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感想@アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」第拾六話:死に至る病、そして*ネタバレあり [アニメ感想]

新世紀エヴァンゲリオンのテレビシリーズの感想です。
今回は、第拾六話「死に至る病、そして」について書いています。
ネタバレを含みますので、未視聴の方は閲覧にご注意下さい。


前回の第拾伍話「嘘と沈黙」の感想記事はこちら。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-07-31-3

「新世紀エヴァンゲリオン」の各話の感想記事のURLは、
こちらでまとめています。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-08-02-2


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「死に至る病」=「絶望」です。
これを最初に知った当時は、むちゃくちゃ興奮した覚えがありますw



久し振りの対使徒戦です。
しかも、その前に対使徒戦があった第拾参話「使徒、侵入」では
エヴァ三体は蚊屋の外だったので、
本格的な戦闘は、第拾弐話「奇跡の価値は」以来になります。

そして、その戦闘で碇司令に褒められた事から
ちょっと調子に乗っているシンジが、前半で生き生きと描かれます。
常に率先して
辛い事、苦しい事をやろうとしていたレイやアスカと違い、
以前はエヴァに乗る事すら躊躇いを覚えていたシンジですが
今回は拗ねたアスカに煽られた事によって、売り言葉に買い言葉で
一番大変なオフェンスを自ら進んで担当する事になります。
その結果、大変な目に遭うのですが……。

アスカの「模試だけいい点取ったって」という台詞は
物凄く上手いと思います!
これは、セントラルドグマで行なわれた
エヴァとのシンクロ率の実験で
シンジが一番良い数値を取った事を踏まえているのですが
それまではアスカが一番で
実戦でもエースとして活躍してきた自信がある事から
今回はシンジにその座を奪われても
アスカにはまだ上から目線っぽいところが残っていたのかなと
思いました。

父親である碇司令からの褒め言葉があまりにも嬉しかった事から、
彼に褒められる為にエヴァに乗っていると
自分の精神世界で語ったシンジと、
現実の世界でレイに
「あなたは人に褒められる為にエヴァに乗ってるの」と聞かれて、
「違うわ。自分で自分を褒めてあげるためよ」と即答しているアスカが
対比になっているのが、面白かったです。
アスカも、以前は母親に認めてもらう為だったんですけどね……。
母親を亡くしたアスカにしてみれば、
“自分”には、記憶の中の母親も含まれるかもしれません。
また、彼女の場合、
「人に褒められる為」というより
「人に認められる為」ですよね。
シンジは賞讃の言葉が必須だけれど、
アスカはその言葉を必要としていません。
自分の実力を皆に見せつける事ができて、成功すれば
それだけで満足できます。
怖いのが、シンジです。
確かにあの時、シンジは碇司令から褒められましたが、
それまではシンジがどれだけ頑張っても
彼から褒められなかったように、
これはそれこそ“奇跡”みたいなものなんですよね。
今回のシンジの描写には
あまりにもそれに依存している彼の危うさも描かれていると
思いました。



ディラックの海に飲み込まれた後のシンジの描写は
最終回のわけが分からないラストにも通じているような作りですが
所詮はシンジの自問自答……というか
視聴者は庵野監督のオナニープレイを見せられているようなものなので、
これがどういう事かと解読しようとする事は、多分、無意味だと思います。
きっと、第拾四話「ゼーレ、魂の座」のBパート冒頭であった
レイのポエム朗読と同じように、
そのまま「そうなんだ」と受け取れば良いのだと思いました。

最後、“影”である球体を内側から破壊する形で
エヴァが自力で出てくるのも印象的です。
そしてそして、精神世界の中で思い出した母親ユイの記憶に、
現実のレイの言動が重なるシーンも、大変良かったです。





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感想は以上です。
ここまでお読み下さり、ありがとうございました。

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続きの第拾七話「四人目の適格者」の感想はこちら。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-07-31-6

宜しければ、合わせてどうぞ。


2009-07-31 10:24  nice!(0)  コメント(0) 
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