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感想@アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」第弐拾弐話:せめて、人間らしく*ネタバレあり [アニメ感想]

新世紀エヴァンゲリオンのテレビシリーズの感想です。
今回は、第弐拾弐話「せめて、人間らしく」について書いています。
ネタバレを含みますので、未視聴の方は閲覧にご注意下さい。


前回の第弐拾壱話「ネルフ、誕生」の感想記事はこちら。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-07-31-11

「新世紀エヴァンゲリオン」の各話の感想記事のURLは、
こちらでまとめています。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-08-02-2


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アスカのメイン回です。
普通、話の焦点が当てられるのは、喜ばしい事ですが
エヴァの場合は決してそうではないのが。辛いです。
今回はきっつい……。
トウジのメイン回だった「命の選択を」並みに、
見ると疲れます。
終わった後に、がっくりとします。



前々回、前回の戦闘で
何もできずに終わってしまったアスカ。
おまけに、シンクロ率まで低下しています。
アスカは、「このままじゃ弐号機を降ろされる」と言って
がむしゃらに頑張ろうとしますが、
精神攻撃を仕掛けて来た敵の前では
成すすべもありません。

確かに、使徒に対してアスカが何もできなかったのは
まずいかもしれません。
ただ、前々回(エヴァ3号機が乗っ取られた)の使徒戦は、
いの一番に不意打ちを受けてるんですよね。
想像していた以上に3号機が速く動いた+
丁度、アスカがシンジに
フォースチルドレンがトウジであるのを告げようとしていた
……という状況を考えると、
弐号機がいきなり倒されてしまうのも仕方ないと思えます。
また、前回の戦闘では、
用意されていた火器を正確にぶっ放しているんですよね。
でも、肝心の武器が使徒に全然効きませんでした。
その第14使徒は、設定で、
近接戦では最強と謳われているんですから
弐号機がたった一機で応戦するのは、元々無謀な事なんです。
よって、アスカが頑張った末に二号機を大破させてしまったのも
仕方がなかったと思います。
特に前回の第14使徒との戦いは、
もし零号機、初号機が上手く動けていたら、
いつもの通りに三体での連携が上手くできたかもしれません。
そうなったら、アスカだけが責められる事もなかったはずです。
そもそも、その二つの使徒に勝てたシンジにしても、
前々回はダミープラグの力、
前回はシンクロ率400パーセントという異常を起こしたお陰です。

よって、アスカが、何もできなかった自分を過剰に責めたり、
シンジに負けたと思う必要は全くないのですが、
彼女は、パイロットとして誰よりも優れていて完璧である事を
自分の存在意義としているので、
これでは駄目なんですよね……。
アスカが自分で自分の首を締めているようなものなのですが、
彼女が焦れば焦るほど、心を固く閉ざしてしまうので、
結果、更に悪い結果を出してしまうという
悪循環が出ています。



この回には見所がいっぱいあるのですが、
私が凄いなぁと思ったのは、
アスカとレイが同じエレベーターの中にいるシーンです。
あの、箱の中に流れる気まずい沈黙は、よく分かります。
そして、アニメ作品ではあり得ないほど不自然に長いのが
よりリアリティを出していると思います。
今回、感想を書くにあたり久し振りに見て、
「やっぱりここは凄い」と改めて思いました。



衛星軌道上にいる使徒の登場に、ロンギヌスの槍の使用と、
今回は戦闘でもロマンが溢れています。
零号機が槍の投擲を行なうシーンは格好良いですね!
たまらんです。
使徒も、はっきりとしたデザインではなく、
光る鳥みたいなシルエットのみの形状になっているのも
私は好きです。

その戦闘は……アスカの部分は、見ているだけで痛いです。
顔が勝手に歪みます。本当に辛い。
悲痛な叫びを聞くと、胸が潰れそうになります。
アスカにとって、本当のお母さん絡みの自分の過去は
トラウマの元なんですよね。
エヴァの主要人物は、
揃いも揃って家庭環境に恵まれてないけれど、
私の中では、アスカの過去は上位に入ります。
自分の代わりに人形が母親に愛されるのを見せられたり、
母親の首吊りの現場を見てしまったり……だなんて、
アスカに「普通であれ」と言う方が無情です。

いつもは、過剰なまでの強気を他人に見せる事で
そういう弱い部分を必死に隠しているけれど
実は脆い心を抱いています。
また、こんな非常時なのに、
アスカには、心の底から頼れる──信頼できる相手がいないので、
悩みを自分一人で抱える羽目になっているのも悪いです。
加持さんが生きていたら、
まだ多少は何とかなったかもしれませんが
彼がこの世から消えている現状では、どうしようもありません。
本当、最悪です……。



今回の使徒が精神攻撃をしていて
(人間の心を欲している/読もうとしている)
次回の使徒が接触攻撃をしてくるので
(人間の身体を欲している/融合しようとしている)
二つの使徒が対比になっているのも面白いです。
また、今回の戦闘では
クラシックの「ハレルヤ・コーラス」が使われています。
次回のレイは、自爆という悲劇が特別枠で描かれるので、
置いておくとして、
最後の戦闘であるカヲル戦では、ご存知のように
第9が使われています。
いよいよ回も終盤で、戦闘も重くなっているので、
こういう仰々しいクラシックの曲が
よくハマっています。
でも、今回は、
その曲ですら聴いているのが辛くなるほどしんどいです。
ここまでやるか……と、つい呟きそうになります。





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感想は以上です。
ここまでお読み下さり、ありがとうございました。

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続きの第弐拾参話「涙」の感想はこちら。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-08-01-3

宜しければ、合わせてどうぞ。


2009-08-01 04:20  nice!(0)  コメント(0) 
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