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感想:「DARKER THAN BLACK -流星の双子(ジェミニ)-」第3話「氷原に消える…」*ネタバレあり [アニメ感想]

(11/24)記事の末尾に感想を長々と追記しました。


アニメ「DARKER THAN BLACK -流星の双子-(第2期)」の
第3話「氷原に消える…」の感想です。
以下の感想には、ネタバレを含みます。
第1期についてはDVDで途中まで視聴し、ウィキペディアで補完しました。


前回の第2話「墜ちた流星…」の感想はこちら。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-10-17-1

各話の感想記事は、第1期「黒の契約者」と共に
下記の一覧ページにてURLをまとめています。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/DTB


────

面白かった!!

正直、第1〜2話については、お話についていくので精一杯で
お話そのものが面白かった/楽しかったというより、
「この先が面白くなりそう」という予感を覚える事の方が
強かったんです。
でも、今回ははっきりと言えます。面白かった!!

前回も、戦闘が格好良かったり、
お話にメリハリがあったり、
何か大きな流れを感じられるような進展振りだったり……と
良かったのですが、
今回はそれ以上に良かったです。
放送時間の30分があっという間に終わってしまいました。



黒(ヘイ)は、あの変なトラップによって
能力を使えなくなってしまったんですね。
自分の掌を不思議そうに見る黒を見せられて、
テレビのこちら側にいる私も不安になってしまいました。

黒(ヘイ)の素晴らしい運動能力を考えれば、
彼とマオだけが秘かに生きる分には
能力がなくても、それほど大変ではない気がします。
でも今は、幼い蘇芳を伴った上での逃避行中じゃないですか。
黒(ヘイ)がこれまで通りに強いままだと、
(黒は、他の契約者と比べても圧倒的に強いので、
このままだと問題が簡単に解決してしまい、お話のバランスが悪くなる)
これでも一応、主人公という大事な役を与えられてる蘇芳を
戦闘で活躍させられるシーンが減るのは、分かりますし、
何より、黒(ヘイ)が能力を失う展開は衝撃的だったので、
これで良いとは思いますが
早く元の黒に戻してほしいなと望まずにはいられませんでした。
他人を殺せる能力なんて、本来は無い方が良いに決まってますが、
黒(ヘイ)はもう、
そんな甘い事を言っていられない状況なので……。



蘇芳が、まさに非常と言える突飛な現状に対して
徐々に馴れつつあるのが、かわいそうでした。
一連の出来事は、もう、
黒(ヘイ)だけで完全にカバーできる問題ではないので、
蘇芳が、“自分達が、何か凶悪なものに追われている”事を
強く認識してくれるのは有難いですが、
(いつまでも泣き叫ぶだけの子供だと、
黒の役に立たないどころか足手纏いにしかならないので)
それに比例して、
昨日まで穏やかに過ごせていた日常は
彼女の中から消えていくんだなぁと思ったら、
とてもせつなくなりました。

全ては、あの流星の日から始まっていたんですよね。
蘇芳の父親が殺された件や、
皆が紫苑を狙っていた件を踏まえると、
あの日からカウントダウンが始まっていて、
昨日がそのゼロに当たる日だったんだと思えてなりませんでした。

さて、その蘇芳。
能力を使えなくなって、
戦いにおいて圧倒的に不利な状況に置かれた黒(ヘイ)の代わりに
蘇芳が契約者になってしまいました。
私、このアニメに限らず、
作品に対して前知識をあまり入れたくないので
このDTBにしても、
公式関係の発表を全くチェックしてなかったのですが、
これは当初から明らかにされていた事なんでしょうか。
その前から蘇芳の様子がちょっとおかしかったとはいえ、
彼女が契約者になったきっかけが
契約者への激しい怒りなんて、
物凄く皮肉な話だと思いました。
今回は、その怒りを他の契約者にぶつけただけで
何とか済みましたけれど、
このままいったら、蘇芳が契約者への認識を変えないと、
彼女は最後、自分で自分を
始末しなきゃいけなくなるじゃないですか。

