さくらもちモチ: 感想「Phantom 〜Requiem for the Phantom〜（ファントム）」第13話：偽装: SSブログ

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感想「Phantom 〜Requiem for the Phantom〜（ファントム）」第13話：偽装　[アニメ感想] [編集]

アニメ「Phantom 〜Requiem for the Phantom〜（ファントム）」の感想です。
今回は第13話「偽装」です。

原作のゲームや漫画などは見ていません。
以下の感想にはネタバレを含みます。

前回の第12話「亡霊」の感想はこちら。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-07-28-2

各話の感想は、他作品も含めて
下記一覧ページでURLをまとめています。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-06-01-9

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前回「亡霊」の感想にて
私は「タイトルの意味が分からない」と書いたのですが
今回の放送で誰かが発した「居場所のない亡霊」という単語を聞いて
ようやく「あぁ！」と納得できました。
あれは、インフェルノに未だに身を寄せているツヴァイであり、
ジュディの死によって一人になってしまったキャルを
指す単語だったんですね。

さて、そのキャル。
ジュディを亡くし、アパートを追い出された事から
“目撃情報を持っている”との言葉を掲げて
ツヴァイをいいように使っていました。
彼女の押しの強さが、私は苦手でした。
キャルが、大好きなジュディの仇をなんとか取りたい気持ちから
ツヴァイが挙げた“友だち”に無理に会おうとしたり、
寝場所が無いからと
ツヴァイの車に勝手に乗り込んでしまうシーンでは
見ていて苛々してしまいました。
押し切られるツヴァイにも、「まったくもう」と思いました……。

気になったのは
盗まれた五百万ドルを隠し持っていたキャルの事です。
ツヴァイに問われて、キャルは
私用では少しも使ってない事と、
そのお金でジュディの仇を討ってくれる人を探していた旨を明かしますが
それこそ私用じゃないかと思いました。
キャルの気持ちは分かりますけれど、
彼女がそのお金を奪った事で
ツヴァイもまずい立場になったのは明らかなので、
彼女はとんだトラブルメーカーだと思いました。
また、キャルは、奪った金を「汚い」と評していたと思いますが、
その「汚い」金で仇討ちを依頼するのは、
ツヴァイにも失礼だし、
何より、キャル自身が「汚い」事になるのではないかと思いました。

山盛りのハンバーガーを前に嬉しそうにしていたキャルは
かわいかったので、
その後のシーンで彼女にムッとさせられたのは、残念でした。

誤魔化しの成りゆき上、リズィが「自分よりいい」と言うのは
自然の流れかもしれませんが
ツヴァイがクロウディアに反抗心を抱かない限りは
彼女とのコンビは割と良かったのではないかと思いました。
“友だち”を演じる事を頼まれたリズィの
「おまえに貸しを作っておく」云々の切り返しは巧いと思いますし、
アイザック・ワイズメルに問い詰められて
最後までしらを切れなかったリズィを
ツヴァイが一度も責めなかったのも、良かったと思いました。
これまでも、リズィについては、
彼女がアインやツヴァイに皮肉をたっぷりと言ったり、
クロウディアを軽く茶化したり……と
なかなか愛嬌のあるシーンがちょこちょことありましたが
今回が一番良かったと思います。
本部に呼び出されたツヴァイがリズィと共に部屋を出た後、
二人で廊下を歩きながらこそこそと話す会話も
なんだか微笑ましかったです。
良い関係──だけれど、
ツヴァイがクロウディアに飼われている現状では、
彼の気持ち一つで脆くも請われてしまうのが惜しいです。
ツヴァイとアイン、ツヴァイとキャル、
そして実際にセックスしていたツヴァイとクロウディアからは
決して感じられない友情特有のサバサバした空気を
この二人からは感じられたのが、好きです。

ツヴァイなりに短時間で一生懸命に考えた嘘を
本部で彼の話を聞いた誰もが信じてないのも、面白かったです。
ツヴァイもそれが分かっていて、
とにかくあの場がどうにか収まればいいという
場当たり的な発言になってましたね。
ツヴァイ自身が呪ったかもしれない境遇に
キャルを落としてしまった結果になったのは、
仕方がないとはいえ、皮肉な話だなぁと思いました。
（尤も、勝手に大金を持ち逃げした問題がキャルにはあるので
自業自得だとも思ってしまいましたが……）

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続きの第14話「監視」の感想も書きました。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-07-28-7

宜しければ、合わせてどうぞ。