
まるで“龍馬は人気者という設定なんだから、それでいいんだ”という
強い押し付けを与えられるばかりなのですが、
今回のような大事な節目のエピソードんこそ、
人の心を掴むのが上手い龍馬の具体的な例を丁寧に描いた上で、
「あの龍馬がそう言うんなら、和睦してもいいかもしれない」と
関係者が思う=視聴者が無理なく納得できる流れが
ほしかったです。
ぶっちゃけ、あんな龍馬が現実にいても、
無礼だと思われるだけで
誰からもまともに相手にされないと思います。
その辺が、いかにもドラマ的というか
全てが主人公に都合が良い大河補正が掛かってると
思えてなりません。



あ、今回、龍馬たちが
かすていら作りを金儲けの種としようとしていました。
私は、同じNHKで放送されたタイムスクープハンターの
かすていら作りの回を見ていたので、
なんだか懐かしかったです。
でも、その前の、
船を借りれなかった時の龍馬の開き直りは
ちょっと酷いと思いましたww
調子に乗って大口を叩くのは良いけれど、
他の仲間たちを思うと、
自分の発言に対してもう少し責任を持ってほしいです。



さて、前回から登場した芸妓のお元(蒼井優さん)。
喋った途端に、現代の女の子がコスプレしたみたいになるのは
相変わらずでしたが、
今回のお元の言動を見ていたら、
これもそう悪くないかもと思えました。

お元がスパイ活動をする理由や、
その行為に対してどう思っているのかは
まだはっきりと描かれていませんが、
少なくとも、まるで犬猫といった畜生に餌が与えられるがごとく、
褒美の金をポンと投げ与えられた事に対して
秘かに複雑そうな表情を見せていた事から、
そういう扱いを受ける事には不満を抱いているようです。
しかし、金は要らないとはね除ける勇気もなければ
金銭的余裕もない
──むしろ、積極的にお奉行様にチクってしまうあたり、
物事を割り切って考える事で、自分の心や誇りを守る行動は、
今でいう現代っ子みたいなものではないかと
思えました。
キリシタン弾圧の踏み絵の件もそうです。
その場の危機を切り抜ける為に、
躊躇いもなくマリア様の絵を踏める度胸と厚かましさはあるけれど、
それは、あくまで、
彼女がこの辛い世の中を上手く生き抜く為に身につけた処世術であって、
本心は、穢してしまったマリア様に泣いて過った気持ちだろうと
思えました。



次回は、私の苦手な龍馬節が炸裂しそうですが
薩長同盟には興味がありますので、楽しみです。


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感想は以上です。
ここまでお読み下さり、ありがとうございました。

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続きの感想も書きました。
第31回「西郷はまだか」

宜しければ、合わせてどうぞ。


2010-07-26 23:55  nice!(0) 
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