さくらもちモチ

感想@アニメ「とらドラ！」第2話：竜児と大河*ネタバレあり　[アニメ感想] [編集]

テレビアニメ「とらドラ！」の感想です。
今回は第２話「竜児と大河」です。

ネタバレを含みます。


前回の第１話「虎と竜」の感想はこちら↓
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-02-24-1

各回の感想は、他の作品と共に
下記の一覧ページにてURLをまとめています。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-07-26-5


小説は未読です。
そしてこれを書いている今は、
クリスマスが終わった後の回「ずっと、このまま」を見た後です。

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初登場のＯＰ。
上手い歌ではないのに、ミョーに耳に残ってしまって、
遂には無意識で唄うようにもなっていました orz
恐るべき中毒ソング「プレパレード」。

最初のタイトルバックで
大河、竜児、みのりん、北村君、亜美ちゃん……と
五人が連れ立って歩くところが好きです。
ここ、大河と北村君は普通に歩いているんですが、
竜児が両手をズボンのポケットに入れていて、
ちょっとけだるそうにしています。
みのりんはみのりんで、両手を必要以上に大きく振っていて
とても元気そうです。
亜美ちゃんは両手を後ろで組んでいて、おしゃまな様子で──と、
それぞれの性格がよく出ていると思います。

また、このOPでは
「とらドラ！」に出てくるキャラクターが
普段からどのような日常を送っているのかを
必要最低限の映像でしっかりと描いているのが凄いです。
竜児：料理・怠惰だけどかわいい母親・掃除
大河：目付きの悪さ・汚部屋・木刀・お昼ご飯・みのりん大好き
……と、てんこ盛りです。
他のキャラクターにしても、
亜美ちゃんが自動販売機の間にはさまって
淋しそうにジュース飲んでるシーンが
ちゃんと入ってるし
（↑私は亜美ちゃん大好きなのでたまりません）
みのりんも、両手をくねくねさせてて変なポーズを取ってたのに、
ソフトボールの練習でキリっとバットを構えてるシーンも直後に入ってて
それぞれのキャラクターの魅力が満載です。
キャラ紹介を兼ねたコマもあったりして
無駄なところがないOPだと思いました。



さて本編。
なりゆきで、竜児が作ったお弁当を大河も持っていくようになります。
立場的には、大河が竜児よりも上ですが
実際には大河が竜児に甘えさせてもらっているのが
こうしたエピソードにもよく出ています。

隣を歩く竜児には横柄な態度を取るのに
唯一の友達？のみのりんに会った途端に
かわいらしさが全開になる大河（笑）。
そして、大河と竜児が一緒にいるところを
「ツーショット」「アベック」と誤解するみのりん。
勝手に動転してるみのりんと、
ツッコミを入れてる竜児の気持ちの温度差が面白いです。
そして、後半の怒濤の展開を既に見ている私は、
「この頃はまだ平和だったなぁ」と思ってしまいました。
三人とも、今じゃ心の奥底に言えない本音を秘めてるのに、
ここではそれが微塵も見えないです。
それが、これから十数話掛けてじっくりと育っていくのかと思うと、
ちょっと複雑です。
（でも、そこが「とらドラ！」の面白さなので
ファンとしては嬉しい限りなのですが）

「なんだ、偶然なんだ」と竜児の嘘をあっさりと信じて、
戸惑う竜児を置いて大河と共に去っていくみのりん。
こういう呑気なところが、本当にかわいい。
この頃（亜美ちゃん未登場時）は、私、みのりんが一番好きでした。



みのりんに近付くには、
まずは大河と北村君をくっつけなければいけないと知って
俄然、張り切る竜児。
体育のバスケットボールの授業で、
“頑張っているのに、やる事全てが裏目に出て上手くいかない”のが
おかしかったです。
最後に、大河が罰を食らったようなオチになっているのがもう。

北村君やみのりんの性格を考えれば、
大河が北村君を、竜児がみのりんを誘えば、
二人には快く応じてもらえるはずなのに、
気恥ずかしさから声すら掛けられない
（だからこそ、必然的にそう組めるようになるのを狙って策を練った）のが
初々しくてかわいいです。
そして、この頃から麻耶ちゃんは
北村君をしっかり意識していて、狙ってたんだなぁ。
初見時にもここには気付いていたけれど、
シリーズ後半になって
彼女があそこまで積極的になるとは思ってなかったので
この時も実は内心で相当喜んでたんじゃないかと想像しました。



