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感想@アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」第拾七話:四人目の適格者*ネタバレあり [アニメ感想]

新世紀エヴァンゲリオンのテレビシリーズの感想です。
今回は、第拾七話「四人目の適格者」について書いています。
ネタバレを含みますので、未視聴の方は閲覧にご注意下さい。


前回の第拾六話「死に至る病、そして」の感想記事はこちら。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-07-31-4

「新世紀エヴァンゲリオン」の各話の感想記事のURLは、
こちらでまとめています。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-08-02-2


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新劇場版「エヴァンゲリヲン:破」の公開に合わせて
日本テレビではテレビシリーズの再放送が行なわれています。
私は最初から感想を書いているのですが、
放送が不定期で、時間帯が遅い事もあり、
リアルタイムでの視聴が難しかったので、
家にあるDVDを見て感想を書いています。
今回から第弐拾話「心のかたち 人のかたち」までは
第5巻に収録されています。
01.jpg



いよいよラストに向けて
ここから物語が本格的に転がりだします。
話が終結に向かって破綻していく始まりの回です……。
タイトルキャッチの画面に、
ゼーレのキール議長による
「あと僅か、という事か」という台詞がかぶっていますが、
まさに、その「あと僅か」な間に
シリーズ屈指の悲劇が描かれるわけです。
この台詞&タイトルキャッチの直後、
まず最初に描かれるのが
妹を見舞う為に病院内の廊下を歩くトウジのシーンというのも
イミシンでした。
彼は妹を守る為に、これから頑張るんですね……。

アスカが初登場した「アスカ、来日」から
前々回の第拾伍話「嘘と沈黙」までの中盤は、
一話完結である上に、コミカルなシーンも多く用意されていたので
シリーズの中でも明るい部分です。
(前回の第拾六話は、今回と前々回の間にある谷間のような回です)
それが一転して、
今回は目を背けたくなるほど残刻な事件が起こり、
これでもかというほど衝撃的な内容が流れます。
この落差については、最後まで何度も視聴した身でも、
やはり凄いなぁと思ってしまいました。



四人目の適格者──フォースチルドレンは
鈴原トウジでした。
序盤から、やたらとトウジの登場シーンが多いので、
勘の鋭い視聴者でなくとも
この回でフォースチルドレン選出の話が出た際に
「あぁ彼かもしれない」と察する事ができたと思います。

ただ、制作者側は
このような思わせぶりなシーンを多々連発しながらも、
彼がフォースチルドレンであると名言する事は
少なくともこの回では徹底的に避けています。
(最初に名言した場面は、次回「命の選択を」にあります。
松代の第二実験場に移動中のリツコさんが、ミサトさんに、
妹を良い病院に入れてもらえる事をトウジが条件として挙げた件を
車内で説明するシーンです。
ここですら、二人の会話ではトウジの名前が一切出されず
「パイロット」という単語で逃げています。
“入院中の妹がいる生徒=トウジ”という式を
視聴者に想像してもらっているわけですね)

事実を早々に明かして視聴者に分かりやすく伝えるより、
わざとぼやかしながらも
“いかにも”なシーンをねちっこく入れて
「もしかして……」と視聴者に想像を持たせる方が、
視聴者の関心を煽った状態を長く引っぱれるという効果が出ます。
また、“想像させられている”状態が長く続いた視聴者は
上記のシーンでようやく
トウジがフォースチルドレンである裏づけを得られますが、
それに伴い、
「じゃあ、シンジはこの事実をいつ知るんだ?」
「知ったシンジは、どういう行動に出るんだ?」という興味に
本格的に移るわけです。
その上で、視聴者は、あの衝撃的な展開を見せられるわけです……。



この回は、次回「命の選択を」の前振りの話なので、
出てくる内容のほとんどが、次回に繋がっています。
知らされる前のトウジは、生き生きとしているのに、
それを知らされた途端に
まるで生気を失ったかのようにぼんやりとするのが
非常に印象的でした。
脳天気に明るいところを常に見せていた彼ですら
このように呆然となってしまうほど、
その事実は衝撃的なものだったというのが
よく表われていると思います。
次回でも出てきますが、
エヴァに乗りたがるケンスケが、非常に痛々しいです。
選ばれなかったケンスケ自身も辛いでしょうが、
自分は乗りたくないのに
「乗りたい乗りたい」と騒ぐ彼が傍にいるトウジは
更に辛いでしょうね。



トウジ関係以外でも興味深いシーンがありました。
レイが、部屋を片付けてくれたシンジに対して
頬を染めながら「ありがとう」とお礼を伝えるシーンです。
これまで、碇司令にしか興味がなかったレイが
エヴァに乗らなくても関われるシンジに対して
一人の人間として心を開いた、
とても大事なシーンでした。
(碇司令は、レイがエヴァに乗らなければ関われない人間なので)





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感想は以上です。
ここまでお読み下さり、ありがとうございました。

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続きの第拾八話「命の選択を」の感想はこちら。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-07-31-7

宜しければ、合わせてどうぞ。


2009-07-31 14:10  nice!(0)  コメント(0) 
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