さくらもちモチ: 感想＠アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」第拾九話：男の戰い*ネタバレあり: SSブログ

	ブログをはじめるログイン

感想＠アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」第拾九話：男の戰い*ネタバレあり　[アニメ感想] [編集]

新世紀エヴァンゲリオンのテレビシリーズの感想です。
今回は、第拾九話「男の戰い」について書いています。
ネタバレを含みますので、未視聴の方は閲覧にご注意下さい。

前回の第拾八話「命の選択を」の感想記事はこちら。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-07-31-7

「新世紀エヴァンゲリオン」の各話の感想記事のURLは、
こちらでまとめています。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-08-02-2

────

フォースチルドレン関連の三部作の最終話です。
とにかく、トウジが無事で良かったです！
確か、貞本先生の漫画版では
トウジが死んでいたんでしたっけ……。
テレビシリーズでは、これ以後、
トウジがまともに描かれる事はありませんが
せめて一回ぐらいはヒカリちゃんのお弁当を食べてほしいです。

さて、今回はシンジの自立が描かれています。
もうエヴァには乗らないと決めた後に
駅でシンジがミサトさんと決別するシーンがありますが、
彼女が言っていたように、
この時のシンジは積極的に自分の意見をはきはきと言っています。
また、その後の「エヴァに乗らせて下さい！」のシーンでは
これまで背中を丸めて卑屈に会話をする事が多かった碇司令にさえ
まともに喋っています。

避難していたシェルターの一部が破壊された後、外に出て、
両腕と頭をふっ飛ばされた弐号機の無様な姿を
ぼんやりと見ていた時点で
シンジの中では「自分が何とかしなくては」との思いが
かなりあるようですが、
加持さんの言葉が決め手になっているのが良いですね！

戦闘も、初号機が活動停止する前（シンジが動かしていた時）は
むちゃくちゃ格好良いです。
第14使徒がミサトさん達を攻撃する──という時になって、
横からいきなり飛び出してきて、パンチ！
その後の、射出口の壁を利用してダメージを与えたシーンも
素晴らしいです。
初号機が活動を停止した後、
必死になっているシンジの心の叫びに呼応する形で
エヴァの鼓動が聞こえて、見事に再起動！
……という流れも、大変良いのですが、
それからがグロいので、手放しでは喜べません。
補食のシーンは、エヴァの方が悪役みたいです。

一方で、前回、今回と
何もできずに終わってしまったアスカは
これまで感じた事がない焦りを覚えています。
第拾六話でも、シンクロ率でシンジに負けた事で
彼女のプライドは僅かに傷つけられましたが、
今回は、誰かと比較をしたのではなく、
できなかった駄目な自分を痛感したんですから
ごまかしようがない状態にあります。
本当は、アスカは優秀なエヴァパイロットでなくても良いのに、
そうでなくては駄目だと自分でハードルを上げているせいで
自滅の道を突き進みつつありますよね……。
今後のアスカは、映画版（THE END OF〜）も含めて
どん底まで落ちるので、
この時点でもう、見ているのが辛いです。

また、一人の人間として個性を持ちつつあるレイが
エヴァ初号機に拒否された点も
大きな出来事でした。
基本的に互換性が利かないエヴァに
シンジとレイが機体を交換して乗れたのは、
二人があくまで例外であったお陰なのに
（シンジはユイの子、レイはユイをベースにしたクローン人間）
この頃のレイは、その“例外”の特権を失いつつあります。
レイがシンジに興味を持つようになっていたのは
これまでにも何度か描かれてきましたが、
こうした心の成長が、
悪い事として表われているのが印象的でした。
爆弾を持ったゼロ距離での爆破失敗は、
その後にある回「涙」を思い出してしまうので、
見ていて悲しくなります。

使徒を補食した事でＳ２機関を得たので、
機体としては、ここが初号機の転換点となっています。
英語のタイトルでも表わされているように
自らの運命を受け入れたシンジが
本気で「エヴァに乗る」と決めた時に
こうした特別な機能を初号機が得られたのは、
まさに王道な展開だと思いました。

────
感想は以上です。
ここまでお読み下さり、ありがとうございました。

ランキングに参加しています。
記事がお気に召しましたらバナーを押してやって下さい。
*別窓でランキングサイトが開きます

続きの第弐拾話「心のかたち人のかたち」の感想はこちら。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-07-31-10

宜しければ、合わせてどうぞ。