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感想:「DARKER THAN BLACK -黒の契約者-」第1〜2話「契約の星は流れた…前編/後編」 [アニメ感想]

アニメ「DARKER THAN BLACK -黒の契約者-(第1期)」の
第1話「契約の星は流れた…前編」
第2話「契約の星は流れた…後編」の感想です。
DVDで視聴しました。
以下の感想には、ネタバレを含みます。


各話の感想記事は、第二期「流星の双子」と共に
下記の一覧ページにてURLをまとめています。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/DTB


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以前、この「DTB」第一期をDVDで途中まで視聴したのですが、
嬉しい事に、この度、2009年10月から
新作として第二期が放送開始されるという事で、
復習も兼ねて、改めて視聴しました。

ついでに、これから感想も記していくのですが
残念ながら、最寄りのレンタル店には、
何故かDVDの1〜5巻と7巻しかありません orz
なので、他で残りの巻を借りられるまでは
この部分の感想に限る事になります。
一応、wikiを見る事で、
第一期の結末については、何となく知っていますが、
詳細を知るのは、実際に視聴できた時の楽しみとして取っておきたいので、
コメント等でのネタバレはご遠慮下さい。

そしてDVDは、一枚につき二〜三話が収録されていますが、
こちらのブログでは、お話の区切りを優先して、
二話ずつ(前後編)感想を書いていくつもりでいます。



まず今回は、DVDの第一巻に収録されている
最初のお話「契約の星は流れた…」の前後編について記します。

実は、TBSの深夜枠で放送されていた時も、
設定や登場人物を知らないながら、ちょこちょこと見ていました。
内容は全く覚えてないのですが
「見た」という事を覚えている程度です。

で、改めて見て思ったんですが……
いくら深夜に放送されたとはいえ
原作が他媒体で存在しないアニメオリジナルの作品なのに、
初っ端の第一回も前編にしたのは勇気があるなぁと、
その無謀さに感心しました。
きっと、制作スタッフには
この作品が面白くなる/視聴者の関心を引けるという事に対して
強い自信があったんでしょうね。

このような作品の場合、
初回で視聴者の心を掴むのが物凄く大事な上に、難しいので
どうしても初回は無難にまとめがちです。
こちらは、最初からネタと設定をこれでもかと盛り込んでますね。
しかも、篠田千晶という女性を軸に、
最初は追う展開(お話の視点が刑事に振られている)、
その後で追われる展開(視点がヘイに移動している)……と、
緊張感がずっと続いているので、
最後まで飽きずに見られました。



こういう、現実とは違う独特の世界観を持つお話の場合、
その設定を視聴者に提示するのは、とても難しい作業です。
お話によっては、設定そのものが終盤まで明かされない
“世界の謎”と化している場合もあります。
このDTBの場合は、ゲートの存在がそうですね。

ただ、全てが謎のままだとお話が進まないので、
“どうしてそのような物(者)が存在しているか”という理由は
とりあえず置いておいて、
その“存在している物(者)”についての最低限の説明が
DTBの第1〜2話では、台詞やエピソードなどで語られています。
こちらの作品は、これがもう上手い。
ゲートや星については、作中でも分かっている事が限られているので、
説明は、最小限の映像と、登場人物による台詞で行なっています。
しかし、今後のお話の主軸となる契約者とドールについては
物語を見せると同時に説明も行なっているので
細かい上に分かりやすく、面白い出来に仕上がっています。
ドールについては、
ヒロインの篠田千晶が実はそうだったというオチにも使ってますね。
これによって、視聴者にショックを与えると同時に、
ドールは普通の人間や契約者とは全然別物だという事を
印象深く伝えています。

また、契約者には彼らなりの優越感が強くあるようですし、
普通の人間側も、それを脅威に思っているのが提示されています。
これも、DTBの世界観の一つです。
そして契約者の中には
人間では不可能な能力を使える点に誇りを抱いている者が多いけれど、
「自分はまだ人間だ」と思う者も少なからずいます。
でも、弱い立場である人間からすれば、
契約者自身の認識がどうであろうと、
彼らはもう人間でないと見てしまうので、ここに悲しみが生まれます。

その契約者についての説明ですが……
第一話の冒頭で
ルイが自分の指をへし折るというショッキングなシーンがあります。
自分で自分の指を折るなんて、当然、私はした事がありませんが
リアリティ感たっぷりだと言わざるを得ない迫力で、
本当に見るのが辛いシーンです。
それだけ、非常に印象深く頭に残ります。
なので、能力を使用したら対価を払わなければならないという
契約者の因果な習性は、
たったこれだけで、視聴者に覚えてもらえたのではないでしょうか。
その後に出てくる別の契約者・ジャンは、
小石を並べるという、面倒臭いけれど地味な対価を払っています。
ご存知のように、契約者が払う対価はまちまちで、
そのほとんどは
契約者自身の心理や性格、嗜好などに基づいているように、
彼らの日常生活内で行なう事で収められているか、
その延長上にあります。
ルイのような自傷行為は少ない方です。
その珍しい(契約者の割合でいうと少ない)例を
敢えて持ってきたのは、
やはり、契約者の業を視聴者に向けて的確に伝える為でしょう。
たとえば、ジャンが対価を支払う場面を先に見せられたとしても、
視聴者はその辛さを実感しないでしょうし、
これが契約の代償である事を見逃す場合もあったかもしれません。
辛い事を敢えてする契約者を見せる事で、
その悲惨さ、哀れさが浮き彫りになったと思います。



黒(ヘイ)は、暗殺という任務の遂行を主に行なうからか、
彼が登場すると、殺伐としたシーンになるのは必然です。
でも彼は、中国からの留学生の李舜生という顔も持っているので、
普通の一般社会に溶け込む描写もあります。
この二面性が、物語全体のメリハリにもなっていて
上手い効果をあげているなぁと感じられました。
緊迫してくると、李君の時でも危機が及びますが、
それも面白いです。



最初に見た時は、ドールというものがよく分からなかったので、
第2話の途中で篠田千晶がそうだと分かった時は
私はちょっとショックでした。
せいぜい、彼女は悪い人に操られている程度だと思っていたので……。
ヘイたちが仕事に成功しても、
お話全体では大団円にならず、一抹の哀しさが残るのも
私の好みです。
なんというか、無情感漂う虚しさがあるのがたまらなかったです。






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感想は以上です。
お読み下さり、ありがとうございました。

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続きの第3〜4話「新星は東雲の空に煌く…前編/後編」の感想も書きました。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-10-10-1

宜しければ、合わせてどうぞ。


2009-10-09 23:30  nice!(0)  コメント(0) 

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