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感想&レポート「大和悠河ラストデイ」上 *六本木ヒルズTOHOシネマズ [映画・舞台]

7/5に行なわれた
宝塚歌劇「宙組東京宝塚劇場公演千秋楽・大和悠河ラストデイ ライブ中継」を
見てきました。
同日に東京宝塚劇場で開催された公演が
全国幾つかのTOHOシネマズで生中継されたものです。
私は、六本木ヒルズに行ってきました。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-07-05-1

こちらの記事は
スクリーンによる「薔薇に降る雨」のレポートと感想です。
*ロマンチックレビュー「Amour それは…」とパレードのレポと感想は
別記事で改めて記述します。


ちなみに私は、ゲーム「逆転裁判」のファンで、
今年の舞台化を機に宙組に興味を持った“にわか”です。
大和さんや陽月さんを始め、
何人かの生徒さんのお名前は以前から存じてましたが
現時点でも知らない事は多いです。

私が特に好きなのは、七帆ひかるさんです。
逆裁のエッジワースでメロメロにされました。
なので、今回はとても淋しいです……。
千秋楽が終わってからもう数日も経っているのに、辛くて、
この感想もなかなかまとめられませんでした。


────
*上記のように、私がヅカ初心者である為、
記述した内容が間違っている場合があります。
もし、そのような事を見つけて下さった際には
お手数をお掛けしますが
コメントやメルフォでその旨をお知らせ頂ければ、大変助かります。
ご協力のほど、宜しくお願い致します。



あのですね……私、それまで六本木ヒルズに縁が無かったので、
当日はおのぼりさん気分で楽しめました。
地下鉄日比谷線六本木駅から向かったのですが
駅の改札を抜けた先で、早速、お洒落な雰囲気に当てられましたw
ヒルズのロゴがかわいい!
00.jpg

クモの巨大オブジェも見ましたよ。
01.jpg
雑誌の記事やテレビ映像で見て知っていたので
「おお、これが本物!」と、興奮しました。

馴れない場所だった事から、早めに着くようにしていたので
映画館に入るまで、少しだけ外で時間を潰しました。
軽くウィンドーショッピングをしたり
ご飯を食べたりモンハンをしたりしていましたw
行く先々で、ベンチやテーブル&チェア−があるのは嬉しかったです。



12時55分になったので、移動しました。
TOHOシネマズへの入口。
01.jpg
エスカレーターを昇っていくと、TOHOシネマズの建物が見えました。
02.jpg
その向かい側(私がカメラを構えた方)には、
宝塚目当てだと明らかに分かるお客さんがいっぱいいました。
別に、その人たちが
ジェンヌさんのお名前やお写真入りのグッズを
持っていたという事はなかったのですが
私には、確証を持って「あぁ絶対にそう」と思えていました。



映像とはいえ、映画館での観劇は初めてなので、
どんなものかと興味津々でした。
まず、入口やロビーに置いてある上映案内の看板には
この上映の件は全く書かれてませんでした。
チケット販売や軽食売場も同様で、
いたって普通のシネコンのロビーでした。
グッズ売場が無いのは当然として
宝塚の今後のチラシぐらいは臨時で置かれるのかと思いきや
それもありませんでした。

上映開始時間は13時半。
私の座席は、前から数えて真ん中よりやや後方の、右(下手側)端でした。
端といっても、出入口に続く通路の壁が隣にありましたので、
5席ほどは内側でした。

トイレの場所も事前に確認して
(幕間の休憩時のトイレ並びは大変なので、終わったらすぐに行く為w)
座席でぼんやりとしていたら、
館内でずっと同じ曲が延々と流れているのに気付きました。
タイトルは分かりませんが、歌詞の内容からいって
これが作品のメインとなる曲なのかなと思って聞いていました。
で、ずっと聴いているうちに、曲のBメロが気になり出してきて、
また、娘役さんが唄う部分もメロディーが好きだなぁと思っているうちに、
気付いたら、すっかりこの曲にハマってしまい、
本編で聴けるのを心待ちにするようになりました。

上映開始時刻が迫るにつれ、観客が徐々に集まり出しました。
ここは映画館なので、
売店で買ったばかりのポップコーンやホットドックを持ち込むお客さんも
決して少なくなかったです。
私も、普段だったらビールを片手に観るところですが
さすがに自重しました。

そういう、食べ物の匂いがほんのりと漂う中、
13時25分には中継が始まり、
スクリーンには東京宝塚劇場のSHISEIDOの緞帳が映し出されました。
館内も、ほどなくして暗くなりました。



スクリーンで観た映像は、
大画面で観るDVDの映像と思って頂ければ良いと思います。
タカラジェンヌさんの動きに合わせて
カメラが寄ったり引いたりしています。
台詞も、マイクが音をきちんと拾ってくれます。
実はこの日、私は視力が悪いのに眼鏡を忘れてしまったのですが
大スクリーンのお陰で、それは支障ありませんでした。

