さくらもちモチ

アフタおお振り感想2008年9月号感想*ネタバレあり　[おお振り：アフタヌーン感想] [編集]

月刊アフタヌーンで大人気連載中の高校野球漫画
「おおきく振りかぶって」の感想です。
今月号（2008年9月号）は勿論のこと、
単行本未収録分のネタバレがあります。

今回は、公式戦の試合結果ほどではないですが、
とあるキャラクターの基本設定に関わる重大な事実が判明しています。
未読の方は、こちらをお読み下さる前に
是非、本誌をチェックして下さい。
ネタバレを知ってから本誌を読むなんて、勿体ないです！！

第59回「育て！２」です

*画像はわざと劣化させています


本誌感想はカテゴリでまとめてあります。
他の号の感想をご覧になる場合はこちらをどうぞ。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/archive/c338259-1


────

まずは、初読だった2008年7月25日の日記より
感想を転載します。

↓

び……びびびっびっびびびびっびびっくりしました！！
いやー、おお振りを探していきなり開いたページが、
千代ちゃんがギュッとして座ったページだったので、
「ええええ？」と声をあげそうになりました。

そうか……そうなのか、千代ちゃん──となりました。
かわいいよ、千代ちゃん。余計に大好きになりました！！

正直に言うと、「え？　もうこの展開？」と思いましたが
これから先すぐに、彼女に何か進展があるわけでもないでしょうし、
よくよく考えてみれば、単行本は二桁になっていて、
連載開始から三年以上が経っているので
そろそろ来てもおかしくないですもんね。
それでなくても、水谷君で、ほんのりとそれっぽいフラグ立ちはあったわけですし。

ホモカプやってる私ですが
ノマカプも普通に好きなので（それが公式片思いなんて好物です）
この展開は素直に受け入れられました。
嬉しいです。
千代ちゃん主人公で、そういう小説を書きたくなりました。

↑



爆弾記述は最後に行ないます（笑）。

今月号は、食べ物について多々書かれる回でした。
シガポの栄養論は、ためになったというか
いかにもおお振りらしい、
実際の高校球児にとっても役に立つ情報だと思います。
それにしても、
西浦が目標としている摂取カロリー数は凄いですね！
今も、あそこまでいかなくとも、
あれに近いカロリーを取ってるんですよね……。
それでも痩せてるって凄い（笑）。
どれだけ激しい練習をしてる（消費カロリー数が高い）んだ。

でも、作中で挙げられたような
和さん（桐青）や和田くん（美丞大狭山）みたいな体格に
にしうらーぜの皆がなったら
ちょっと嫌かも（笑）。
それにしても、体重が一番重い花井でさえ69キロですか。
身長が180センチ超えしているのを思うと
やはり軽過ぎですね。

先月号で阿部ママも触れてましたが
各栄養素をまんべんなく必要なだけ食事で取るってことは
本当に大変そうです。
サプリメントで補佐するといっても
栄養を食べ物で取るのは基本中の基本ですし……。
阿部は好き嫌いが無いとのことですし、
他の部員たちも
嫌いなものも無理をすれば食べられる程度らしいので
メニューさえ選べることができれば良い
（部員に食べてもらえるかどうかを心配しなくて済む）のは
楽なんでしょうが、
それでも、そのメニュー選びそのものが大変そうです。
年頃の子なら、肉料理なら何でも喜んで食べるでしょうが、
特に色が黒いものとか、野菜とか、
バリエーションをつけるのは苦労しそうだなと思いました。
あ、でも、巣山ママが栄養士？でしたっけ。
先月号で、そんな記述がありましたよね。
栄養学を本格的に勉強した人なら、材料や料理を見ただけで
おおよそのカロリー数や栄養素を答えられるでしょうから
心強いでしょうね。
おやつも入れて六食か……。
胃腸も鍛えないと（冷やさないようにしないと）
いけないようです。
夕食の10合2順目にもびっくりしました。
皆、どんだけ食べてるんだ。



その好き嫌いについて。
「××苦手」と口に出せるのは、
心にまだ余裕があるんだと思いました（笑）。
栄口くんが……栄口くんが！！！！
P83の１コマ目で、こっそり思ってる時点でも本当に駄目そうなのに
２コマ目の余裕の無さ振りは、ヤバいですよ！！
でもかわいい。萌えました。
もし食事で出ちゃったら、泣きながら食べそうです。
挙げてるのが魚卵全般なら
もしかして子持ちシシャモとかも駄目なんですかね。
でも、おにぎりによく出てくる明太子は平気なの？？



さて、その前の阿部と三橋。
モモカンの提案により、斎藤医院にも二人で一緒に行きます。
阿部は、モモカンの狙いを父親から言われたことに重ねていますが、
モノローグで「オレはめいっぱいガマンしてるし」なんて言うようじゃ
駄目ですよね。
確かに阿部も頑張ってるけれど、方向性が違う（笑）。