あのシーンは、
能力を失ってしまった黒が
蘇芳を諌めて終わらせるという展開も
良かったです。



蘇芳の能力は何だろう……。
今回、蘇芳が使用した武器は、
一から作ったというより
どっかから持ってきた感じだったので
物質移動──特定の武器を召喚する能力でしょうか。

私、最初の感想(寝る前に書いた分)で
“武器に縁のない蘇芳”と書き、
“その武器を正しく有効的に使える能力も付随している?”とも
書きましたが、
前回のアバンを思い出してみると
彼女は父親からハンティングを習ってましたよね。
あの時は、結局、対象の動物を撃てませんでしたが……。
だから、蘇芳は元からスナイプ能力を持っていて、
彼女が契約者になった事で、
迷いもなく対象に対して引き金を引けるようになったのかなと
想像しました。

これまで数多く登場した契約者の能力や対価を考えると、
何ができるようになる/何をしなければならなくなるかは、
契約者になる以前の習慣や個人的嗜好に由来する部分が
とても大きいようなので、
蘇芳にとっても、スナイプは特別なのかもしれません。
実際、今回は、契約者に対して正確に狙撃を行なえてましたし
(躱されたのは、対象とした相手も素晴らしい能力者だったからで、
普通なら間違いなく成功していたはずです)
前回のアバンでのハンティングも、
引き金こそ引けなかったけれど、
もし引いていたら、動物をしとめていたでしょうね。



さて、蘇芳がどこかから呼び出した?武器ですが……
これまた今さら気付いたのですが
OPの彼女は、これと似た銃を構えているんですね。
全く同じ物なのかな??
ちゃんと見比べてないので、
映像をパッと見ただけでは、私には分かりませんでした。
後で確認してみます。

もし、使える(呼び出せる)武器が同一でないなら、
最初の感想にも書きましたが、
“蘇芳が、過去何分/何時間以内に触れた武器のみを呼べる”
みたいな感じで、縛りがあるのでしょうか。
でも、あれを見た限りだと
召喚できる武器は常に同一のような気もします。
昔から、かわいらしい子にゴツい武器を持たせて
そのギャップを目で楽しむ嗜好は存在していますし……
何より、普通の拳銃を他人に向けて構えている蘇芳は、
あまり想像できません。

というか、
今回みたいなごっつい狙撃銃を蘇芳が持っていると
いかにもな“非日常感”が出ますけれど、
普通の拳銃だったら、なんとなく、
蘇芳が人を殺そうとする事が生々しく思えるような気がするんです。
物凄く勝手な希望なのですが、
狙撃は、狙ったところにピンポイントで撃てる
──敵を殺すだけでの攻撃ではなく、
命を奪わずにその動きを封じる事も可能という利点を生かして、
蘇芳には行動してほしいです。
このDTBが、人が簡単に亡くなっていく作品である以上、
いつかは蘇芳も人を殺さなければならなくなるのでしょうが
(今回は、スタッフさんの恩情というか、狙いというか、
本気の蘇芳でも対象を殺せなかった顛末になっていましたが)
できれば、その日はずっと来ないといいなぁと思っています。

ただ、今は、黒(ヘイ)がああなっている事から
蘇芳が頑張らないといけない状況なので
もしかすると、そのハードルは
意外にも早く表れるのかもしれません……。

そして、弾数の縛りはあるんでしょうか。
もし無限だったら、かなり強い能力ですよね。



ところで、今回の放送の中盤で、蘇芳はターニャから
「双子の弟は本当にいるのか」や
「契約者は、実は蘇芳ではないのか」と
問われるシーンがありました。
蘇芳が契約者として発動したのは、今回の放送の終わりです。
なので、当人も……その後を知らなかった私も
ターニャの問いを否定しました。
これって、前回や前々回の放送でも感じた事ですが、
蘇芳を追っている二つの組織の内、
少なくともターニャを操っている方は、
事の全容を正しく把握してないという証ですよね。
まぁ、当時の紫苑は、足が不自由だった上に
自主的に軟禁されていたような状態だったので
外部の人間が彼の情報を正しく掴めないのも
無理はないのでしょうが。
(父親は紫苑の情報を徹底的に隠していたでしょうし)

