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アフタおお振り感想2008年3月号感想*ネタバレあり [おお振り:アフタヌーン感想]

月刊アフタヌーンで大人気連載中の高校野球漫画
「おおきく振りかぶって」の感想です。
今月号(2008年3月号)は勿論のこと、
単行本未収録分のネタバレがあります。

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画質はわざと落としています。


本誌感想はカテゴリでまとめてあります。
他の号の感想をご覧になる場合はこちらをどうぞ。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/archive/c338259-1


────

最初におことわりです。
感想を書くのをずっとサボっていた為、
現在の最新号2008年7月号まで、これを書く前に読んでいます。
(美丞大狭山戦の決着後です)
本誌は毎月必ず発売日に購入し、
サイトの日記では一言の感想を書いていますが、
http://himemaro.hp.infoseek.co.jp/
こちらで挙げていく感想は
書くに当たって再び読み返したものに対してですので
リアルタイムのものではないことをご了承下さい。



まずは、上記で挙げたサイトの日記から
初読の感想の転載をします。
2008年1月25日の日記です。



> 今月も泣きました。
> 首を振る事に意味を見い出した三橋が
> 本当に頼もしいです。
> 三橋も阿部も、試合が終わった後に相手と話さなきゃと
> 思っている辺りもステキです。

> 打順的に、巣山(出塁)
> →田島(四球かシングルヒットで出塁してほしい)ときて、
> 沖くんでランナー(せめて巣山だけでも)を帰すヒットを
> 打ってほしいなぁと思います。
> 巣山くんが言った通り、
> 高校野球で1回で6点取るのは決して珍しくないですが、
> 美丞クラスを相手にしていると
> 相当難しいと思います。

> ここら辺で負けないと嘘臭くなるな……とは思いつつ
> やっぱり西浦が大好きなので
> 負けてほしくないと願ってしまうジレンマ。
> 試合の決着がつくのは再来月かな。





では、本格的な感想に参ります。


「最後の打席」に気合いを入れている岳志くんと対峙して、
三橋がその気迫に負けそうになりますが(P43)
深呼吸と自分への言い聞かせで、なんとか落ち着きます。
三橋は、桐青戦でも崎玉戦でもそうですが
こうやって深呼吸をして自分の揺れる気持ちを宥めるのが
癖というか、
彼の方法なんですね。
三星時代には、溜め息も吐けなかったかもしれないので
自分で自分の気持ちをコントロールできるようになった分
(変に挙動不振にならずに済むようになって)
彼は成長したんだなと思いました。

P50の冒頭で、浜ちゃんがつい大声を出すコマがあります。
通常は、
相手の攻撃時に守備側の応援団が騒ぐことはありません。
(かなり興奮状態にあったり
アウトを取ったりした時のような例外は、しょっちゅうあります)
太鼓や楽器の音を出さず、特に決まり文句を叫ばなくても
ついついこう言っちゃう……という心情は
物凄くよく分かります。
もう、こう言わずにはいられないんですよね。
それだけ浜ちゃんは三橋を応援してるんだって思いました。



流れで、演技でなく首を本当に振った三橋。
事情を知らない田島は、普通に次のサインを送ります。
その後、三橋が
「オレ、首、振ったのに、すぐ、サイン、くれた」と
心の中で呟きます。
そんなの当たり前じゃないかと思いましたが
三橋にとってはそうじゃないんですよね。
初読の時は、ここを読んだだけで目がうるっときました。

ここは、これまでルール違反をしていた岳志が、
覚悟を持って臨んでいる打席です。
しかし、試合で初めて本気で首を振ったことによって
三橋がぐんぐん成長している部分でもあるので、
岳志のモノローグ(考え)が描かれていながらも
三橋に重きが置かれています。

P52〜P54は、ボロボロ泣きました。
三橋の台詞を転載します(句読点は適当につけてます)


……もし田島君が、まっすぐとカーブで迷ってたとしたら。
今、オレと、相談できたのと、同じことだ。
首、振るのは、投手(オレ)の役目なんだ。
あたり前のことなのに、オレは今まで、
阿部君だけに、責任、おわせてたってことか。

オレは、イロイロ間違ってた。
全部、これから、がんばるんだ!


(うω´) ……
(`ωと) ……っ
(うωと) ……!!!

もう泣きますって!!
あの三橋が、こう思えるまでになったんですよ!

阿部から強く言われていた影響もあって、
三橋は、首を振るのは投手の我儘みたいに思う部分がありましたよね。
でも、気安い(緊張しない)田島と、
言葉抜きでの会話をしたことによって、
首を振るという行為が、自分の役目であり責任であると
痛感したんです。
しかも、それを怠ってきた自分を悪いと反省し、
これからも頑張ろうと強い意思を持ったんです。

第一巻の冒頭から、うじうじで卑屈な彼を見てきたおお振りファンとして
本当に本当に本当に、ここは嬉しかったです。

先月号の感想でも同じことを書きましたが
これに気付けたのが、敗色濃厚な試合が終わる直前というのが
惜しいです。
だからこそ気付けたのでしょうが、ううん……やっぱり
西浦には勝ってほしいので、
惜しくて惜しくてたまりません。
これが中盤だったら、勝てないまでも接戦になったのに。

