さくらもちモチ

感想：NHK土曜ドラマ「外事警察」第3話 囮*ネタバレあり　[テレビドラマ感想] [編集]

NHK土曜ドラマ「外事警察」の感想です。
今回は第3話「囮」です。

以下の記述にはネタバレを含みます。
原案の麻生幾さんの小説は、読んだ事がありません。


前回の第2話「テロリスト逃走」の感想はこちら。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-11-21-3

各回の感想記事のURLは、他の作品も含めて
こちらでまとめています。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/drama200910



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怖かった怖かった怖かった……！！！！

石田ゆり子さん演じる下村愛子が協力者となり、
実際にバーに潜入して
ターゲットの携帯電話のカードをコピーするシーンでは
無茶苦茶、緊張しました。
し……心臓に悪い……。

下村愛子が協力者にならないと
このお話は先に進まない上に、
前回の最後に流れた次回予告で
下村愛子がお金に釣られて協力者になるような台詞を
吐いていたので
この展開は予想通りでした。
また、こういう場合、
実行者がかなり切羽詰まった状況に追い込まれるのが常なので、
第一回目も第二回目も
私が予想できた範疇の内容でしたが
それが分かっていても、
もう怖い怖い怖い怖い。
怖くてたまりませんでした。
まともにテレビを見るのが辛かったので、
遂には、すぐにやらなくても良い用事を行ないながら
視聴しました。
放送が終わった瞬間は、どっと疲れました。



下村愛子が
協力者としての二回目の仕事を持ちかけられた際に、
この状況を喜んでいると言っていたのが
私には非常に印象的でした。
下村愛子が夫だけを愛しているのは事実ですし、
夫を愛しているからこそ、
他の人に彼の介護を任せないで、
彼女一人で何でも頑張ってしまうんでしょう。
でも、こうした日常に下村愛子が疲れきっているのも
（夫が無反応である事から来る虚しさなどが原因）
事実なんですよね。

住本に関わるとろくな事がないのは
誰の目にも明らかなので、
協力者として日常から解放される事を喜んでしまった
下村愛子の心理状態は、
ある意味、極限状態にあると思います。
それこそ彼女は通院して、
心身を休まなきゃいけない状態になっていると思います。

普通だったら、何か他の事で
抱えているストレスを発散できるのかもしれないけれど、
下村愛子の場合は、
大金を貰える・非日常的なスリルを味わえるという事で、
協力者の仕事に“ハマってしまった”んでしょう。
下村愛子を見ていたら、
万引きをする事に快楽を覚えてしまった人の事例を
頭に浮かべてしまいました。
他人に迷惑を掛けない・正義の為に働いている分、
協力者の方がマシなのかもしれませんが、
これが決して勧められない事であるのに変わりはありません。



ところで、今回は住本の過去が描かれました。
最初に回想シーンが出た時は
誰かが誰かの首を締めているとしか分からなかったので
「？？？」状態でしたが、
あれは住本の記憶の断片だったんですね。
その後の回想では、はっきりと描かれていたので
「うわぁ」と思いながら視聴しました。
住本は、母親が父親を殺そうとして
彼の首に手を遣ったものの、断念したのを見ていたから、
母親の為に彼が父親を殺そうとした
→それが母親に見つかって、酷く詰られた過去については
彼が哀れとしか言い様がありませんでした。
おそらく住本は、母親が大好きだったんでしょうね。
だから、母親の為に、
簡単にあっちの世界に行ってしまった……。
自分のしようとした事を棚に上げて
住本を思いきり詰った母親も母親ですが、
あの時は、彼女も住本も普通でなかったんだと思います。

下村愛子にしても、住本の父親にしても、
介護の苦労から人の道を外れてしまうお話は
見ていて辛いです。
現実味がある分、見ていて気持ちが沈みます。





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感想は以上です。
ここまでお読み下さり、ありがとうございました。

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続きの感想も書きました。
【第4話「裏切り〜消えた爆弾を追え」】

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