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感想:ドラマ「相棒 Season8」第5話 背信の徒花*ネタバレあり [テレビドラマ感想]

テレビドラマ「相棒 Season8」の感想です。
今回は第5話「背信の徒花」です。

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下記にはネタバレを含みます。


前回の第4話「錯覚の殺人」の感想はこちら。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-11-11-5

各話の感想記事のURLは
他作品と合わせてこちらでまとめています。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/drama200910



────

個人的な事情で恐縮ですが、
今日は私の体調が悪くて、
テレビを見るのもしんどいなぁと思いながら
視聴していました。
(帰宅してからずっと寝てたので、寝るのにも飽きてた)

なので、中盤までは
「今回はハズレかな。あまり面白くないなぁ」と思いながら
だらだらと見ていたのですが、
終盤、右京さんと神戸さんが揃って
老人ホームに行き、真相を指摘してからは
俄然、興味を持つ事ができて
大変面白く見られました。
自分の具合の悪さなんか忘れるぐらい
見入ってしまいました。



今回は、タイトルによって、
作中で何らかの不正が暴かれる事と、
それが無駄に終わる事が、最初から明らかでした。
私は、右京さんがまた警察組織に対して
無謀な事をするのかなと思ってたのですが、
そうではなく、
国土省の談合事件のお話でした。
ただでさえ道路問題は
政治に疎い私ですら、きな臭いと感じていますので
道路が本当に必要か否かではなく
利権第一で語られてしまう問題が取り上げられた今回は
こうしたテーマを扱う他の回と同様に
ミョーなリアリティがあったと思います。
最後に「こういう話が実際にあってもおかしくない」と
うっすら思えるのが良かったです。

高速道路の新設計画の影響による
老人ホームの立ち退き問題について、
真剣に立ち向かおうとした官僚と、
それを邪魔に思った同僚が争うお話かと思いきや、
実は、立ち退き料をがっぽりとせしめようという
老人ホームの経営者のあくどい考えが元だったとは……。

最後、右京さんと神戸さんが老人ホームを訪れた事によって、
経営者が犯人であるのは、示されたのも同然なので、
その時点で「あ、もしかして立ち退き料!」と
思い当たる事ができました。
でもその前までは、
作中に登場する限りは何か怪しいんだろうとは思えても、
そこまで考えが辿り着かなかったですし、
何より、タイトルの“徒花”に掛かる
「いくら水をやっても咲かない(実を結ばない)植物」が
本当の殺人現場と関係しているとは思いもしなかったので、
上記が分かった瞬間は、爽快感を味わえました。
面白かったです。

遺体の死因が墜落(転落)なのに
それが可能な場所がない……という話は、
懐かしいところで、すぐに、
赤川次郎の「三毛猫ホームズの推理」を思い出しました。
ある一定以上の年代の人の間では
超がつくほど有名な作品なので、
ネタバレをしても支障はないと思いますが
(以下、「〜推理」のネタバレなので、改行を少し入れます)





確か「〜推理」では、
クレーンで建物の一ケ所を釣り上げる事によって、
そのものを傾けさせて中にいる人を墜落死させるのが
トリックなんですよね。
今回の老人ホームも、
作中で六年前に建てたばかりとの説明があったので、
私は、犯人が誰だろうと首を傾げる前に、
「もし、このトリックだったらどうしよう」と、
訝しく思ってしまいました。



今回の真犯人は、老人ホームの経営者でした。
しかし、右京さんが指摘したように、
この事件の裏には、
道路の建設予定地の情報を事前に彼に流したり、
各方面からの融資を受けやすくしたりした
道路族議員が存在する問題が、潜んでいます。
多分、今回の事件でも、
その議員まで罪に問われる事はまずないでしょうね。
これはとても残念な事ですが、
テレビを飛び越えて、現実の世界にいる視聴者達に
問題の存在を提示したのは大きいと思います。
この「相棒」では、
これまでも、こういうお話の回がありましたが
そのいずれもが面白いのが素晴らしいです。

ところで、最後がこのパターン
(真犯人が反省しない展開)で
右京さんが激昂しないのも珍しいですね。
相手に同情を寄せざるを得ない事件だと
右京さんが犯人が優しく窘めて終える事もありましたが、
今回の場合は、そうではなく、
右京さんにとって犯人が、怒るに値しなかったのかなと思いました。



今回は米沢さんの“鉄”っぷりが披露されていましたが、
あの分だと、自宅に本物の電車の椅子を置いて
ああやって映像を見ながら駅弁を食べていそうだと
思えてならず、
ついつい笑ってしまいました。

でも、「相棒」特有の青い映像のせいで、
冒頭で出されたせっかくのおべんとうが
あまりおいしそうに見えなかったのが残念です。

この映像の青みは、
昔の「相棒」ではなかった特色なので、
たまに再放送などでその頃の回を見ると
違和感を覚えます。
個人的には、青すぎるのもどうよと
あまり好ましくは思っていません。



────

感想は以上です。
ここまでお読み下さり、ありがとうございました。


続きの第6話「フェンスの町で」の感想も書きました。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-11-26-1

宜しければ合わせてどうぞ。


2009-11-19 02:12  nice!(0)  コメント(0) 
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