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感想@アニメ「おおきく振りかぶって*再放送」第3話:練習試合*ネタバレあり [おお振り:アニメ感想]

アニメ「おおきく振りかぶって」の第3話「練習試合」の感想です。

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  • 出版社/メーカー: アニプレックス
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以下の記述にはネタバレを含みます。

私は原作の愛読者で、
漫画が掲載されているアフタヌーンも毎月読んでいます。
記述の中でアニメ化・単行本化されてない部分にまで
言及する可能性があります。


この第3話は、本放送時(2007年4月〜)にも感想を書いています。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2007-04-28

アニメ“おお振り”の感想記事のURLは、カテゴリ分けしている他、
こちらのインデックスページでもまとめています。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-09-26-1


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再放送の初回は、無事、視聴も録画もできたのですが
(第1話:ホントのエース
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-09-26-2
第2話「キャッチャーの役割」については、
東京の五輪誘致失敗による特番が潰れた影響を受けて、
放送時間が繰り上げされた為、
その時に起きていたにもかかわらず
見てもいなければ録ってもいないという事態になりました。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-10-03

なので今回は、その第2話をすっ飛ばして
いきなり第3話の感想です。
本放送時のビデオ録画分も消しちゃったので、
第2話のアニメはもう手元に残ってないんです……迂闊すぎる……。



今回は、皆で行なった初めての野球部合宿の仕上げ
──三星学園高等部との練習試合が始まるまでのお話でした。
よく考えてみると、アニメでは全24話もあるのですが、
野球の試合数はたった二つなんですよね。
原作の漫画と同様に
一つの試合が何回もの放送で丁寧に描かれていくので、
西浦が試合をしていない印象はあまりないのですが、
改めて振り返ってみると、「少なっ!」とびっくりします。

そして今回は、試合開始直前の描写にほぼ限られているのに、
間延び感がなく(話の流れがだらだらせず)、
三十分間の放送はあっという間に終わってしまいました。
関東では、この「おお振り再放送」の前に
「DTB第二期」が放送されていて、こちらも大変面白かったので、
私にとっては、二つを合わせると濃密な一時間でした。



練習試合の相手校に三橋がいると知り、
畠君は物凄く嫌そうな顔で反応したのに対して、
叶君だけが彼に親しげに声を掛けたのが、やはり興味深いです。
三星の中等部時代、部員の皆から煙たがられていた三橋だったけれど、
彼の本当の実力を知る修ちゃんだけは、違ったんだなぁ。
勿論、家が向こう隣の幼馴染み同士という
特別な関係も、理由としてあったでしょうが。

なのに、肝心の三橋がそれをよく分かってなくて
(畠君には三橋に対する悪意があるけれど、叶君には無い)
せっかく叶君に声を掛けてもらえたのに、ピューッと逃げちゃう辺りが
残念でした。
そういう三橋を見ていて、私はもどかしくなりましたし、
彼がああやって逃げるからこそ、畠君が増長するんだとも思いました。



「腕を折る」発言の畠君には、やっぱりムッとします。
三橋の身体を傷つけずに、彼の近くの壁を蹴っただけに留めて、
上記の発言も含めて脅しで終わらせた事は
まだ救いだったけれど、
代わりに、三橋の心が物凄く傷付いたじゃないですか。
三橋も「畠君は脅しただけ」と分かっているとはいえ、
そうされた事で、彼
から嫌われている事を再び──しかも強烈に自覚させられたせいで、
すっかり怯えてしまっています。
幸い、モモカンが用意した“試合”という荒療治と、
ニシウラーゼの皆の優しさのお陰で、
この試合の後の三橋は、トラウマから脱却しつつありますが、
下手をすると、野球が好きなのに辛いという
物凄く可哀相な精神状態を、一生引き摺る羽目になったかもしれません。
畠君は、この試合の後、猛烈に反省したようですが、
やっぱり中途半端な自我がある時期の子供のする事は怖いなぁと
改めて思いました。
中学生の頃って
自分の言動の重さを知らずに、軽はずみな事をしてしまうので
取り返しがつかなくなってから事が露呈するなんて事も
珍しくないですよね……。
このお話では、過去から現在に時が移る事によって、
その部分に救いがあるのが、本当に幸いです。
畠君は叶君の為を思う気持ちが空回りして、
三橋に辛くあたってしまいましたが、
彼が三橋との関係を修繕した事で
叶君との仲も戻ったので、ホッとしています。



阿部が三橋の手を握るシーンは……
展開が分かっていても、やはり感動しました。
見ていて泣きそうになりました。
お世辞や冗談抜きで、
全力で熱っぽく「お前が好きだ」と友達から言われるなんて、
普通の人でもあまりない経験だと思います。
珍しい行動であるそれを、
これ以上なくひどく落ち込んでいる時に
一番認めてほしい人から言われるなんて、
三橋は幸せ者だと思います。

阿部も、あの行動に至ったのは
前回の放送でのモモカンの前振りの影響を受けたからとはいえ、
あそこまで気持ちを言動で昇華させたのは、
頑張っているのにそれが認められなかった三橋への同情と、
「自分が何とかしたい」との熱意があったからですね。
この後、阿部は暫く(というか、今でも)
三橋との付き合い方で試行錯誤していて
野球を通して人間として学んでいくのを一番見せてくれるキャラクターなので、
原作の途中までしかアニメ化されてないとはいえ、
そうした部分の片鱗を今後も動画で見られるのが
楽しみでなりません。
個人的には、三橋の誕生会がとても好きです。