とにかく、西浦バッテリーが岳志くんに気合い負けせずに
見逃し三振を取れたのには、ホッとしました。
良かった良かった。
応援団の浜ちゃんが「しゃあ!!」と叫んでますが
きっと息を詰めて見守ってたんでしょうね。分かるわー。

そして、「へっふー」と変なふうに息抜きしている三橋に
後ろからタックルするみたいにだきつく栄口くん。
彼以外からも次々と、三橋は身体を軽く叩かれますが
皆、緊張から解放されてホッとしてて、しかも嬉しくて、
三橋をどつかないと気が済まなくなってます(笑)。
ここも、読んでいて微笑ましかったです。
きっと他の皆もそうしたかったに違いないと思います
……って、ベンチに戻ってから田島や花井もやってますね。
その直前の「だんごっ」ていう擬態語
(文字通り、団子状態になってる)が
面白かったです。
こういうボディータッチって、仲良くないとできないので
彼らのチームとしてのまとまりを強く感じられました。
P58の最後のコマは、皆が良い顔をしててかわいいです。


そのコマですが、
千代ちゃんの携帯アラームは、パッヘルベルのカノンですね。



アイシングを一人外す阿部に近付く三橋。
相手に対して自分が悪かったとお互いに思っていても、
二人はまだぎこちないです……
やっぱり、意思の疎通をうまくできなかったこれまでのことが
原因として根深かったんですね。
でも、二人共、なんとかしなきゃいけないと思っているなら
道は開けるはず!
三橋の台詞
「怖がったり尊敬してるだけ、は、バッテリーじゃ、ない」が
とても頼もしいです。



最終回の守り(これで西浦を抑えれば勝ち)の直前に
チームの士気を高める美丞の滝井監督。
雰囲気は西浦のそれと似てると思いました。
私は西浦贔屓なので、悔しいですが
強いチームは攻撃の最後が悔しい結果で終わっても
腐らないですよね。

西浦は西浦で、
ピッチャー交代の現状をモモカンが煽りに変えました。
P67〜68は、読んでいて(良い意味で)ゾクゾクしました!
モモカンの言葉のあと、花井がまとめていくのがいいなぁ。
そしてそして、その後に描かれる浜ちゃんの言葉も良かったです。
必死そうなママンズと、花井はるかあすかの双子ちゃんがかわいい。
それと、私はフルートを球場で吹いて応援したことがあるので
吹奏楽部がクローズアップされると
我がことのように嬉しいです。
攻撃中はずっと吹きっぱなしだから、なかなかきついんですよ……。
下手をすると、金管楽器は唇が腫れますよね。



九回裏は、巣山くんの打席から始まります。
背景としてだけじゃなく、応援のコマが途中途中で入るのが嬉しい。
そしてモモカン……!
つい読み飛ばしがちですが、自分の腕を掴んでギュッとやってる様は
やはりモモカンにしては珍しいです。
いくら高校野球は終わるまで分からないとはいえ
この期に及んで本気で負けるとは思ってないのが凄いなと思いました。

そして巣山くんのヒット──の次のコマで、喜ぶ応援団!
こういう、グラウンドとスタンドのコマがセットになって入るのは、
試合の展開だけを追うよりは気が散るかもしれませんが
私は、球場が一つになってる感じがするので、好きです。
なんていうか……
自分が応援団と同じ顔をしていると気付くのが、面白いです。



出塁した巣山くんの直後に、
呂佳さんにそっと話し掛ける和さんのコマが入ります。
試合のことなら野球で決着をつけられますが、
既に卒業していて、部員たちには手を出せない場所にいる呂佳さんに対しては
同じ立場である和さんしかどうにかすることができないから
彼の今後の頑張りを祈るばかりです。
(この後の号も読んでますので、現時点では
和さんがどうするのかも知ってますが、伏せておきます。)



再び、懸命に応援するスタンドのコマを挿んで、
四番・田島の登場。
先の打席では、阿部の配球を覚えるために
バッティングにまで悪い影響が出てしまって散々な結果でしたが、
自分(と三橋)の配球でやれる今は伸び伸びとしています。
凄く嬉しそうな田島が凛としていて、
見てるこちらが彼の目に吸い込まれそうでした。





では、最後に今月のベスト3です。

第三位:P57の3コマ目。後ろから三橋に駆け寄る栄口くん。
ここの栄口くんは小さいですが、読み返す度に彼を見てしまいます。
自分のミスもあった(先月号でフライを弾いた)ので、
気張って三振で締めた三橋を見て
嬉しかったんだろうなと思いました。
とてもいい顔をしてます。

第二位:P58の4コマ目。右下で、ベンチに入ろうとしている皆。
この時点で六点差でしたよね、確か。
なのに、なんでこんな良い顔をしてるのー!!って思いました。
リラックスしているのとは違う、
試合ならではの顔だなぁと思いました。
まるで試合に勝った直後みたいな顔をしてると思えませんか?

第一位:P67〜68のコマ全部。
皆、凄く良い顔をしてます!
第二位の喜んでいる顔とは全然違いますが
気合いが漲っていて素敵です。
皆のやる気が見えました。





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感想は以上です。
お読み下さり、ありがとうございました。

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続きの2008年4月号の感想も書きました。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2008-06-19

宜しければ、合わせてどうぞ。


2008-06-18 21:16  nice!(0)  コメント(0) 
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