さくらもちモチ

感想@映画「窮鼠はチーズの夢を見る」*ネタバレあり　[映画・舞台] [編集]

実写映画「窮鼠はチーズの夢を見る」を観てきましたので
感想を記します。

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【感想@BLCD「窮鼠はチーズの夢を見る」*ネタバレあり】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2010-02-15-9



まず最初に、
映画館で観賞した夜にツイッターに投稿したつぶやきを転載します。

• sa9raribbon今日は待望の「 #窮鼠はチーズの夢を見る」の映画を観てきました。原作は未読ですが、昔、BLCDを聞いたことがあって大好きな作品でした。流され侍！！ R15なのに濡れ場ががっつりあって（男女も男男も）びっくりしました。後ろからですが主演二人のお尻もがっつり映ってました。09/18 22:00

• sa9raribbonストーリーは忘れてた（言い寄られる方がやたらモテる男で流され侍だっていうのだけ覚えてた）ので、新鮮な気持ちで観れました。濡れ場ありのBL映画なので、その部分だけ注目されがちでしょうが、話は非常にせつなくて良かったです……恭一は流さ… https://t.co/1zOXQn218M09/18 22:03

• sa9raribbon大倉くんは格好良くて素敵だから、観る前から恭一にぴったりだとは思ったんですが、成田凌くんがまぁかわいくてかわいくて、びっくりするほど今ヶ瀬でした。成田くんは、髭面か、今やってるアンサングシンデレラの薬剤師とかのイメージしかなかったので、意外でした #窮鼠はチーズの夢を見る09/18 22:06

• sa9raribbon女性陣も良かった。みんな恭一の流されっぷりに良くも悪くもつけこむみたいな感じで。元カノのなつきと今ヶ瀬の元彼の四人でテーブルを囲んだ時のミョーなヒリヒリ感や、なつきと今ヶ瀬の直接対決のところが大変面白かったです。 #窮鼠はチーズの夢を見る09/18 22:08

• sa9raribbon映画の終わりについては、あの後、二人は再会してやり直すんだろうなと感じられましたが、もうちょっとはっきりとした描写があった方が好みでした。でも、主題歌無しのエンドロールも含めて余韻たっぷりだったのは良かったです #窮鼠はチーズの夢を見る09/18 22:09

• sa9raribbon個人的には、隣のビルの屋上で洗濯物を干していたオバサンになりたかったです。日々、若いイケメン二人が乳首当てゲームをやったり、スキンシップ多々のいちゃいちゃをやってたりするのを見て苦笑しながら、「あの子たち、今日も楽しそうねー」とつぶやきたい #窮鼠はチーズの夢を見る09/18 22:11

• sa9raribbon大倉くんの不倫相手（女性）の胸の揉みっぷりと、裸のお尻と、フ○ラされてる時の顔（二度ある）と、一回目ネコ二回目タチのおせっせシーンがとにかくすごかった……。ガチファンは発狂しちゃわないかと、余計な心配をしそうになりました。 #窮鼠はチーズの夢を見る09/18 22:14

• sa9raribbon恭一はさ、一回目は今ヶ瀬に懇願されて相手をするからネコなんですよね。でも二回目は、自分の意思で今ヶ瀬としたいと思ったからタチなんですよね……その心境の変化が萌えました！！ #窮鼠はチーズの夢を見る09/18 22:15

• sa9raribbonでも過激でがっつりな濡れ場より、二人で映画見ながらポテチ食べるシーンと乳首当てシーンでいちゃいちゃしてる方のが、大変萌えました。なんか多幸感あふれていて、あそこはもうずっとずっと見ていたかったです。 #窮鼠はチーズの夢を見る09/18 22:20

映画に対する感想は、これらのツイートの通りなのですが、
改めて文章でまとめていきます。


上記転載のとおり、私は原作の漫画を読んでいないのですが、
ゆうきゃんさんと遊佐さんが声を当てていたBLCDを
かつて聴いていました。
記事のリンクを貼るために検索をして気付いたのですが、
もう十年も前なんですね。
実写映画化が最初に報じられた時も、
確か「懐かしい！　でもなんで？」と思ったと記憶しています。

