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感想:「DARKER THAN BLACK -黒の契約者-」第3〜4話「新星は東雲の空に煌く…前編/後編」 [アニメ感想]

アニメ「DARKER THAN BLACK -黒の契約者-(第1期)」の
第3話「新星は東雲の空に煌く…前編」
第4話「新星は東雲の空に煌く…後編」の感想です。
DVDで視聴しました。
以下の感想には、ネタバレを含みます。


第1〜2話「契約の星は流れた… 前編/後編」の感想はこちら。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-10-09-2

各話の感想記事は、第二期「流星の双子」と共に
下記の一覧ページにてURLをまとめていく予定です。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/DTB


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今回は、DVDの第二巻に収録されている
「新星は東雲の空に煌く…前編/後編」に対して
感想を記します。
第二巻の残りのお話(第5話)
「災厄の紅き夢は東欧に消えて…前編」については、
次回の感想記事で、その後編と共に記します。



今回はモラトリアム(契約の履行の猶予を与えられた者)の
お話でした。
私が見た限り(第1期DVD1〜5巻、7巻)では、
モラトリアムは柏木舞しか出てこなかったのですが、
確か作中で、元々モラトリアムは存在が希少だとの説明があったので、
他には登場しなかったのでしょうか。

愛しい娘が契約者になってしまった悲しみは
痛いほど分かります。
人間にとって契約者は、人でない存在です。
何より、娘が他人を安易に殺せてしまうようになるなど、
(人を殺す事にしか存在意義を見つけられない/暗殺者になるしかない)
親は絶対に認めたくない事でしょう。
そして、娘が契約者になる事は、
彼女が自分の手元から離れていく事にもなります。
だから、柏木舞が人間として生きられる期間を少しでも長くしたかった
(できれば彼女を契約者にしたくなかった)田原耕造の行動は
親として自然だったと思います。

ただ、この田原耕造の場合、
親としての愛情が空回りしていましたね。
確か彼は
「ゲート持ち帰った植物に水をやっている時間だけが安らげた」云々の
発言をしていたと思いますが、
ここからも感じ取れるように、
柏木舞と向き合う事から完全に逃げてしまっています。
田原耕造は、娘を心から愛し、大事にしているのに、
実際には、研究に託つけて彼女から逃げています。
日に日に“その時”が迫る事を踏まえれば、
残された時間で娘とどう接するかを考えなければいけません。
でも彼は、研究を理由にして、そうする事から逃げていました……。
おそらくこれは、舞に埋め込んだ種の光が薄くなってから
より酷くなったのではないでしょうか。
種の効果が消えかけていると分かったからこそ、
それまで以上に「何とかしなければ」との思いが募ったでしょうし、
柏木舞が契約者として発動する時が確実に近づいている現実を
見たくないあまり、
唯一の救いであり可能性である例の植物の栽培に
心血を注いだんだろうなと想像できました。
きっと、田原耕造の場合は
娘の存在そのものが、認めたくない現実になっていたんだと思います。
彼女が絶望の象徴になってしまったからこそ、
娘を愛しているのに接せられない
=彼女から逃げる事になったのではないでしょうか。



契約者になると感情も失われるらしいので、
感情がある事を良いとした上で、このお話を語れば、
柏木舞は父親のお陰で
不幸せになる事から遠ざけられていたのかもしれません。
ただ、舞が種を手首に埋め込まれた後から現在までの生活を思うと、
彼女は父母の離婚の影響を受けたり、
父親から放置された事で募る淋しさを極度に抱えたりしたので、
“あのまま契約者になっていれば味わわなくて済んだ悲しみや辛さ”を
彼のせいで体験した事にもなります。
勿論、だからといって、
柏木舞が早々に契約者になれば良かったとは、私も言いませんが、
契約者として発動する直前の彼女が
ひどく自暴自棄になっていたのを踏まえると、
田原耕造に「一体何の為に研究に打ち込んでいたのか」と
問いただしたくなりました。
「娘のため」と本当に思ったのなら、
彼は彼女に事情をきちんと話した上で、
もう少し彼女の傍にいるべきだったと思います。
娘を契約者にしたくないが為に、
彼女の気持ちを蔑ろにして研究に打ち込んだ結果、
きちんと和解できないまま……擦れ違ったまま別れる羽目になったのは、
とても残念でした。



柏木舞が、友達とそのお父さんを燃やしてしまうシーンは
ゾッとしました。
彼女の能力が発火だったからこその悲劇ですが
(といっても、契約者の能力は
他人を殺す事に特化している場合が多いので、
他の能力でも同様の結果になった可能性は高いですが)
あのシーンがある事で、まさに
柏木舞が契約者になったら今までの生活に終止符を打たざるを得ない
=田原耕造にとって世界が終わるのだというのが
よく表わされていたと思います。






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感想は以上です。
お読み下さり、ありがとうございました。

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続きの第5〜6話
「災厄の紅き夢は東欧に消えて…前編/後編」の感想も書きました。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-10-21-2

宜しければ、合わせてどうぞ。


2009-10-10 09:48  nice!(0)  コメント(0) 
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