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感想「Phantom 〜Requiem for the Phantom〜(ファントム)」第18話:対決 [アニメ感想]

アニメ「Phantom 〜Requiem for the Phantom〜(ファントム)」の感想です。
今回は第18話「対決」です。

原作のゲームや漫画などは見ていません。
以下の感想にはネタバレを含みます。


前回の第17話「真相」の感想はこちら。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-07-29-5

各話の感想は、他作品も含めて
下記一覧ページでURLをまとめています。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-06-01-9


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最近、これまでの録画分をまとめて見たばかりなので、
感想記事の記述が放送にようやく追いついて、嬉しいです。



さて、今回は
クロウディアの失脚という事件の後日談でした。
自分の子飼いであるツヴァイに連絡を取った時までは
クロウディアも足掻く気満々でいたようですが、
彼の代わりにリズィが現われた瞬間に
さすがの彼女も覚悟を決めたようですね。

最後の、クロウディアが波打ち際を走るシーンは
とても良かったと思います。
きっとクロウディアの時間は
ロメロを亡くしてからずっと止まっていたんでしょうね。
でも、海に向かって車を走らせてから、再び動きだした
……そして、実際にはリズィに撃たれたわけですが、
両方の膝を砂浜につけた時点で
クロウディア自身が自分の時計を止めたんだと思います。
お墓が二つ並んだ前に、新たに花束が二つ……というシーンは
淋しいけれど、いい絵でした。
欲に目が眩んで暴走した結果、リズィとの約束を破り、
大事な一線を“越えた”クロウディアには
もはや安寧の道は残されておらず、
彼女がロメロの代わりにトップにのし上がったところで
虚しいだけです。
一番の友人によって贈られる死は、悲しいけれど、
彼女にとっては最後に得られた幸せだったと思います。

クロウディアの死で思い出したのが、
前回「真相」の最後で亡くなった梧桐大輔です。
クロウディアと同様に、梧桐大輔も
一番信頼し、大事にしていた人によって殺されましたが、
死を前にした二人の感情は、天と地ほどの差があります。
片や、裏切られた事に絶望し、恨みの募った声で相手の名を叫び、
片や、安らかな声で「ありがとう」と相手に呟く
──思えば、梧桐よりクロウディアの方が圧倒的に悪人なので、
同じように殺されていても
彼女の方がまだ比較的救われる死に方をしているのが、皮肉です。



さて、玲二(ツヴァイ)とエレン(アイン)。
対決の形式として
一応はお互いにナイフの刃先を向け合うものの、
玲二にエレンを殺す気は徹底的になく、
最後には、シリーズ序盤にあったシーンの逆を思わせるような
エレンが玲二に馬乗りになる場面もありました。

エレンが半泣きの状態で
「あなたがいるから……」と言ったシーンは
ほろりときました。
凄く良かったなぁ。
その時のエレンのか細い声と同様に、
この二人の未来は、ガラスでできた道のように脆く、薄いけれど
ようやく元に戻れたのだから
何としても、もう二度と離れてほしくないです。

最後、玲二が教会を見上げるシーンでは、
彼がエレンと結婚式を挙げたくなったのかと
誤解しちゃいましたw
でも、ようやくくっついた勢いで
神の前で永遠の愛を誓ってもいいのに……。
あぁ、でも、インフェルノにいいように使われた事で
絶望ばかり見せられてきた二人にとっては、
神様はもうどこにも存在しないのかもしれません。
それこそ、教会で神に愛を誓うなんて行為は
無駄でしかないのかも。



ところで、玲二は、
爆破されたアパートをよく見なかったのでしょうか。
キャルが死んだと一方的に思い込んでいましたが
次回予告からいって、
実は生きていたキャルが
玲二に捨てられたと思い込んでいるのは確実ですよね。
とはいえ、キャルがあの爆発に遭っていたら、
まず間違いなく身体は木っ端微塵に
……肉片と化していたはずなので、
玲二も彼女の生死が分からなかった可能性は大きいですが。
最後、お皿?の上に
銃と懐中時計が乗せられていて、雨に打たれていましたが
あれは玲二がキャルに餞としてやった事でしょうか。
キャルではないですよね、多分。

そのキャル。
彼女が無事に生きていたとなれば
インフェルノが放っておくはずがないので
やはり、組織に復帰したばかりのサイスによって
次なるファントムとして仕立て上げられちゃうのでしょうか。
もしそうなって、キャルが自分を捨てた玲二を憎むようになったら、
それこそ、中途半端に他人に深入りしたツケが
玲司に届くようなものになります。

サイスは凄いですね。
「変態さん、ご趣味全開!」という感じでした。
彼は、ああやって人間から人形を作る事に対して
この上ない喜びを感じているからこそ
人形から人間に戻ってしまったアインを
“失敗作”としているわけですね。
こういう作品の常として、
自分の意思を持たない人形よりも、
人間として動けるようになった元人形の方が、
窮地に追い込まれた時に踏ん張りが効く展開になる事が多いので、
このファントムでも
そういうシーンを見られたら面白いかもしれないなと
思いました。



ちらっとしか出てきませんでしたが、
志賀が飛行機に乗った際、座席の窓から見える光景として
棺がずらずらと運ばれるシーンがありました。
感情的にくるものがありました。
なかなかえぐかったです。
この事態に対して、志賀は悪くないとはいえ、
愚かですよね。本当に。






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続きの第19話「約束」の感想も書きました。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-08-08-2

宜しければ、合わせてどうぞ。


2009-07-31 12:12  nice!(0)  コメント(0) 
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