だとすると、
皆の目の前で契約者化し、能力を見せた蘇芳は
紫苑にとって、良い目くらましになってしまうのでは
ないでしょうか。
蘇芳が契約者になったのを見て、
追う組織の人間は「やっぱり」と思ったでしょうし、
彼女を捕獲する事に対して、更に執拗になるはずです。

紫苑の能力や、
支払い終えたという対価(これはやっぱり足?)、
彼の現在の目的が分からないのもあって、
これはとても不安です。
皆の目が蘇芳に向いているのを良い事に、
紫苑が何か悪い事で暗躍しそうで……。
それに、亡くなった双子の父親にしてみれば、
紫苑と同様に蘇芳もかわいくてたまらなかったはずです。
蘇芳が契約者として追われる身になるのは
父親にとっても不本意なはずで、
もう亡くなってしまった彼にはそれを知るすべがないとはいえ、
これでは死んでも死にきれないだろうなと思いました。



今回は、蘇芳の男友だちのニカが亡くなってしまいました。
これまでのニカの状況を踏まえると、
寧ろ、今までよく生きていたなぁと思えるので
(彼は、敢えて生かされていた)
物語の舞台が日本に移りそうになる前に
彼の命が失われたのは、当然と言えばそうですが
とても残念でした。
好きだったターニャに告白をした日が頂点で、
翌日から地獄が始まったなんて、辛すぎる……。
蘇芳も、とても不幸だけれど、
不幸なのは彼女だけじゃないですよね。本当に。
前回、蘇芳の記憶を一切なくしていた友だちがいたけれど、
彼女はまだマシな方だったんだと痛感できました。



そのターニャ。
どうやら彼女は虫を操れる能力を持っているようですが、
今回のは、ゴキブリ……ですよね……。
私もゴキブリを非常に苦手としているので
(殺せないぐらい苦手)見ていてゾッとしました。
ただでさえ、虫に襲われるなんて想像したくないのに
それがゴキブリだなんて、本当、耐えられません。



不穏なお話ばかりの今回でしたが
嬉しいハプニングもありました。
前シリーズでの黒(ヘイ)の良き仲間だったマオの復活です!
猫かと思いきや、
今回は蘇芳のペットのペーチャ(モモンガ)に憑依したとは。
というか、彼がベーチャに移ったのは途中からですよね。

前作“黒の契約者”のウィキペディアを読んで、
マオはもう猫になってしまったと、私は思っていたので、
今回は見ていて嬉しかったなぁ。
逆に、黒(ヘイ)が銀(イン)について
不穏な事を言っていたのが、私には気になりますが、
彼女が本格的に問題になってくるのは
シリーズの中盤ぐらいだと思うので、
今のところはひとまず置いておこうと思っています。

あ、今回もエンドカードに爆笑しました。
「仮面がなくなった…」は、いい。
私も見ていて、
「あ、変態仮面は置いていくのか」と思っていたので。



次回の放送も楽しみです!



(11/24追記)
上記の感想は、放送をリアルタイムで見た時のものです。
改めて見返してみたら、色々と見落としていた点がありましたので
今回、感想を追記します。

ちなみに、この追記を書いている現在は
第7話「風花に人形は唄う…」まで視聴済みです。
以下の記述には、第4話以降のネタバレを含みます。
また、放送が終わった後でこちらを見た際に
とんちんかんだと思える推測をしているかもしれませんが
こちらの記事は、あくまで現時点での感想ですので
笑って読み流していただければ幸いです。



私がこの後の回で不思議に思っていた
“何故、マオ(ペーチャに憑依中)が参戦しているのか”の答えは、
この回でちゃんと説明されていたんですね。
マオが「あの女」呼ばわりしているのは
マダム・オレイユですよね??
この回は、とにかく後半の戦闘が凄いので
前に一度、見直した際も、
私の目はそこに向いてばかりでしたが、
放送の前半でも、
今後に繋がる重要な情報がポロポロと出ていたとは……。
気付かなかった自分が悪いとはいえ、
ちょっとびっくりです。