三橋も彼なりに頑張ってるなぁと思います。
あれでもう少し、考えていることを口に出せるようになれたら、
三橋も阿部も気分的に楽になれるはずなのですが、
今の阿部が相手じゃ、三橋も怖くてたまらないから
当分は無理でしょうね。
阿部は……「まーいーや」って言うの禁止！！
P71で二回も思ったり言ったりしてますよ。



今回も、モモカンの過去の一部が小出しで描かれていました。
阿部から聞かされた瞬間の、モモカンの顔ったら！
あの様子からすると、やはりモモカンにとっては苦い過去っぽいですね。
もし本当にそうだとすると、
動じず慌てず騒がず、さらりと流すモモカンは大人だ……。



シガポの話を受けて、大事な朝食作りを
料理に不馴れな自分たちだけで行なうのはまずいと阿部が気付き、
助っ人として千代ちゃんが少しだけ手伝うことになります。
いやー……ご飯＋お味噌汁＋納豆＋生卵＋海苔は
いくら何でもマズイでしょう（笑）。
一人暮らしの大学生の朝食ならこれで充分でしょうが
高校球児はまずいよ！！
良かった……千代ちゃんがいて。

その千代ちゃんですが、
女の子だし、マネージャーはまだ一人きりだから
多分、彼女だけ泊まらないで家に帰ってるのかもしれないですけど、
早朝練習開始（阿部と三橋以外）＋朝食作り開始（阿部と三橋）が
朝6時で、千代ちゃんもこの時間に来ていた……となると、
朝5時とかに自宅を出てるですかね。
ほぼ始発かぁ。凄いなぁ。
この辺は、今月号ではきちんと描かれていないので
後で補足があると嬉しいなと期待して待っています。
通学で往復二時間掛かるなら、泊まっちゃった方が楽ですよね。
勿論、倫理的な問題もあるでしょうが
モモカンが泊まってるなら、
彼女と同じ部屋に寝泊まりできるので、支障は無いはず。

阿部＋三橋＋千代ちゃんの会話で、
普段の阿部がいかにキツい言葉使いをしているかという事と
三橋がもう阿部のキツさに馴れているという事が
はっきりとしました。
同じ言葉を聞いて、
千代ちゃん→涙ぐむ
三橋→「あ、あんまり、怒ってない」と思う
この差に、二人の現状がよく現われていると思いました。
こういうのを見ると、
三橋も阿部を分かっているんだなと感じられるんですが
実際にはまだまだなんですよね。
そして、千代ちゃんについては
彼女は女の子だしマネージャーだしというのもあって
阿部は三橋ほど一緒にいない上に、
三橋に気兼ねなくできるようなきつい物言いもあまりしないでしょうから
まだよく分かりあっていない（知り合ってない）んだと
分かりました。
（これは阿部や三橋に限らず、他の部員たちもそうでしょうが）
阿部や三橋は、優しい千代ちゃんに
“女の子”というものを教えてもらえば良いと思います。
いやらしい性的な意味じゃないですよ（笑）。
千代ちゃんがこの時にどうして涙ぐんだのかを阿部が気付けば、
三橋とも仲良くなれる取っ掛かりになるんじゃないかと思っています。

三橋が、千代ちゃんを優しい人として認識して
ほわほわしているのがかわいいです。
千代ちゃんをちゃんと
「篠岡さん」とさん付けしているのもいいな。



そして今月号ラストでは、あの榛名が久し振りに登場しました！
先月号で阿部が聞いていたラジオで、無事に勝ったので、
ベスト４を賭けた試合（準々決勝）に臨みます。
来月号は彼らの試合編だそうですよ！
相手校は、双子や柴先輩がいる春日部市立高校です。
春日部市立は、
春の県大会での観戦（武蔵野第一が出ていた試合）と、
今大会の開会式直前以来の出番でしょうか。
楽しみです！





さて。
ここからは、今月号の目玉であろう部分に対しての感想です。
ネタバレを避けている人は、本当に本当にご遠慮下さい。






千代ちゃん！！！！！






発売日にアフタを買って帰り、
「おお振りはどこだろう」と思いながら最初に開いたページが
P96〜97でした（笑）。
びっっっっくりしましたよ。本当に。

とうとう、千代→阿部という片思いの図式が
公式に描かれました。
千代ちゃん、かわいいよー。素敵だよー。
水谷くんが千代ちゃんをちらちらと意識している描写が目立つようになってから
いつかはそういうエピソードも絡んでくるんだなぁと
密かに期待してましたが、
大きな大会を一つ終えた今、ここで出ました。

