さくらもちモチ

感想：漫画「のだめカンタービレ アンコールオペラ編」AKT7*ネタバレあり　[のだめカンタービレ：感想] [編集]

講談社の漫画雑誌Kissで連載が再開された
二ノ宮知子先生の作品「のだめカンタービレ」の番外編
「アンコール オペラ編」の感想です。
今回はAKT7です。

以下の記述にはネタバレを含みます。
コミックス派の方はご注意下さい。

前回の感想はこちら。
【感想「のだめカンタービレ アンコールオペラ編 AKT6」】

「のだめカンタービレ」の感想記事のURLは
ジャンルを問わず、こちらのページでまとめています。
【感想一覧：のだめカンタービレ】


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扉に“ばらの騎士”きたー！！
超有名作品ですので、いつか必ず
この演目も扉絵になるはずと思っていましたが
実際になってみるとむちゃくちゃ嬉しいです。
私にとって“ばらの騎士”は、
オペラの中で一番好きな演目なんです。



さて、本編の感想。
今回は、アンコールがやたら長かった
NODAME初リサイタル後の打ち上げと、
皆の活躍振りにすっかり当てられている
吉岡杏奈ちゃんのお悩みが描かれました。

まずは、のだめの打ち上げ。
のだめの為の打ち上げなのに、
実情がすっかり違っていたのがおかしかったです。
でも、もし私も関係者としてあの場にいたら
のだめにサインを頼んで、
千秋と写真を撮ってもらうはずww
そして、この後で開かれるという漁協の打ち上げは
海苔パーティーになるんじゃないかと
余計な心配をしそうになりました。



杏奈ちゃんについては……
プロを目指す音大生の多くが通るお悩みですね。
歌手に限らず、楽器の演奏者もあんな感じなので……。
海外留学するのも、有名コンクールにエントリーするのも、
才能とお金がある人なら
最早、誰もが当たり前のようにやっている事なので
全く珍しくない事から、
ああやって、学校の勉強や劇場での研修を終えたら、
どこからもお声が掛からなかった
→自分からオーディションを受けても落ちまくり
→やる気が失せて腐る
ようになるのも、決して少なくないです。

のだめですら
デビューがシュトレーゼマンとの共演だったからこそ、
物凄く注目を浴びる事に成功していて、
新進気鋭の若手演奏家として華々しいデビューを飾れましたが、
彼のそうした手助けがなかったら
未だにパリでくすぶっていたでしょう。
のだめの現在の活躍は、勿論、
この注目や期待を遥かに上回るピアノ演奏を彼女がしたからで、
他の人なら重圧で潰されていたかもしれないチャンスを
見事に有効利用できただけ、スゴイのですが、
やはり、機会そのものが無いと
音楽だけで食べていくのは、とても難しいです。
（尤も、のだめの場合は
オクレール先生がコンクール出場の準備を始めようとしていたので、
遅かれ早かれこうなる事は見えていましたが）

たとえば、楽器組ですと、
音大を卒業する時に、オケの空き（団員募集）があって
それに受かれば万々歳ですが、
そもそも空き自体が少ないですし、競争率も高いですし
……で、お金も時間もあるなら海外留学するでしょうが、
そこで一定の成果を出せないと、
今回の杏奈ちゃんみたいになるわけです。
音楽をいつまでやるか（いつやめるか）は
自分で決めなきゃいけないので、
ユンロンやターニャみたいに、
コンクール出場で自分の進退を決める人も多いです。
歌手は……
ぶっちゃけ、楽器組よりもっと厳しいと思います。
日本では活躍の場がほとんど無いので。

劇場に専属契約してもらえなかった杏奈ちゃんは、
在籍していた時のチャンスを生かせなかったわけですが
これもよくある事ですので
次に向けて頑張れば良い……のだけれど
普通の就職活動と同じで、
オーディションに落ちれば、気持ちは腐ります。
というか、日本ですと、
アマチュアでも、舞台で歌える場は限られてますので
杏奈ちゃんは恵まれていると思います。
しかも、オケの指揮は千秋がやるわけですし。

最後、杏奈ちゃんが
“この舞台をとりあえず頑張ろう！”と
前向きな気持ちで取り組めるようになったので
ホッとしました。
千秋が振るとなれば、
音楽業界からの注目もそれなりに浴びるでしょうから、
ここで杏奈ちゃんが頑張った成果が誰かに認められて
次に繋げられれば良いと思います。

自分から行動を起こした途端に
世界が受け入れてくれた“天才”千秋やのだめと違い、
杏奈ちゃんは普通の人なので、大変かもしれませんが
頑張ってほしいです。





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感想は以上です、
ここまでお読み下さり、ありがとうございました。

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続きの感想も書きました。
【感想「のだめカンタービレ アンコールオペラ編 AKT8」】

宜しければ、合わせてどうぞ。