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感想@アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」第拾八話:命の選択を*ネタバレあり [アニメ感想]

新世紀エヴァンゲリオンのテレビシリーズの感想です。
今回は、第拾八話「命の選択を」について書いています。
ネタバレを含みますので、未視聴の方は閲覧にご注意下さい。


前回の第拾七話「四人目の適格者」の感想記事はこちら。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-07-31-6

「新世紀エヴァンゲリオン」の各話の感想記事のURLは、
こちらでまとめています。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-08-02-2


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思えば、私がかつてエヴァシリーズにハマったのも
この回を見たからだと思います。
なんか……なんと言ったら良いのか分からないけれど
とにかく衝撃的な回です。

前回に引き続き、フォースチルドレンに選ばれてしまった
鈴原トウジを主軸とした話です。
しかし、彼は途中で実験場の松代に赴く為、
他のキャラクターによって事態が描かれていきます。



冒頭で、十字架を模したような拘束具によって
はりつけの状態で空輸されているエヴァ3号機のシーンがあります。
エヴァ3号機が使徒に汚染されたのは、この間なので、
おそらく積乱雲の中に入った時かと思われます。
細い稲光が何度かありますが、
この後の展開を知っている身だと
それですら嫌なものに見えました。

前回は、イミシンなシーンを連発しながらも
新しいパイロットの正体について
視聴者が確信を得られる描写は無かったわけですが、
今回では、それがかなり解除されています。
それでも、「フォースチルドレンはトウジ」という台詞は
一度も出てきません。
言える機会があったミサトさんも、戦闘開始後のアスカも、
結局は言えず終いでした。
四人目の選出終了→リツコさんが知る→ミサトさんが知る
→トウジが知る→アスカが知る
→視聴者が知る
(松代に向かう車内で、初めて、
パイロットが入院の必要性を持つ“彼”だと断定される)
→トウジがレイに「お前も知ってるんやろ?」と尋ねる
……と、周りの人間が順当に事実を知っていく中で
一人、シンジだけが最後の最後まで知りませんでした。
“トウジが乗ったエヴァ3号機が使徒に乗っ取られた”という時点で
悲劇になるのは確定ですが、
それを倒したシンジが、碇司令の非道な作戦に絶望しながらも
パイロットの生存を聞かされて、
少しだけ救われたような気持ちになれていたのに、
それがトウジだったのを知った瞬間、
再び絶望に落とされています。
かつては味方だった者同士が戦ったり、
同じような機体の敵と主人公が戦ったりするのは
戦闘系ロボットアニメの定番とも言える展開ですが、
“主人公だけが知らない”という悲劇性が
更に付け加えられたことによって、
これはシリーズ中屈指のエピソードになったと思います。



使徒に乗っ取られたエヴァ3号機は
本来、エヴァが取らないような動きをします。
非常に獣っぽい……動物のようです。
この後の回の第拾九話「男の戰い」で、
シンジを取り込んだエヴァ初号機が暴走した際も、
似たような動きをするので、
これがエヴァ本来の動き(本能)なんだと思います。
加えて、エヴァが普通のロボットではなく
“人造人間”であるのを視聴者に再確認させるがごとく、
エヴァ3号機の腕があり得ないほど伸びたり、
血のような体液がこれでもかと飛び散って、
建物や川を赤く染めたりしています……。
シンジが絶叫し、マヤちゃんも思わず顔を手で隠してますが、
本当、残虐なシーンです。
見ていて辛い……。
起動実験開始と同時に使徒が活性化したらしいので、
おそらく、この時点でトウジは失神していたはずです。
いくらトウジの神経接続が繋がれていた状態でも
彼は、エヴァ3号機に与えられた痛烈な痛みを
味わわなくて済んだと思いますが、
決定打は、やはり
最後に初号機がエントリープラグを握り潰そうとしたシーンですよね。
多分、これが原因で、
トウジの左足が無くなってしまったわけで……。
あれでよく生きていたという悲惨さなので、
彼の命があっただけ、まだましですが、
それでも、辛いです。



次回以降に繋がる話も幾つかありました。
中に居たのがトウジだと知ったシンジが
最後に絶叫していましたが、
これが、次回の冒頭に続いています。
また、この戦闘において
アスカが何もできずに終わっている事が、
次回で彼女が見せる捨て身のシーンに続いています。
また、ダミープラグを起動させた後の初号機の戦闘中、
シンジはひたすら「止めてよ」や「止まれ」と叫び続けますが、
次回は逆で(活動を停止してしまったので)
「動けよ!」と怒鳴っており、対比となっています。



前回、シンジに対して「ありがとう」との言葉を伝えたレイが
人間らしい部分をどんどん見せてきます。
新しいパイロットとして決まったトウジがいる屋上に
わざわざ行ったり、
使徒化したエヴァ3号機に火器の狙いを定めながらも、
「乗っているのは彼」と
トウジの存在を考えてしまった事で、攻撃に迷いが出て、
結果、倒されてしまっています。
トウジが指摘したように、それらは、
彼がシンジの友だちだという認識がレイにあるからですよね。
シンジを心配しているから、落ち込むトウジの元に行き、
シンジが悲しむのが分かっているから、トウジを撃てない
──とにかく悲しいお話ですが、
レイ絡みのエピソードだけには
仄かな希望を感じられます。





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感想は以上です。
ここまでお読み下さり、ありがとうございました。

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続きの第拾九話「男の戰い」の感想はこちら。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-07-31-8

宜しければ、合わせてどうぞ。


2009-07-31 16:44  nice!(0)  コメント(0) 
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