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感想:ドラマ「ブザー・ビート〜崖っぷちのヒーロー〜」第9話「引き裂かれた絆」*ネタバレあり [テレビドラマ感想]

フジテレビで再放送中のドラマ
「ブザー・ビート〜崖っぷちのヒーロー〜」の感想です。
今回は第9話「引き裂かれた絆」です。
私は、本放送をリアルタイムで見ていました。
以下の記述にはネタバレがあります。
(後の回のエピソードに触れる事があります)


前回の感想はこちら。
第8話「行かないで」

各話の感想記事のURLは
他の作品と共にこちらのページでまとめています。
テレビドラマ感想一覧:再放送 視聴


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直輝と莉子がくっついて
幸せを味わえるようになったのに、
早くも二人の関係には暗雲が立ち篭めています……。

私はこちらのドラマが好きなのですが
この回の莉子については、正直言って嫌いです。
(というより、この回に限らず全般的に
私は彼女を苦手としているのかもしれません)
バイト先(バーでの演奏)をクビになって
人前でバイオリンを演奏する機会を失ったところに、
母親から「もうバイオリンを諦めたら」と言われたり、
菜月に「二人の付き合いは傷の舐め合いだ」ときつい嫌味を言われたり、
少しずつ膨らんでいた直輝への不信感が一気に爆発したり……と
辛い状況が重なった事で
不満が一気にたまってしまった莉子の気持ちは分かりますが、
なんていうか……上手く言えないのですが、
耐えるだけ耐えた後に、
「私は」「私は」と自分の事ばかり主張する莉子は
ずるいと思うんです。

直輝への不信感については、
雨の日の出来事(莉子が夜バスに乗らずに待っていた日)にしたって、
その場に当人がいるんですから
すぐに彼に問いただせば良かったんですよ。
勿論、二人は恋人として付き合い始めたばかりなので、
莉子が直輝に、元カノである菜月との付き合いを聞く事が難しいのは
私にも分かります。
でも、このシーンって、
一見、莉子が直輝に遠慮をしている
(彼に対して配慮をしている)ように見えますが、
莉子が現実を直視する事を怖がってるだけですよね。
菜月を完全に切れない直輝をまともに見たり、
彼と正面からぶつかったりする事から
莉子が逃げてるだけですよね。
この時に、莉子が現実から逃げずにちゃんと直輝の話を聞いて、
彼の気持ちを確かめていれば、
面白くないと思う事は変わらなかったかもしれないけれど
彼の言動に納得できたと思うので、
ここでそれをせずに、
後になって直輝を一方的に責めるのはずるいなぁと
私は思ってしまいます。

というか、もし、あの時の直輝が莉子で、
菜月が川崎さんだったら、
莉子は川崎さんに対して同じ事をしてましたよね。
(この場合、男女が逆転してしまうので、
川崎さんが紳士なのを踏まえると、
莉子の気遣いが未遂に終わる確立は格段に高くなりますが)
そもそも、雨の日に傘を持ってないというシチュエーションが
そういう事になりやすいのに加えて、
直輝と菜月の職場がかぶってるのを踏まえれば、
このぐらいスルーできるようにならないと
莉子はウザいだけの女になっちゃうなぁと思ってしまいます。

ううん……ここまで言ってしまうと極端ですが、
直輝を責める時の莉子が、被害者意識を全開にしているのが
私が彼女を苦手とする理由なんだと思います。
二人で会った際に、莉子は
「私は直輝だけを見てる(のに)」と言って彼を責めますが、
確かに、菜月につい優しくしてしまう直輝の優柔不断さにも
大きな問題がありますけれど
(というか、これが主な問題なわけですが)
莉子の場合、そんなに見てるのなら
もう少し直輝の事情や心情を察してあげなよと
私は言いたくなってしまいます。
自分の気持ちや行動ばかり相手に押し付けて、
相手が同じ事を返してくれないと
「私ばっかり……」と言って拗ねるのは
恋愛に限らず、子供のする事ですよ……。

それに、これは菜月に煽られたせいでもあるのですが、
莉子が直輝を責める際に
自分の将来への不安やいら立ちを含ませちゃったのは
まずいと思います。
この辺は、ちゃんと切り離さないと
いくら何でも直輝が可哀相です。

今回のタイトルは「引き裂かれた絆」とありますが、
「〜された」という受け身の出来事というより、
莉子が一人で引き裂いた絆だと思いました。



で、菜月は
直輝に相手にしてもらえてないフラストレーションを、
莉子にぶつけてしまうわけですが……
この後、莉子が直輝を責める際に、
自分の夢を果たせない(バイオリンを止める)事への不安も
いっしょくたにして、彼に文句を言った事から考えるに、
「二人で現実逃避していて、さぞ楽しいでしょうね」や
「二人は傷の舐め合いをしている」という菜月の皮肉は
見事に的を射ていたんだなと思えます。
見事に、莉子の弱い部分を責めましたよね。
でも、菜月が莉子の心を揺さぶる事に成功しても、
彼女が感じてしまう惨めさが消える事はなくて
とても辛そうでした。
ぶっちゃけ、菜月から見たら、莉子は、
「なんで私がこんな子に直輝を取られたんだろう」と
疑問に思うほど
かなり格下の相手だと思います。
だからこそ、自分の心が戻ったと直輝にアピールすれば、
彼も戻ってきてくれるかもしれないと
淡い期待を抱いてしまったんですよね。



ところで、
麻衣と秀治が宇都宮さんに交際報告をするシーンでは、
まるで婚約を伝えるかのようで、
毎回見る度に笑ってしまいます。
その直後に麻衣が宇都宮さんに問う
「──で、本命は川崎さんで?」の台詞も
おかしいww

それともう一つ、面白いなぁと思ったのが、
莉子が田舎に帰った時にバイオリンを弾くシーンです。
こういう時って、
娘に音楽家への道を諦めてほしいと望んでいる親が
娘の素晴らしい演奏を聞いて、
「やっぱりこの子には音楽よ!」と考え直すのが普通なのに、
逆に、諦めさせる提案を切り出すきっかけになっているのが
変わっているなと思えました。






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感想は以上です。
ここまでお読み下さり、ありがとうございました。

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続きの感想も書きました。
第10話「最終章・別れ」

宜しければ、合わせてどうぞ。


2010-01-06 11:35  nice!(0)  コメント(0) 
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