調理実習でも、ちゃんと大河を助けた竜児。
大河が転びそうになった時に掴まえられたのは、
それこそ、頼まれなくても（脅されなくても？）
竜児が大河をちゃんと見ていた証で、
特にそうしようと思わなくても大河にはついつい世話を焼いてしまうという
竜児の性格が、よく出ていると思います。
とても素敵な関係だけれど
こんな二人を、始終、傍で見ていたら
亜美ちゃんやシリーズ後半でのみのりんでなくても
本当、辛いですよね……。

この時でなく、竜児は階段から落ちた大河を庇ってます。
いくら大河が女の子だからといって
咄嗟に身体が動く竜児は凄いなぁ。
そして、自分が庇ったから大河が無事であると分かっているからこそ
まず最初にクッキーの安否を確認しているのも凄い。

実習で作ったクッキーを
北村君にさり気なく渡そうと言っている割には
教室のドアの前で緊張と照れでがちがちになっている大河が
かわいかったです。
木刀持って凛々しくしている反面、
こうして、普通の女の子以上に恥ずかしがり屋なところもあるギャップが
大河の魅力だと思います。
かわいいかわいい。
大河が「もしかして、私ってドジなのかな」と呟き、
これまでの数々の失敗を挙げていきますが
私から見れば、それらは全部、大河の魅力です。

大河が忘れていた失敗を最後に挙げて、駄目押しをした上で
（と言っても、この指摘ですら大河の為ですよね）
頑張った彼女の為に粉々になったクッキーを一気に食べる優しさを
竜児が見せています。
気を遣った竜児は嘘を吐いて褒めたけれど
本当はクッキーは美味しくなかったっていうべたべたな展開ですら
見ていて嬉しかったです。
それを大河が竜児にちゃんと言ってあげるのも素敵でした！

そんな二人を誤解するクラスメイトとみのりん。
二人が幸せになるよう、本気で願っているみのりんがかわいいです。
……というか、後半のみのりんを思うと（以下略）。



「私達、こんなにぐじぐじ悩んでるのに、なんで誰も知ってくれないんだろう」
……と、今後の話にも繋がる台詞を、大河が口にします。
大河の口だけがアップになっている事で
彼女のもどかしさ・苛立ちといった負の感情が
よく出ていると思います。
でも……端から見てる視聴者の私にしてみれば
「そりゃ、あんた達がそれを行動で示せてないから、
本当のことなんて他人には分かりようが無いよ。
あれだけで他人に分かってもらおうだなんて、虫が良過ぎるよ」
と、言いたくなりました（笑）。

でも、手乗りタイガーと不本意ながら呼ばれてしまっている事や
誤解しているみのりんや北村君への不満、
もしかしたらこれまで表には出さなかったかもしれない
家族への文句……と
大河が本音を電柱への蹴りと共に露にしているのは凄かったです。
迫力もありました。



最後は、大河の良いところがいっぱいでした。
また教室を荒らしちゃったのはまずかったけれど、
皆の誤解を竜児の為に解いておくなんて、いい奴！

そして前日の夜に決意した通り、
北村君への告白を本当に行なおうとする大河。
でも、途中から、竜児と一緒にいる大河の話になり、
「なら、嫌いか？」と北村君に尋ねられました。
それに対して大河が「……嫌い……じゃない」と答えたのを始め、
彼を好く思っているのを北村君に明かす展開に。
最後には、そんな竜児がいたから自分は告白できる、
私は北村君が好きだ！と言えたわけですが……
それに対して、北村君からの現実的な返事を貰ってしまいます。
北村君ですらまだ分かってなかっただろうけれど
彼自身を含めた皆の関係を一番冷静に見ているのは北村君ですよね。
（亜美ちゃんもそうだけれど、
彼女はどうしても最後に皮肉を言ってしまうので/笑）



竜児の
「俺だって分かんねぇよ……。けど、放っておけねぇんだよ！」は
まさに二人の関係を正しく表わした台詞だと思いました。

そう、この後、実は大河に北村君を振った過去があると判明しますが、
それを踏まえた上で、今回、大河が北村君に振られた事でようやく
この作品内での恋愛が本格的に動き出したんだなぁと
感慨深くなりました。
大河が振られたここが、この恋愛劇のスタートだと思います。
竜児も、大河と呼び捨てにした後で、
「大河の傍に居続ける！」と宣言してますしね。

多分、ここが
このアニメの最終回に繋がるエピソードになると思うんです。
（最後には大河と竜児がくっつくだろうと想像しているので）
だとすれば、これから描かれる話は
二人の紆余曲折ですね……。






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感想は以上です。
お読み下さり、ありがとうございました。

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続きの第３話「君の歌」の感想も書きました。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-02-24-3

宜しければ、合わせてどうぞ。