そしてそして、周辺視野の特訓といい、
「オレはどんな球でも打つよ」発言といい、
田島様は格好良いですね!!
井の中の蛙だった自分を強く実感した花井は
ここからどんどん田島を意識していくわけですが、
彼と一緒に、バッタ−として伸びていってほしいです。


さて、来週はようやく試合開始です!
経過も結末も知っているとはいえ
放送を見るのが楽しみでなりません。





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第4話「プレイ*再放送」の感想も書きました。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-10-17-2

宜しければ、合わせてどうぞ。


2009-10-10 13:22  nice!(0)  コメント(2) 
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コメント 2

ミツコ

初めまして。
アフタヌーンの感想、アニメの感想とも拝読いたしました。
非常に詳しく考察してらっしゃるのですね。

私はつい最近、弟から教えてもらってアニメを見て、すっかりはまってしまいました。
野球アニメは「ドカベン」(ご存知でしょうか)以来で久しぶりですが、全く違った魅力がありますね。
リアルに高校生で、どこか幼さも残しつつ、「男」の顔もちらちら覗かせてゆく彼らがとても眩しいです。
主人公が三橋のようなキャラクターというのもすごく斬新で、びっくりしました。
西浦の子たちが、三橋君をすんなり受け入れて付き合えてることにも、弟も私も「へぇ~~」という感じでした。
世代の違いなのか(私は西浦の子たちくらいの息子がいてもおかしくない年齢ですので)、いらついたりムカついたりする阿部くんと花井くんの方が自然だし普通と思えるんですよね。
なので、阿部君が特別キツイとは思わないんです。
コミックは1、2、3巻までしか読んでいないので、あまり解っていない部分があるのかもしれませんが、高一男子としては、かなり頑張ってコミュニケーションをとっているという風に思えるんです。
クレバーで度胸のよい面と純粋で脆いという相反する両面を持っていて、そのアンバランスさがたいへん魅力的ですし。
今は阿部君のような男の子は荒くみえるのかなぁ・・・なんて思いながらネタばれや感想を読ませていただきました。
もっとも多分にひいき目も入っているのかもしれませんけれど(笑)
他の子たちも勿論それぞれに魅力的でかわいいです。
田島君にはいつもゾクゾクさせられ、栄口君の気遣いぶりに感心し、おっとりした水谷君はかわいらしくて息子にしたいです(笑)

初投稿なのに、長々と書いてしまいごめんなさい。
私の住む地域では再放送していないので、さくらさんの感想を楽しみにしております。
またお話させてくださいね。
この年になってこんなにはまるなんて、ちょっぴり恥ずかしくもありますけれど。
よろしくお願いいたします。

by ミツコ (2009-10-10 18:21) 

さくら

■ミツコ様
初めまして、こんにちは。コメントありがとうございます。

こちらの作品は、野球漫画としても面白いのですが、
キャラクターの一人一人の魅力が凄くて、
私もハマった当初から大好きで大好きでたまらないので、
最近知った方に「はまった」と言って頂けると
ファンの一人として、とても嬉しくなります。
是非是非、続きのお話も単行本で読んでみて下さい!
お勧めします。

私も、三橋に対して苛立つ阿部や花井の気持ちは分かりますw
にしうらーぜは、基本的に性格の良い子が集まったようで、
幸いな事に、今の三橋は奇跡的に虐められていませんが、
普通の学校だったら、三星中等部の二の舞いだったと思います。
阿部も、三橋を少しでも分かろうとして相当頑張ってますよね。

以下、ネタバレを含みますので改行します。
(アフタの感想もお読み下さったとの事で、
ミツコ様にとってネタバレは大丈夫かと思いましたが、念のため)







もう既にお読みになったかもしれませんが、
この先の巻では、
一人で勝手に落ち込んでめそめそしている三橋に対して、
花井が「自分が中学生の時に三橋と会っていたら、
オレは間違いなくイジめる側に回っていたな。
良かった。出会ったのが高校で!」と内心で呟くシーンがあります。
これはまさに
三橋の現状と周りの生徒の感情を的確に表わした台詞だと、
私は思っています。
ご存知のように、花井は部員の中でも気遣いができる子です。
そうした彼ですらも、自分が三橋を苛めてしまった可能性を
具体的に挙げています。
この台詞は少々乱暴ですが
花井ですらこう思ってしまうほど三橋は手強い性格だというのが
よく表われていると思います。
また、今になって「前だったらイジめてた」と言える事のは
今の花井の心に余裕がある表われですよね。

また、阿部ですが、
彼はこれまでの短い人生の中で、野球を第一に考えてきたので、
それ以外がちょっと疎かになっている問題があります。
今、阿部が頑張って三橋を分かろうとしているのは
「三橋が自分と組むピッチャーだから」という理由が大きいので
──荒っぽく言えば、逆にチームメイトでなければ、
阿部は努力をしてまで三橋を分かろうとはしないので、
彼はこれから先、「それは違う」というのを
三橋との付き合い方を通して学んでいくのかなと
私は思っています。
(阿部が、父親に指摘されるシーンがありましたので)
by さくら (2009-10-14 13:10) 

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