さくらもちモチ

感想@BLCD「透過性恋愛装置」*ネタバレあり　[BLCD感想] [編集]

ＢＬＣＤ「透過性恋愛装置」の感想です。



主な出演は
・北嶋秀司：鈴木達央さん
・牧田和巳：安元洋貴さん
・水端佑季：谷山紀章さん
・滝乃史宥：保村真さん　　　です


原作の小説は未読です。下記にはネタバレを含みます。
また、ボーイズラブという作品の感想という特性上、
そういった内容にも軽く触れています。


BLCDの感想記事のURLは、他作品も含めて
こちらの一覧ページでまとめています。
【BLCD感想一覧】


────

BL作品についての私の嗜好をまとめてあります。
個人的嗜好のせいで、感想＝正しい評価とならない時もありますので
その目安にして下さい。
【初めにお読み下さい*BLCD感想について】
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-04-08-2



タイトルが素敵なんですが
ドラマＣＤの内容と関係ないのが残念です。

やっぱり安元さんのお声は良いですね！
聞いていて痺れます。
でも、作中で秀司が「言葉責め」と表現していたほど
牧田はそうでもなかった気がします。
確かに、牧田はセックスの時に
ちょっとやらしい事を言ってますが
あの程度じゃ“言葉責め”とは言わないですよね。
でもでも、生真面目そうな人間（攻め）が
セックスの時だけ俄然イヤらしくなるのはたまりませんでした。
しかも、低くて艶のある安元さんの声ですし。
かーなーりー萌えました！



秀司が、冒頭で、鼻っ柱が強いやんちゃ振りを見せてきた反面、
牧田を気にするようになってからの彼は、
まるで別人のように甘ちゃんになっています。
気が強い人間が、好きな人に対してメロメロになっちゃうパターンは
ＢＬ作品の定番とはいえ、こうまで性格が違うと、
序盤で強気なところを見せてきたのが無駄になっちゃうなと思いました。
確かに、出来レースのコンペに怠惰な態度で望んだのを秀司が反省したり、
一位を獲れないかもしれないコンペに全力でもって臨むようになったり……と、
一人の人間としても、将来有望な若手建築家としても、
秀司は大きく成長しました。
勿論、秀司の元々の性格は、牧田と知り合ってからの方が本当で、
冒頭の“ヤな奴”は、
彼が自分の才能にあぐらをかいて調子に乗ったせいだとは
私も分かっています。
でも、その差が激しいのと、
（冒頭は男っぽいけれど、牧田と会ってからはひたすら女々しくなる）
冒頭の性格があまり作中で生かされてない事から、
最初から女々しい性格で通してしまった方が
違和感を覚えずに済んだのではないかと思います。
秀司が泣くところなんか、不遜な態度をしていた頃とは
本当に別人です。



それと、気になった点があります。
このドラマCDでは、途中で時間が経過する際、
冒頭でそれがきちんと説明されない部分がありました。
トラックが替わると共に、月日が経った場合、
漫画や小説とは違って、聞いている人間には視角でそれが分からないので、
ドラマCDでは、まず冒頭でそれを表わさなければならないのですが、
（たとえば、「あれから半月がたった」というようなモノローグを入れるとか）
ちょっと聞いた後で「あぁ、あれから時間が経過したんだ？」と
やっと分かった部分が、二ケ所もありました。
原作派の方なら、何の説明もなくともそれが分かるでしょうが、
未読の人間には、説明がないと辛いので、
脚本を担当された方にはその点で気遣ってほしかったです。



牧田に惚れちゃってからの秀司は
確かにかわいいかもしれませんが、
ホテルで張り込みまがいのことをしたり、
牧田の通勤電車にわざわざ遠回りして乗っちゃったり……と
ストーカーっぽい事をしてるのが、ちょっと怖いですww
現実で考えると、いてほしくないタイプの人間かもしれません。

ホテルの部屋で、秀司が牧田に「一度だけ……」と言って懇願して、
非常に未練がましいところを見せてくるシーンは、
本当に女々しくて、いかにもBLの受けっぽい描写でしたが、
この時の牧田が秀司の欲求をさらりと躱しているので、
女々しいキャラクターが苦手な私でも
ここは割とさらりと流せました。
ただ、秀司みたいに情が深そうな相手と一夜限りで寝たら、
それこそ一生、その夜の事を覚えられていられそうで
逆に面倒な事になりそうだとは思いました。
遊び相手としては、一番向かないタイプですよね。秀司は。



知らない者同士がくっつくまでがメインの話なので、
二人の絡みはそう多くないですし、濃くもないです。
でも、鈴木さんのかわいい？喘ぎが聞けるので
ファンの方は満足されるのではないでしょうか。
発売元のサイトに掲載されている収録時のインタビューで
ご本人も仰ってるように、
この話、鈴木さんは台詞がやたらと多い役なので、
買っても損はないと思います。
安元さんも、鈴木さんほど出番はないですが
印象深い声なので、目立ちます。
ＢＬＣＤを聴いているくせに
ＢＬがあまり好きではない私でも、
この作品は最後まで楽しく聴くことができました。





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