阿部のきつい物言いに千代ちゃんがつい涙ぐんじゃったのも、
この理由が少しだけ絡んでいたかもしれません。
勿論、阿部の言葉のキツさそのものも理由としてあるでしょうが、
好きな人にあんなふうに言われたら、
そうなるのも仕方ないですって。
阿部と千代ちゃんはお似合いだと思います……が、
今の阿部の頭の中には野球しかないですし、
阿部は興味が無いことはどうでもいいと思ってしまう男なので、
彼が三年の夏での引退を迎えない限り、
千代ちゃんの女の子としての幸せは縁遠いと思います。
でも阿部は、根本的なところでは
ちゃんと人に対して気遣えるし、優しい性格をしているので、
いい男だと思います。
でもでも……それこそ千代ちゃんは
水谷くんを好きになった方が幸せなんじゃないかなと
思えてならないです。
だって、単行本でも既に出てきたかと思いますが、
阿部は、千代ちゃんが自分と同じ中学校出身だって、
ついこの前まで知らなかった男ですよ（笑）。
千代ちゃんがこれを知ったら可哀相だ……。
友達や知り合いじゃなくても、
自分の名前や顔に覚えはあるだろうぐらいには思ってますよね、普通。

部のために、自分の恋心を必死に隠そうとする千代ちゃんが
愛しくてならないです。かわいいなぁ。
チーム第一というのが良いです。
もし水谷くんが千代ちゃんのことを好きだとしたら、
彼は勘が鋭いっぽいし、
好きな人のことは（意識して見ることが多いから）
やたらと分かるものなので、
もしかしたら部内で、この秘めた恋をいち早く気付くかもしれません。
千代ちゃんから言う事はないでしょうから
もし部内バレがくるとしたら、水谷くんからだと思います。
そして、水谷くんがそれをこっそり
「なぁ、知ってた？」と身近な部員に聞いてみたら、
泉からしれっとした顔で「知ってた」と言われるとか（笑）。

はぁ……。
初読の感想でも書きましたが、
おお振りでの明確な恋愛エピソードはこれが初になります。
ええ、もう？と思わないでもないですが、
作中では三ヶ月が経過しましたし（まだ三ヶ月なんですね）
単行本も二桁にのぼり、連載開始から三年が経つということで
そろそろだったんだなぁとしみじみとしてしまいました。

上記のように、私は、
千代ちゃんの恋そのものや
ひぐち先生がこう描かれたことを好意的に受け止めています。
今後の感想も、この描写については
これらの考えを元にしていくことになりそうです。
あぁ、千代ちゃん大好き〜。
今回のエピソードで、彼女をより好きになりました。かわいい。

P102で三橋が千代ちゃんを「ちいさいなァ…」と言ってますが、
ここは、阿部と比べた彼女の体格が小さいということだけではなく
彼女自身の外見の愛らしさを三橋が感じているような気がしました。
一方で、千代ちゃんは三橋を何とも思ってなさそうなのが（P98）
おかしいです。




さて、今月のベスト三。
第三位：P90の六コマ目（最後）の「三橋君ておもしろいよねっ」の千代ちゃん
ここの千代ちゃんの笑顔がたまらないです。
こんな屈託ない顔で微笑まれたらメロメロになります。
子供っぽいし女の子っぽいしで、
とにかくかわいい笑顔だと思いました。

第二位：P83の一〜二コマ目
特に栄口くんです。
ここは見る度に笑ってしまう。
いいよ栄口くん、最高だよ！
物語のキャラクターは、弱点こそ魅力だというのが基本ですが
これはまさにそれを表わしていると思います。

第一位：P96〜97の千代ちゃん全部。
更に強いて言えば、
P97の一コマ目の「なにこの幸運──！！」です。
もう、今月号はぶっちぎりでここ。
何度も何度も読み返しているのに、また読みたくなります。
千代ちゃん大好き。かわいいよー。


番外編としてP102の二コマ目での阿部と千代ちゃんも挙げておきます。
ここは三橋の目線ですが
二人の仲の良さが出ているのは勿論のこと
千代ちゃんの密かな思いや、それに阿部が全く気付いてない現状、
もしかしたら千代ちゃんを意識しつつある？三橋のモノローグ……と
他愛のない日常の風景なのに、重みがあるなぁと思っています。
うん、こうして見るとやっぱり阿部と千代ちゃんは良い感じですよね。
二人とも野球好きとして同じなんだから
話を重ねていったら、友達としては上手くいくと思います。
でも恋愛はね……阿部にその気が無さそうなのが……勿体ない（笑）。





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感想は以上です。
お読み下さり、ありがとうございました。

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続きの2008年10月号の感想も書きました。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2008-08-29

宜しければ、合わせてどうぞ。

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