さくらもちモチ: 感想「Phantom 〜Requiem for the Phantom〜（ファントム）」第4話：暗殺: SSブログ

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感想「Phantom 〜Requiem for the Phantom〜（ファントム）」第4話：暗殺　[アニメ感想] [編集]

アニメ「Phantom 〜Requiem for the Phantom〜（ファントム）」の感想です。
今回は第４話「暗殺」です。

私は原作のゲームを遊んでおらず、
漫画を含めたメディアミックスの他作品も読んでいません。
また、第１〜２話を視聴しておらず、
その分はウィキペディアを読んで補完しています。
これを書いている現在は、16話までとりあえず視聴済みです。

前回の第3話「実践」の感想はこちら。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-07-26-8

各話の感想は、他作品も含めて
下記一覧ページでURLをまとめています。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-06-01-9

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年頃の男女による
他愛のないデート……の模様が描かれましたが、
アインとツヴァイが揃って行なうとなると、
ほのぼのとした雰囲気の裏で、
任務の下見中＆実行中という殺伐さが必ずひそむわけで。

でも、アインもツヴァイも、これが任務だと分かっているのに、
今の自分達では決して得られない安息の日々を
このデートに重ねてしまい、つい大事に思っているのが
非常に痛々しいです。
ショッピングモールでのデートを楽しむ“演技”だったはずなのに、
実を言えば、二人とも心の奥底では
本気で楽しんでいた部分もなくはなかったという点が、もう……。

そのアイン。
あくまで演技として
女性優位のデートを楽しんでいる振りをしましたが、
日常に深く関わる演技をきちんとこなせるだなんて、
そうなるまでにどこかで勉強したのかなぁと思いました。
特に、暗殺当日にトレーサーにマークされてしまい、
ツヴァイを呼びつけるという機転を利かせるシーン。
よくある……？　よくは起こらないかもしれないけれど、
あってもおかしくない光景で、ごくごく自然だったと思います。
女の子が一人で意味もなくお店をぶらぶらとしている理由を
あのようにした＋恋人をいきなり感情的ぶったのは
演技として上手いです。
もしかしたらアインは、ファントムとしての地位を確率するまでの間に、
自分と同じ年頃の一般女性の行動を研究する
……なんていう訓練をしたのかなぁと、想像しました。
それを踏まえた上で、アインはツヴァイに甘えたり、
彼と共に過ごした時間を楽しんだりしたのかと思うと、
途端にせつなくなります。
アインが記憶を失わず、
ずっと普通の女の子として生きる事ができていたら、
演技でなく、本当にああして過ごしていたんでしょうね。

くまのぬいぐるみをアインが喜ぶ言動なんて、
本当、よくある光景なのに、
実際はあれも任務の一つだったというのが、やるせなかったです。
デートをしている最中と、その任務を終えた時で
アインの声のトーンが全然違う＋口調も違う事も、
厳しい現実として描かれていました。

ツヴァイの目が……目がー！！！
あれが、レイジではなく“ツヴァイ”としての目なんですね。
怖い……けれど、アインをサポートするという任務では
この上もなく頼もしいものであるのが、皮肉です。
レイジには、初めてアインを見た時に
彼女によって殺されるか、現在のようにインフェルノ入りするか
──どちらかしか選択肢がなかったので、
ツヴァイとなれた現状は
彼女に殺されたよりはましだと思うのですが、
それでもやはり
彼が生き地獄に足を踏み入れたとの思いがするのは否めません。

アインが、サイス・マスターの人形である立場を自覚しつつも、
このままでは幸せを決して得られないのを痛感している分、
ツヴァイもこれから自分と同じ道を歩いていくのかと思うと
辛いでしょうね。
また、同時に、これからツヴァイが辛いと思う事は、
かつてアインが辛いと思った事でもあるということになるので、
それを彼に知られる事で
彼女は精神的に深く傷付くのかなぁと思いました。

また、アインの心のつぶやきで、
「私が二年掛けて辿った道を、彼は三ヶ月で駆け抜ける」
とありましたが、そうなると、
彼女が二年掛けて味わってきた苦しみを
ツヴァイは三ヶ月で味わうことになるわけで。
真面目に考えると、気持ちが重くなってきて
うわぁと顔が歪みそうになりました。

暗殺実行後、追っ手からアイン達を逃す為に
赤い車で駆けつけるサイスの変装が
何度見ても笑えます。
深刻なシーンなのに……！

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続きの第5話「刹那」の感想も書きました。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-07-27-1

宜しければ、合わせてどうぞ。