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感想:大河ドラマ「天地人」第33回 五人の兼続*ネタバレあり [NHK大河ドラマ感想]

NHKの大河ドラマ・天地人
第33回「五人の兼続」の感想です。
ネタバレを含みます。


前回の第32回「世継ぎの運命(さだめ)」の感想はこちら。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-08-09-7

各回の感想は、下記の一覧ページにてURLをまとめています。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-06-07-4


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本放送を見た後、
あまりの酷さに感想を書く気になれないでいたら、
もう土曜日の再放送になっちゃった……という次第です。
お昼ご飯を食べながら、この再放送を見たのですが、
やはり印象は変わらなかったです。

というか、毎週毎週、
このドラマに対する文句ばかりを書いていて
私もいい加減に嫌になっていて、
少しでも良かったところがあったら褒めたい!と
思っているのですが
それすらもないんですよね……。



歴史ものの作品の場合、
史実と史実の間をどう埋めるのかが作家の手腕なわけですが
この作品は捏造が酷過ぎます。
直江兼続と石田三成が相談して
五奉行五大老制を考えたって……
リアルで「ちょww ちょっと待って」となりました。
また、五大老なのに何故か六人いますよ!!
この辺の歴史を勉強した方なら
どうしてこうなったかはご存知でしょうが
それほど興味が無い人なら
「五大老は六人」と覚えちゃうんじゃないでしょうか。

また、この案を秀吉に進言するに辺り、
兼続は上杉家のお家騒動の件を挙げましたが、
その発端となった“遺言が残されてなかった”件は、
真実を知る者たちがひっそりと墓に持っていくはず……でしたよね。
兼続はあっさりと、
上杉謙信が跡目を決めずに逝った事を言っちゃっています。
私は
「“跡目は景勝が継ぐ”との遺言があった事にするんじゃなかったのか」と、
テレビのこちら側でツッコんでしまいました。
当の相手だった景虎が亡くなり、
景勝の地位を脅かす者が一族の中にもういないからといって、
これを家臣の一人に過ぎない兼続があっさりと明かすのは
迂闊過ぎます。

また、これ↑を理由にして
兼続が秀吉を説得しようとしましたが、
秀吉に言われた通り、
彼が「跡目を拾に継がせる」と宣言すれば済む話ですよね。
これと五奉行五大老がどう繋がるのか?と問われても
全く繋がらないと答えるしかないと思います。
脚本家が行き当たりばったりでシナリオを書いていて
もうどうしようもなくなったから
最後は三成に泣かせて誤魔化したのかなと
思ってしまいました。
少なくとも、謙信公の遺言の件については、
脚本家の頭からすっぽり抜け落ちたのかなと思っています。

また、五大老の発案のきっかけも、
景勝が「兼続が五人いたらいいなぁ」が元だったとは…… orz
前回の次回予告において
“五人の兼続”というタイトルを見た時から
こうなる予感はしていましたが、
その通りだったので、がっくりしました。
良い事はなんでも兼続の発案、
悪い事は何でも他人の仕業──なんですね。
これは、今回の「天地人」に限らず、
前回の「篤姫」もかなり酷かったですが
大河ドラマの主人公だからといって
ここまで持ち上げる必要はないと思います。
寧ろ、これで歴史を間違って覚えたらどうするんだという事を
懸念した方が良いのではないでしょうか。



三成が泣くシーンは、おそらく
今回の放送で一番盛り上がらなければならない場面だったのでしょうが、
私は見ていて白けてしまいました。
また、不本意な命令を冷徹に実行している……という三成の設定は、
説明する初音の台詞があって初めて視聴者に伝わるようでは
駄目だと思います。
こういうのは、演技でちょっと匂わせておいて
視聴者に「ん?」と思わせておいて、
その直後に登場人物(今回は初音)に説明させる事で
「あぁやっぱり」と確信させるのが大事だからです。
台詞でただ言わせても、上滑りするだけで
全くもって説得力が出ません。



────
感想は以上です。
ここまでお読み下さり、ありがとうございました。


続きの第34話「さらば、越後」の感想も書きました。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-08-24

宜しければ合わせてどうぞ。


2009-08-22 16:01  nice!(0)  コメント(0) 
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