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感想@アニメ「蒼天航路」第10話:群雄立つ*ネタバレあり [アニメ感想]

アニメ「蒼天航路」の感想です。
今回は第10話「群雄立つ」です。ネタバレがあります。
原作の漫画は未読です。

前回の第9話「董卓上洛」はこちら。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-06-03

各回の感想は、下記の一覧ページにてURLをまとめています。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-08-26-3


────

私は格好良い青年男子キャラが好きなので、
周瑜がそうであって嬉しかったです!
孫堅も格好良かったので
一体どんなふうに周瑜の姿が描かれるのかが、ちょっと心配だったので、
安堵もしました。
懸念が杞憂に終わって良かったです。

でも、私の少ない知識では、
周瑜は孫堅が活躍した時代よりも後
──次男の孫権の代で才覚を見せた人物という印象が強かったので
(それこそ“赤壁の戦い”などで)
彼がもう、この時点で孫堅の傍に居られる事に、少々驚きました。

この辺、私が登場人物の年齢を正しく理解していないせいで
ぐちゃぐちゃになってしまっているのですが、
親の孫堅が曹操や劉備たちと同年代なら、
子である孫権は、彼らより二十前後ぐらい年下ですよね。
私、孫権は、曹操や劉備と一緒によく語られるので、
孫堅が彼ら三人よりもかなり年上だと誤解していました……。
この辺は、本当、自分の無知っぷりが恥ずかしいです。
でも、これで興味が湧いた&間違っている自分を知れたのだから
逆に良かったと思う事にします。



格好良いと言えば、夏候惇。
敵に片目をやられてしまった際は、
矢の先端が今にも目に当たる!というシーンで映像がストップしたので、
痛いのが苦手な私は、「いやー」と言いながら目をそむけてしまいましたが、
その前もその後も、彼はとても格好良かったです。
戦場で状況をよく見られる冷静さを持っているし、
武人としての実力もあるし、
何より、彼が曹操の強さを信頼しきっているのが良かったです!
もし、曹操を苦手とする人が夏候惇の部下にいたとしても、
「自分は曹操が嫌いだが、
彼は夏候惇殿がお慕いする相手なのだから、自分も同じように敬おう」と言って
曹操にも同様の忠義を示すようになるだろうなと想像しました。
男が惚れる男みたいな感じで、大変良かったです。
片目を失った事も、彼の場合は
戦場で勇猛に働いた事に対する勲章みたいだと思いました。
負傷してしまった事で、より凄みが出たという感じです。



徐栄は、登場した瞬間から小物臭がプンプンしていたので
戦場での見せ場があった事が意外でした。
しかも、つ……強いですよね。
曹操に主人公補正が掛かっているのを思えば、
彼とまともに戦った徐栄は、充分に強かったと思います。
そして、日本と違って、対峙した時に名乗る風習がないので、
戦いを終えた後に、相手が曹操であったのを徐栄が知るのも
印象に残りました。

よく考えれば、この時代は写真が無いので、
敵軍にいる有名な武将を判別するのは難しいですよね。
本陣にいる指揮官クラスならまだしも、
武勲を上げて昇進中(という言葉は不適切かもしれません)の武将は、
それこそ、噂で聞いた外見の風貌・武器防具の個性などで
見分けなければいけないわけで。
また、相手が武芸に秀でた人なら、
敵を倒していく数で「あの人は」と推測できた場合もあったかと思います。
なので、あそこで彼が曹操だと知る事ができた徐栄は、
その点では恵まれていたのかなと、私はつまらない事を考えていました。
いや……どうせ、そのうち亡くなりますよね、徐栄も。
彼はプライドが高そうだし、自分が大好き!な人間っぽいので、
あの曹操と互角に戦えた事は
彼なりに嬉しかった/悔しかった→次は必ず曹操を倒すと決意する点で、
充分な材料(原因)になっただろうなと思ったので……。



最後、曹操が反董卓連合から離れて自由を得られたシーンでは、
私は彼が見せたしたたかさに呆れ、感心しました。
自分から言うと角が立つ事を
わざと相手に言わせるようにしむけるなんて、本当、曹操は策士です。

