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感想@アニメ「屍鬼」第遺血話(第1話)隔離された集落*ネタバレあり [アニメ感想]

フジテレビ・ノイタミナ枠七月放送開始のアニメ
「屍鬼(しき)」の感想です。
今回は初回の第遺血話(第1話):隔離された集落です。

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私は原作(小野不由美先生の小説)の大ファンです。
藤崎竜先生の漫画も、月刊ジャンプスクエアで一応読んでいます。
以下の記述には、先の展開も含めたネタバレがあります。
このアニメ版で初めて作品に触れる方は、閲覧にご注意下さい。


各回の感想記事のURLは、他作品も含めて
こちらの一覧記事でまとめていきます。
2010年7月 開始作品

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私は、言わば原作厨(ただし小説のみ)ですww
以下、原作のネタバレが多大にありますので注意。



のっけから個人的な事で恐縮ですが、
私がよく通る散歩コースには、小さな神社が二つあります。
原作の小説を初めて読んだ(しかも夏!)時から、
夜になって、それら神社の前を通る事があると、
この“屍鬼”を思い出してしまいます。
小説や漫画を読まれた方はご存知でしょうが、
作中での神社は
“起き上がり”が近寄れない安全地帯なのですが、
それだけ、あのシーンが印象に強く残っているんだと思います。



原作の小説は、村民それぞれの視点で物語を紡いでいますので、
これといった主人公はいません。
ただ、中盤以降、“起き上がり”対策として活躍するのが、
高校生の結城夏野と、医者の尾崎敏夫ですので、
彼らを主人公と見なすと、お話についていくのが楽になれます。



さて今回は、ピンク……もとい清水恵を中心に描かれました。
彼女の、外場村に対する不平不満や、東京に対する憧れ、
夏野への秘かな恋心など、
今後のお話の中で重要なキーワードがしっかりと描かれましたが、
正直、ここまで彼女メインで描かなくても良かったのではないかと
思いました。
恵がメインとして描かれていたせいで、
彼女がヒロインであると誤解した視聴者は大勢いると思います。
そりゃ……これから先、
外場村で数多く出る“起き上がり”の中でも、恵は別格ですので、
こういう扱いを受けても良いのですが、
このせいで、お話が分かりにくくなった気がします。
知らない作品を前にした時に、視聴者は無意識のうちに
誰の目線で物語を見ていけば良いのかを、探すものなので……。

なので、恵に対して「あ、この子がヒロイン?」と思ったら、
Aパートの最後で彼女がああなり、
Bパートでとりあえず死亡というのには
(この作品は、“死んでいるのに生きている”が一つのテーマです)
戸惑った視聴者も多かっただろうなぁと推測します。

ただ……これは朧げな記憶なので
間違っているかもしれませんが、
アニメの原作であるフジリューさんの漫画でも、
最初は恵がこのようにメインで描かれていた気がします。
(私は月刊誌で読んでおり、単行本を持っていないので
違っていたらすみません)
なので、もし本当にそうだとしたら
漫画版の原作通りと言えるかもしれませんが、
この辺は、アニメ用に分かりやすく整理しなおしても
良かったのではないかと思いました。
こちらの作品は2クール(全22話予定)だそうですが、
お話がよく分からないから視聴するのを止める人も
多そうだなぁと思いました。

アニメ版でも、序盤はこんな感じで
村内での不審死がやたら連続して起こり、
なんとも言えない違和感や、気味の悪さが描かれるはずです。
なので、最初の五話くらいまでは、
初めて見る人には辛抱する事が必要とされるかもしれません。
でも、作中で夏野が活躍するようになると、
お話がかなり動き始めますので
面白くなってくると思います。
後になればなるほど面白味が増してくる作品ですので、
(漫画もそうですが、原作の小説は人気ベストセラー作品です)
ちょっとでも興味を持たれた方には、頑張って見て頂きたいです。



キャラデザに関しては……
私はフジリューさんの絵が苦手なので、
何とも言えません──が、
室井静信が乙女過ぎて、お茶を噴くかと思いました。
アニメだと半端ないな、静信!!

それと、これは漫画版もそうなのですが、
私の大好きなキャラ・夏野のイメージがワイルドすぎて
違和感があります……。
私の中では、もう少し繊細そうな美少年なんだけどなぁ。
原作(小説)では、夏野の死の場面では
ちょっと呆然としてしまうぐらい、ショックを受けましたが
(それまで、夏野は
いかにも主人公という感じで描かれていましたので、
私の中で、彼は絶対に死なないものだと
勝手に思い込んでいた部分がありました)
この夏野なら、そんなに悲しくないかもなぁと
失礼な事を思ってしまいました。



気になったのが、AパートとBパートの間に入るDVDのCM。
ネタバレし過ぎでしょうww
見ていて、「お、おいおい」と
ツッコミを入れずにはいられませんでした。



上記の通り、私は原作の小説のファンですので、
やはり一押しは、小野不由美先生の小説です。
屍鬼〈1〉 (新潮文庫)
でも原作小説はとても長く、
ぶっちゃけ、読み飛ばしたくなる鬱陶しい描写が多いので
(主に静信関係で)
一文一文真面目に読んでいこうとすると、
序盤で頭が痛くなり、途中で挫折する人も珍しくないです。
内容の分かりやすさから言えば、
漫画の方が格段に上ですので、
もし、フジリュー先生の作画に抵抗がないようでしたら、
漫画→小説の順で原作を読むのをお勧めします。

漫画は……今は(2010年7月)物語も佳境に入り、
上記でも挙げた神社のエピソードが掲載されています。
(尾崎医師が、杭を用いて桐敷千鶴子を殺した後、
他の手段では何をやっても死なない事を妻の身体で試した旨を
村民に告白するところ等)
なので、漫画の単行本はまだ途中の段階ですが、
それまでには、大勢いる主要人物の区別もつくと思いますので、
原作の小説も読みやすくなっていると思います。


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続きの感想も書きました。
第腐堕話(第2話):連続する謎の死

宜しければ、合わせてご覧下さい。


2010-07-10 03:15  nice!(1) 
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