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感想:NHK土曜ドラマ「外事警察」第5話 突入*ネタバレあり [テレビドラマ感想]

NHK土曜ドラマ「外事警察」の感想です。
今回は第5話「突入」です。

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以下の記述にはネタバレを含みます。
原案の麻生幾さんの小説は、読んだ事がありません。


前回の感想はこちら。
第4話「裏切り〜消えた爆弾を追え」

各話の感想記事のURLは
他作品と合わせてこちらでまとめています。
テレビドラマ感想一覧:2009年秋冬 放送開始作品


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今回も面白かったです!

のっけから個人的な事で恐縮ですが、
土曜日は、午後八時から別のドラマを視聴している為、
私はその感想を書きながら
このドラマを見ているのですけれども、
今回もその手が止まるほど画面に見入ってしまいました。
ドキドキした……!
前半は、勿論、協力者である下村愛子が
裏切ったのか否かについて。
後半は、突入の判断が正しいのか否かについて、
まさに息を呑む展開だったので
大変面白かったです。
これもいつもの事ですが
真面目に見ているので、放送が終わると
ドッと疲れましたww



まずは、その下村愛子について。
下村愛子が協力者になった理由に、
“愛する夫の介護”が大きく絡む以上、
どうしても“金”が挙げられますが、
実際にはそうでなく、
「私を救ってくれたから」という情でもって
彼女が住本に協力していたというのが良かったです。
金が理由では全く無かったという事もないとは思いますが、
二人がちゃんと気持ちで繋がっていると分かって
私もホッとしました。

このお話では、言わば“先輩の協力者”に当たるニケ渡辺が、
残念な事にテロリストに殺されてしまいました。
まさにニケ渡辺は、下村愛子が持つ一つの可能性で、
もしジュリオ達がもっと早く行動に出ていたら、
彼女もああなっていたであろう事を、視聴者に提示する存在でした。
(拷問に掛けられる/殺される/警察にも切り捨てられる云々)
でも逆に、下村愛子は、
ニケ渡辺ではよく描かれなかった部分を
視聴者に見せる役割を担っていたと思います。
住本とニケ渡辺の間柄は、断片的にしか描かれませんでしたが、
おそらくニケ渡辺も、金を理由としただけでなく、
住本を助けたい・力になりたいとの思いで
彼の協力者になったんだと、実感できました。

住本がニケ渡辺の奥さんに、
「生きているって言って……」と言われたシーンは
私も見ていて辛かったです。
協力者という秘められた立場と、
高額な報酬に伴う危険な任務を踏まえると、
旦那がずっと戻ってこない事実があるだけで、
彼を消された事が表わされています。
奥さんがそれを感じていても──あの刑事に何を言われても、
旦那の生存という希望を口にせずにはいられない状況が、
私にはもう辛くて辛くて。
旦那が既に死んでいると察しがついているのに、
奥さんが悲痛そうな声で「まだ任務中なのよね」と
住本に縋るように言っていたのが
私には印象深かったです。
それに対して、住本が
当初と変わらぬ答えを返したのも……。

また、住本とのつながりを表わすように、
奥さんがニケ渡辺からのプレゼントを持ってきた事も
せつなかったです。
情を抜きにして語れば、
協力者は、任務に成功すれば良いだけの存在です。
寧ろ金品の贈呈は、
住本達が協力者を釣る為に行なう事であって、
協力者から住本に何かをあげる事は
別に必要の無い事なのですが
それでも、そういう物が存在したという事実に
二人の関係の深さが描かれていたと思います。

ただ、やはり、住本の中で
下村愛子を勧誘した際の冷徹さが失われた事には
私はまだ戸惑いを感じています。
勿論、住本にとって
それだけニケ渡辺を失った事がショックで、
彼が今さらながら
協力者が負う危険性を実感したからだとは分かってしますが、
どうしてそれが今なんだろうと思ったんです。
(今でないとお話が成り立たないという
作者側の事情は置いておきますw)
これまでの住本の言動と、外事四課の仕事からいって、
彼らは必要とあれば協力者を作る事が何回もあったでしょうが、
やはり、協力者が敵に殺された事例は、
ニケ渡辺が初めてだったのでしょうか。
それとも、以前にもこんな事はあったけれど、
住本にとってニケ渡辺は特別に親しかった協力者だから
彼はこうなったんでしょうか。
まぁ、住本が協力者を都合良く利用しているつもりでも、
冷たい事を言おうとも、
そんな彼ですら情の部分がある事の表れを、
ニケ渡辺や下村愛子に対する言動で出しただけなのでしょうが、
私の見落としもあるのか、
ふと冷静になると「ん?」と首を傾げてしまいます。



SATの突入シーンは、
別の場所で下村愛子が殺されるかもしれない事もあって
緊張感があったと思います。
確かにあの状況で、突入の後、
SATが対象の誰か一人でも殺してしまえば
大きな国際問題に発展しますよね。
面目は丸つぶれだったけれど、
とりあえず最悪な状況は回避できたようなので
良かったです。



自己対話っぽかったですが、
大人の住本が、父親と母親と会話するイメージシーンがあったのも
大変良かったです。
あそこは、映像に出てくる住本が
子供でないのがポイントですね。

次回はまた住本関係で何かあるようで……。
というか、毎回、本編の最後に挿入される爆破事故後のシーンは
これから先の出来事なんですね。
見るのが楽しみです!





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感想は以上です。
ここまでお読み下さり、ありがとうございました。

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続きの感想も書きました。
第6話(最終回)「その男に騙されるな」

宜しければ、合わせてどうぞ。


2009-12-13 09:25  nice!(1)  コメント(2) 
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コメント 2

ミーマー

本当に面白いドラマですね。最初の冷徹さがなくなったことの疑問が晴れないようですが、住本はその職務の非情さゆえに冷徹な言動を見せているのだと思います。回を追うごとに住本の人間性が見えてきたのだと思います。

by ミーマー (2009-12-13 19:28) 

さくら

■ミ−マ−様
初めまして、こんにちは。
コメントをお寄せ下さり、ありがとうございました。

住本はきっと根は優しい人間なんでしょうね。
母親の為に父親の首を締めようとしたエピソードにも
彼の人間性が出ていたような気がします。
仕事で人が変わってしまうんだなぁと
最終回を見た今では、しみじみと感じています。
by さくら (2009-12-20 03:06) 

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