このお話は、要所要所で
曹操が頭の切れる人物であるのを
具体的なエピソードでもって示してくれるのが
大変良いと思います。

曹操が戦で強かったり、彼が冴えていたりするとの説明は、
漫画なりアニメなりでそう描かれていれば、
作中の揺るがない絶対的な事実になるので、
読者や視聴者が「違う」と言う事はできません。
(たとえば、どんなに馬鹿そうに見えるキャラでも
作中の説明で「彼は頭が良い」とあったら、
それはその作品の世界における“事実”なので、
読者や視聴者はそう受け入れなければならない
──彼は頭が良いものとして、認識しなければならない)
でも、時と場合によっては、
いくら説明でそうあっても、納得できない事があります。
そういう場合は、「嘘臭い」と思う事も多いです。

今回のように、具体的な事例でもって
曹操が機転を働かせるのを目の当たりにすると、
視聴者は「やっぱり曹操は頭が良い!」と無理なく認識できるので、
「曹操は切れ者」という説明文を聞いただけの状況より、
理解しやすい&納得してその設定を受け入れられるようになります。
何より、面白い&爽快感を味わえるのが良いですね!
見た後で、私はちょっとすっきりしました。



────
感想は以上です。


第11話「シ水関」の感想も書きました。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-06-18-2


2009-06-10 02:13  nice!(0)  コメント(2) 
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コメント 2

NN

こんばんは。
今回の感想はいつもにもまして熱が入ってますね。
読み応えがありました!

夏候トンが片目を失うくだりの描写は、私も素晴らしかったと思います。
あの緊張感と熱さをアニメで表現できるのはすごい。
曹操に対する夏候トンの信頼が伝わってきたという点で私もさくらさんと同感ですが、それだけでなく、曹操もまた彼を強く信頼してる点がしっかり描かれてたのが嬉しかったです。
具体的には、曹操が自由を得る交渉のシーン。
目から血を流してる人に対して「血は拭わずついてこい」と言ったり、その傷や流血を駆け引きの道具に使ったりというのは、傍目にみれば冷酷です。しかし曹操は夏候トンがそんなことで動揺する男ではないことを知っているし、夏候トンもまた曹操に全てを委ねる覚悟がとうの昔にできている。
二人の強固な信頼関係がさりげなく描かれてる好演出かなと私は感じました。・・・・穿ちすぎですかね?

あと、これは私見ですが・・・、
三国志の知識が無いのは、何も全く恥ずかしいことではないと思います。社会における一般教養でもなんでもなく、ただ好きで詳しい人たちもいるってだけなので。
それに登場人物の年齢は、同じ三国志ものでも作品によっていろいろいじってあったりするので、実際の史実や「三国志演義」と違う場合も往々にしてあります。周ユがこの時期から活躍してるのも蒼天航路くらいでしょうし。
なのでそんなにご自分を卑下なさることはありませんよ。

そうそう、原作通りに行けばこのアニメでも周ユの活躍の機会はけっこうあるはずなので、そのへんもどうぞお楽しみに。

それではまた。
by NN (2009-06-10 23:34) 

さくら

■NN様

こんにちは。再びコメントをお寄せ下さり、ありがとうございます。

>「血は拭わずついてこい」
この台詞、私も好きでした!!
でも私は、曹操が夏候惇の顔を交渉の道具に使ったのではなく
単純に、「片目を失っても、その血で顔が汚れていても、
お前はお前なんだから何ら恥じる事なくそのままでいいんだぞ」と
負傷した彼を認める意味で発言をしたのかと思ってましたので、
NN様のお言葉で、あぁそうだったんだと理解できました。


私と三国志についてなのですが……
私は子供の頃から読書を好んでいるのですが、
大人になってからは特に、三国志を敢えて避けていたので
コンプレックスみたいになっているんです。
「三国志もまともに読んだ事ないのに
読書好きを名乗るのは、どうなんだろう」みたいな感じで。

それと、このアニメはやはり
ある程度の知識が視聴者にないと、見ていて厳しい内容なので、
分からない部分が出る度に、私は
「避けてないで、ちゃんと読めば良かった」と悔いてしまいます。
そういう悔いも、原作を読む楽しみに繋げられるので
今は少し楽ですが、
アニメを見始めた時は、本当、どうしようかと思っていました。

なので、こうして三国志に触れられる機会を得られた事だけでも
この作品は私にとって有難い存在です。
また、原作を既に読まれている方に原作を勧めて頂けるのも、
まさに今後の楽しみに繋がる事なので、大変嬉しいです。
いつもありがとうございます。
by さくら (2009-06-11 04:03) 

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