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感想@ドラマ「ゴーストライター」第1話:罪への秒読み〜偽りの日々の始まり*ネタバレあり [テレビドラマ感想]

ドラマ「ゴーストライター」の感想です。
今回は第1話「罪への秒読み〜偽りの日々の始まり」についてです。

キャストさんはこちら(敬称略)。
遠野リサ(中谷美紀)
川原由樹(水川あさみ)

神崎雄司(田中哲司)
小田楓人(三浦翔平)
塚田真奈美(菜々緒)
田浦美鈴(キムラ緑子)
遠野大樹(高杉真宙)
遠野元子(江波杏子)


————

久し振りにテレビドラマをちゃんと見られそうなので、
今期(2015年1月)で興味を持てそうだった作品の第一話を
録画しました。
まだ見始まったばかりなのですが、
この「ゴーストライター」がとても面白かったので、
感想を綴ります。

第1話のあらすじはこちら。

 30代にして天才小説家と呼ばれる遠野リサ(中谷美紀)は、大手出版社・駿峰社主催の新人賞受賞式に選考委員として出席した。気が乗らないようすのリサを、編集者の小田颯人(三浦翔平)、塚田真奈美(菜々緒)、副編集長の坪田智行(水橋研二)は必死に盛り立てる。同じころ、駿峰社本社では、敏腕編集長の神崎雄司(田中哲司)が常務の鳥飼正義(石橋凌)ら役員たちにこれから書くリサの小説の映画化をプレゼンしていた。

 一方、小説家志望の川原由樹(水川あさみ)は、原稿を手に駿峰社を訪れる。リサのアシスタント探しに苦戦していた小田は、受付で持ち込みを断られていた由樹に声をかけた。

 原稿を受け取ってもらうことを条件に仮採用でアシスタントをやることになった由樹は、秘書の田浦美鈴(キムラ緑子)に執筆中のリサに絶対声をかけてはいけないと注意されるが、うっかり声をかけてしまい…。

 そんな折、大物作家の花屋敷寛(花王おさむ)が亡くなった。駿峰社で追悼祈念全集を出すことになり、リサのもとに新聞広告に掲載する追悼文の依頼がくる。

 喪服をとりに自宅に戻ったリサは、息子の大樹(高杉真宙)と顔を合わせる。リサに反抗的な態度をとる大樹は、リサの最新作に対するネットの悪評をネタに彼女を挑発する。

 外回りから会社に戻ってきた小田は、仕事を終えた真奈美に愚痴をこぼすと、由樹から預かった原稿を手にとり、何気なしに読み始める。

 追悼文の締切りを翌日に控え、由樹は自分が考えた文案をリサに渡そうとするが…。



ゴーストライターをネタにした作品の数は結して少なくなく、
先の展開もある程度読めるのに、
こうして新たに作品が作られるということは、
作り手や視聴者にとって、
それだけ関心が強いネタなんだと思えます。
また、現実でも度々これが問題になっているので、
身近でありながら衝撃的でもあるというのが魅力なんでしょう。



この第一話は、冒頭のみ時間軸が現在(二人の対立)で、
残りは過去という設定でした。
主要な役についての説明と、二人の出会い、
そして遠野リサ(中谷美紀さん)が落ちる最初のきっかけが
描かれました。

リサが仕事でも私生活でも追い詰められていく様は、
丁寧に描写されていたと思います。
深刻な問題を相談できる相手(親友みたいな存在)が無く、
心の拠り所は自分のプライドと
恋人の神崎雄司(田中哲司さん)だけ。
でも前者は大きく揺らいでいますし、
後者についても信頼しているわけではない
——本当に辛いと思います。

よく「作家を殺すのは簡単だ」と言います。
作中でもリサが怒っていましたが、
何かを創造する人にとって、
自分の「代表作」や「最高傑作」と呼ばれる作品は、
常に現在か未来にあるもので、
過去であってはいけないんですよね。
他人が気軽に口にする「昔の方が良かった」という言葉に、
クリエイターが深く深く傷付いてしまうのは
私にもよく分かります。
リサが抱える辛さには共感できました。

しかも、いち読者として作品にぶつかってみると、
その作者がどんなに偉いか、
過去にどんな素晴らしい作品を作ってきたか、
また、いかに頑張ってきたかはどうでもいいんですよね。
読者にとって大事なのは、
その作品が面白いかどうかだけなので……。
偉い作家さんでも、本を前にすれば
いち読者であるのは同じです。
勿論、好みや相性もありますので、
自分が面白いと思った作品イコール質が高いとは限りませんが、
リサには作品以外のことを持ち出すようにはなってほしくないと
切に思ってしまいます。



さて、そのリサ。
実際に文章が書けない上に、時間的制約があるという
非常に追い込まれた状況で、
川原由樹(水川あさみさん)の追悼文の原稿(原案)を
使いかけました。

実際に使わなかったのはさすが……と言いたいところですが、
理由がビミョーだなと思いました。
というのも、当初、リサが拒んだように、
「そんなことできない(してはいけない)」という理由だったなら、
彼女はまだ引き返せたと思います。
でもこの時のリサは、自分の言葉で追悼文を書けたから、
印刷を止めさせて、由樹の原稿を使わなかったんですよね。
ということは、もしリサがあのまま書けなかったら、
由樹の原稿を使ったということになります。
つまり、作家としての誇りや良心を捨てることに、
彼女は抵抗を感じなくなったわけです。
ここからどんどん落ちていく
(由樹をゴーストとして使うことに対して
抵抗が無くなるだけでなく、積極的になる)んだろうなと
思えました。



実力のあるキャストさんで固められていますので、
安心して視聴できたのも良かったです。
次回以降にも期待します!


続きはこちら。
【第2話:夢か結婚か、それとも嘘か…泥沼の決断*ネタバレあり】
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2015-01-22-2

宜しければ合わせてご覧ください。



2015-01-22 13:08  nice!(0) 
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