黒(ヘイ)は、CIAに属していました。
しかしこの分だと、
彼はマダム・オレイユの密命を受けて
わざとCIAに協力していたと思わざるを得ません。
となると、作中で二度、
CIAの人間ジョン・スミスがマダム・オレイユと会っていて、
彼女に協力を求めていましたが、
これは、彼女にしてみれば予定通りというか、
物事は全て彼女の掌の上で転がされているんだなと
改めて思いました。

マオは黒(ヘイ)に
「指令の変更を伝えにきた」と言っていました。
これは、“流星核の奪取”から、
“蘇芳の保護、および、彼女を連れて逃亡”に変わったんでしょうか。
マダム・オレイユが
金髪の双子ちゃん(おそらくドール??)を
所持しているからなんでしょうが、
何でもかんでも分かる状態にいるのが、見ていて怖いです。
このお話は、MI6・CIA・FSB・三号機関と
複数の国の組織が絡んでいますが
彼らは今のところ、マダム・オレイユに
いいように遊ばれているとしか思えないので……。



さて、蘇芳について。
上記で、私自身が疑問点として挙げてますので、
一応、書いておきます。
蘇芳が契約者として使えるようになった
対戦車用ライフルについては、
後の回の感想記事で書きましたように
前回の秘密基地で蘇芳が「ガラクタ」と称した銃である事が
分かっています。
今のところ(〜第7話)、
武器はあれしか出てこないので
蘇芳が他の武器も召喚できるのか否か、
また、何故あの武器なのかは不明です。

その蘇芳が契約者となったきっかけは、
黒(ヘイ)の能力を奪った三号機関の怪しい機械ですが、
それが本格的に発動する前に、
蘇芳が観測霊を見たエピソードでもって、
黒(ヘイ)だけは
彼女が契約者である事に気付いていたんですね。
私はここも見落としていたので、
「あ、ここで黒は知ったんだ」と今さら気付きました。
黒が蘇芳に対して、
観測霊を「見るな」と普通に注意をした後、
一般人には観測霊が見えない事を思い出してハッとなったのは
上手い演出だなぁと思います。



前回・今回は、
今のところ黒(ヘイ)達の敵である三号機関の契約者
鎮目と葉月についても詳しく描かれています。
特に鎮目ですが、
蘇芳を最初に見つけた時(各国の挨拶をその国の言葉で喋った)や
その後の対応・普段の言動からして、
オヤジ臭いけれど意外に紳士なのかと思いきや、
契約者だからか、残忍な部分も備わっていると分かりました。
黒(ヘイ)が痛めつけて瀕死の状態にあった
MI6のマジシャン(オーガスト)に
引導を渡したシーンもそうでしたし、
線路上でゴキブリに襲われている黒(ヘイ)に列車をぶつけて
轢死・圧死させようとした際に
運転手を殺している(横に死体が転がっている)シーンでも、
契約者として、彼が人を殺すのに躊躇いがない点が
はっきりと描かれていました。

また、この後の回での黒(ヘイ)との戦闘で
更に詳しく描かれますが、
この時点ではいまいち不明だった鎮目の能力も
“触れた物を装甲として彼自身が纏える”として
ちゃんと描かれているんですね。
以前も、鎮目が電車の壁を変形させて
盾として使ったとまでは分かっていたのですが
これが能力の一事例に過ぎない事も分かっていたので、
今回は「なるほどなぁ」と思いながら見ました。



黒(ヘイ)が能力を失った点ですが、
未視聴だった第1期の残りの分も見たところ、
彼は、能力がまだ無かった頃(白が一緒だった頃)に
“黒の死神”と呼ばれていたので
そう心配する事もないんですよね。
ただ、戦闘に限っては
能力を使えるのに越した事がないだけで……。



────

感想は以上です。


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続きの第4話「箱舟は湖水に揺蕩う…」の感想も書きました。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-11-03-1



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2009-11-24 17:58  nice!(0)  コメント(0) 
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