勿論、良い席でナマで観られるに越した事はないのですが、
もし行けたとしても、私の場合、
天井桟敷で必死に観ていただろう事を思うと、
このスクリーンでの鑑賞も決して悪くないなと思えました。
まず、細部が大変分かりやすかったです。
表情や小道具、衣裳を逃さずに見られるのは大変有難いです。
視点が限られることから
「ここを見るべき!」との場所も分かりましたし……。
また、音声もクリアなので、
ぼそぼそとした聞こえにくそうな台詞も大丈夫でした。

これ↑は、宝塚での観劇経験が少ない私だけの感想かと思ったのですが、
馴れている方も同様に思ったようで、
少なくとも私の座席付近の方々では、
「思ってたより良かった」「今まで見てきた中で一番見やすい」
……というような、好意的な感想ばかりが聞こえてきました。
なので、もし他の公演でこのような劇場中継があり、
一つの公演で何度も劇場に通うようなコアなファンの方なら、
一回ぐらいは中継で細部を確認するのも良いかもしれないと思いました。
やはり、ハマっている人ほど、
ご贔屓や作品の細かな部分を確認したくなると思いますので。



以下は、「薔薇に降る雨」の感想です。

随分と分かりやすい話だなと思いました。
身分違いの恋を、
主人公の熱意と努力と愛で何とか成就させるんだろうなとは
序盤で分かりましたので、
「この先どうなるんだろう」とドキドキさせられる点は少なかったですが
それがない分、
現状(今)のシーンをじっくりと見て楽しもうと決めて観る事ができましたので、
考えようによってはこれも利点かなと思いました。

ただ、お話の細部が弱かったです。
観ていて、「ん?」と引っ掛かる部分が幾つかありました。
まず、ジャスティン。
主役なので、あまり悪い男に描きたくないのでしょうが、
七年越しの再会を果たしたイヴェットに猛烈に惹かれていて、
キスまでしちゃったのに、
婚約者のヘレンを切れなくて、
彼女を連れてアメリカに行こうとするくだりが、分かりませんでした。
ここは、最終的に
アメリカに行けないヘレンにジャスティンが振られる形で
問題が解決しますが
物凄くジャスティンに都合がいいなと思いました。
ヘレンと結婚してアメリカに行ったら行ったで、
ジェスティンの中にも後悔や未練が残りそうなのに、
それを全然考えてないのもどうなのかと……。
勿論、ジャスティンはヘレンを彼なりに愛していて、
結婚してもいいと思えるほど好きだからこそ、
彼女をアメリカ行きに誘ったんだとは分かりますが
私は、「そんな八方美人な事をしてないで、
どちらか一人の女にスパッと決めなよ!」と言いたくなりました。

もう一つは、イヴェットの家が巻き込まれた詐欺事件です。
黒幕が、どうしてもイヴェットを手に入れたかったグザヴィエだと判明しますが、
ジャスティンたちがグザヴィエの元に乗り込むまでは良かったのに、
騒ぎを聞いて駆けつけてきた警官をグザヴィエがやり過ごした後、
この話の続きは屋敷の中で……という所で終わっていたのには
呆気に取られました。
警官がやって来るまでで、既にグザヴィエの敗北が見えていたとはいえ
ここは家に入ってからもう一度、
ジャスティンとの問答やアクションがあっても良かったんじゃないかなと
思いました。
できれば、イヴェットの思いをグザヴィエに語らせるモノローグ付きで。
大きな事件のはずなのに、幕引きが呆気無かったからか、
そういう印象を得られなかったのは残念でした。

それと、伯爵家の令嬢ということで、
衣裳持ちだったイヴェットですが、
七年後の再会を果たした後、過度に酔っぱらってしまい、
ジャスティンに送ってもらう際に
マントのような赤い外套を羽織っていたのですが
それがあまりお顔と合ってない……というか、
落ちぶれた貴族の年増女としては非常に合っていたので、
これでいいのかなと心配になりました。
随分と、お顔が疲れて見える服だなぁと思いましたよ。
始めは、この日の陽月さんが本当にお疲れで
そう見えてしまっているのかとも思ったのですが、
それより前のシーンでも、それより後のシーンでの服も(過去回想含む)
特にイヴェットを“疲れている”とは思わなかったので、
やはり、この服だけがそうだったのかなと思っています。



とはいえ、良かったなぁと思えた部分もたくさんありました。
男役トップ&娘役トップ&男役二番手が活躍する劇なので、
素人目には、「あぁ宝塚だなぁ」と強く実感できました。
「出番が多い良い役が欲しければ、のし上がれ!」と
制作側が出演者に言っているような劇だと思いました。