ストーリーはほぼほぼ忘れていて、
主人公のサラリーマンの男
（大伴恭一/大倉忠義さん）のあだ名が「流され侍」で、
その名のとおり恋愛関係で流されまくりの
クズ男だということのみを覚えていたことから、
最初から最後まで新鮮な気持ちで楽しめました。

思っていた以上に濡れ場ががっつり描かれていたことから、
どうしてもそこが話題になってしまうのでしょうが、
そこに触れなくても良かったと思います。
大倉さん演じる恭一はとにかく格好良くて、
女性にだらしない流され侍であっても嫌悪感が湧かなかった
（クズだなとは思うけれど、嫌いになれない）ので、
彼に呆れながらも静かに見守ることができました。
今ヶ瀬渉役の成田凌さんは……
正直に言えば、最初にその配役を見た時は
「ミスキャストじゃない？」と思ったものの、
実際にスクリーンで動く彼を見たら、とにかく可愛くて、
違和感は全く無かったです。
今ヶ瀬は粘着質で面倒くさい性格をしていますが、
恭一と同様に、見ていて嫌な気持ちにはならなかったです。



流され侍の恭一がとにかく悪い……悪いのですが、
今ヶ瀬に対する感情の変化に合わせて
彼自身もようやく「流され侍」から卒業できそうなのが
良かったです。
終盤で描かれた部下の女性との婚約破棄についても
（尤も、今ヶ瀬と付き合っていたのに
女性と深い関係になってしまったのが
そもそも間違いだったというのは勿論ですが）
以前の彼だったら、
また「俺が拒んだら彼女が可哀相」という
わけの分からない間違った良心を持ち出してきて、
辛い現実から逃げていたと思います。
自分の気持ちと正面から向き合い、
ちゃんとけじめをつけられるようになったという
恭一の成長が見られてホッとしました。
とはいえ、恭一がこの先もふらふらしないとは分からず、
そう断言できない危うさはありますが……
今ヶ瀬の方も、もう恭一以外は愛せないと自覚したようですし、
彼の悪癖に辟易しながらも
辛抱強く彼を待っていてほしいです。



口淫のシーンも、二人が結ばれるシーンも、
局部こそ映らないとはいえがっつり描かれていましたので、
それらのシーンでは非常にドキドキしました。
でも一番見ていて楽しかったのは、
二人が普段の日常でイチャイチャしていたところです！
二人でソファに並んで座ってテレビを見ながら、
だらだらとポテトチップスを食べるシーンと、
屋上で乳首当てゲームをしているシーンはとても微笑ましく、
いやらしいシーン以上に私はにやにやしていたと思います。
本当に幸せそうな二人を見て、私も幸せな気持ちになれたので、
できるならもっと長く見たかったです。



恭一を好きになる女性陣も、
単なる当て馬になってないところが良かったです。
最初の奥さんと婚約までした部下の女性は
とにかく綺麗でかわいかったですし、
元カノのなつきは笑っちゃうほど強気で、憎めなかったです。
自分は女だから勝って当然というマウントの取り方は、
恭一や今ヶ瀬には通じませんでしたが、
そう思ってしまうのも無理もないという感情でした。



最後はかなりぼやかされた描かれ方でしたが、
救いと未来があるような内容で、
この後、二人は再会してやり直すんだろうなと自然に思えました。
二人はこれまでたくさん傷付いてきて、
今後もたくさん傷付くことがあるのでしょうが、
くっついたり離れたり、笑ったり泣いたりしながら
乗り越えていくんでしょうね。
最後、スタッフロールで歌が流れない
（ボーカル無しのインスト）で締められるのが意外で、
でも大変心地よくて、良い終わり方でした。



ばっちりBLで、濡れ場もあって……と
観る人を選ぶ作品ですが、
抵抗が無い人は観て損は無いと思います。
私は、観て良かったです！