ジャスティンとヴィクト−ルのやり取りは
初っ端から微笑ましかったです。
最後の港でのお別れのシーンは、
まさに、歌劇団を去るトップと見送る二番手という図でもあったので
せつなさまで覚えました。
また、上記に書きましたように
ヘレンに対するジャスティンの言動に疑問を持ちましたが、
彼は、イヴェットに対しては、常時、強い愛を見せつけていたので、
私は彼女がちょっと羨ましくなりました。
やたらと多かったキスシーンも良かったと思います。
イメージ映像だったベッドシーンは、すみませんが笑っちゃいました。
こ、腰を突き上げる動きはなくてもよかったんじゃないでしょうか。



歌は……大変失礼ながら、それまでの私の中では、
大和さんと陽月さんはあまり歌えない方というイメージがあったので、
「思ったより歌えてる」と驚きました。
プログラムを買ってないので曲名が分からないのですが、
大和さんが最初に歌った曲と、
最後に二人がデュエットした曲が好きでした。
特に後者は、上記にも書きましたが、上映前に延々と流れていましたので
歌詞はよく分からないものの、メロディとコード進行はばっちりだったので
特に好きな部分を聴くのが楽しみでした。
何回も聴けなかったのは残念でしたが
とても感動しました……!
思わず涙ぐみそうになっちゃいました。心が震えた。

二人が夜会で踊ったダンスは、最初こそ悲愴感が漂っていたのに、
徐々に気分が乗ってきたのか
軽快になっていったのが面白かったです。

他は、イヴェットの弟役の方の高音(アドリブ?)が凄かったです。
また、ボヌ−も良かった!!
もうちょっと出番が欲しいところだけれど
役所を考えると、あの程度が登場妥当なのでしょうか。
「馬鹿」と連発されていたのも面白かったです。

一緒に卒業される美羽あさひさんのヘレンも良かった!
特に、「母はどうするの?」とジャスティンに詰め寄るところ。
夢に惹かれて大海を渡ろうとする男と、
現実から逃れられず、地に足を縛られている女──
美羽さんの好演もあって、この対比がよく出ていたと思います。
ヘレンとイヴェットが、性格は勿論ですが
女として違うタイプであるのも、ちゃんと表われていたと思います。



一番好きだったのは、イヴェットの父親のジェローム伯爵です。
プログラムが無いので分からないのですが
組長さんの寿つかささんですよね。
台詞回しも歌も踊りもお上手で、事前はノーチェックだったのに
気付いたら目でお姿を追ってました。
というか、私は、パッと見て寿さんだと分からなかったので
「あのずば抜けてお上手な方は誰だろう」と思っていたら
寿さんらしいと気付いたという次第です。
実は、寿さんに関しては、
逆転裁判の舞台のDVDを見た時も同じように思っていました。
この作品では、最後に
デュエットダンスの前に男役だけの群舞がありますが、
目当ての七帆さんとは逆側で、
やけに洒脱に踊っている方がいると気付いたんですよ。
で、お顔をよく見たら、
多分、寿さんだろうとの結論に至ったのでした。
寿さん、大好きです!



さて、私が目当てとしていた七帆さんについてです。
出番が少ないとは聞いていましたが、想像以上に少なかったので、
「こ、これだけか……」と残念に思いました。
別に、七帆さんだけが少なかったわけではなく、
話の構成を考えれば、他の登場人物と同様に
このぐらいの出番で当然なのですが
せっかくの退団公演なんだからもっと見たかったというのが本音です。
逆に、逆裁は小さな公演で、実質二番手の役だったから
七帆さんの出番は多かったんだなぁと今さら強く実感しました。
七帆さん……
生真面目な会計士・クリストフがとてもハマってましたね。
膝をきちんと揃え、背筋をぴんと伸ばした状態で
畏まってソファに座っている図は
なんともおかしく、素敵でした。
「NEVER SLEEP」の敏腕弁護士・マイルズ、
「逆転裁判」の天才検事・御剣検事、
そしてこの会計士……と
有能でちょっと堅そうな男は七帆さんの十八番になりそうだったのに
これで卒業されるのが残念です。
この会計士も、仕事が出来て誠実なのに、
「めでたい呑みたい祝杯をあげよう♪」の踊りにはちゃんと加わっていて
お茶目な一面が明らかになっていたのも、魅力でした。

でも、せめて……短くてもいい、一番だけでもいいから
ソロで一曲歌ってほしかったなぁ。
七帆さんの為の公演ではないので、こう望む事すら意味がないのですが、
それでも、ついこう思ってしまいます。



「薔薇に降る雨」の感想は以上です。
長くなりましたので、
続いて行なわれたレビュー「Amour それは…」と
最後のパレードの感想については、別の記事で改めて書きます。

ここまでお読み下さり、ありがとうございました。



続きのレポート&感想記事も書きました。
【感想&レポート「大和悠河ラストデイ」下*六本木ヒルズTOHOシネマズ】
「Amour それは…」+「大和悠河サヨナラショー」+パレード
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-07-23


2009-07-10 14:02  nice!(0)  コメント(0) 
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