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感想@アニメ「青い花」第7話:若葉のころ*ネタバレあり [アニメ感想]

アニメ「青い花」の第7話「若葉のころ」の感想です。
ネタバレを含みます。
私は、原作の漫画は未読です。


前回の第6話「嵐が丘(後編)」の感想はこちら。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-08-06

各話の感想記事のURLは、他のアニメ作品と共に
こちらでまとめています。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-06-27


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藤が谷女学院の文化祭の劇
「嵐が丘」が上演された後のお話でした。

尺は少ないのですが、
要所で挿まれていた京子ちゃんの描写がせつなくて
良かったです。
前の感想にも書いたとは思いますが
最近の堀江由衣さんが、堀江さんらしくなくて良いというか
……主役を張ってた時のかわいらしいお声ではなく、
脇役として抑え気味の、しっとりとした落ち着きのあるお声で
私は大変好きです。
それが、京子ちゃんの魅力を更に出していると思います。

文ちゃんは文ちゃんで、
“付き合っている(付き合おうとしている)恋人”としての
悩みがあるけれど、
京子ちゃんの、
“未だに好きな人(杉本先輩)への思いを断ち切れない”現状が
平行して描かれているのが、とても良いと思います。
悩みを他人と比較すること自体、意味のない事ですが、
それこそ、京子ちゃんには
文ちゃんの悩みですら羨ましいことかもしれませんので、
同じ人を好きでいながらも
立場は全然違ってしまった二人が
同じ回で描かれているのは良いなぁと思いました。



さて、今回は、
文ちゃんが杉本四姉妹+お母さまと会うのがメインでした。
いやぁ……
女性同士の恋愛が当たり前の事として描かれている世界だと、
それが家族にバレても衝撃が少ないんですね。
杉本先輩がカムアウトした後、
その場にいた皆がギョッとしたものの、
それからは平然としていたのが興味深かったです。
一番大胆だったお母さまが、とても素敵でした。

ただ、文ちゃんの声がとても柔らかいので、
同じ声質の能登さんを長女役に持ってくるのは
止めた方がいいのではないかと思いました。
声そのものが似てるわけではないので
聞き間違える事はさすがに無いですが、
印象は確実に似ているので、
文ちゃんと長女の会話の部分だけ、色がぼやけている気がしました。
四姉妹の声の違いは出ていたと思うので、
同じ路線でも別の声優さんの方が良かった気がします。
(個人的には、私は能登さんが好きなので
この作品でもお声を聞けて嬉しかったです)



杉本先輩について。
前回の終わりで、大好きだった先生に声を掛けられた事で
ポロッと泣いちゃったのを機に、
彼女の中で何かが変わっちゃったようですね。
まるで、感情を抑えていた金具の一つが外れていたようでした。
これまでは、学校という場でしか杉本先輩が描かれなかった上に、
文ちゃん達の視点が主だったので
“なんでも飄々とこなしてしまう凄い人”との
イメージが強かったですが
今回は本当の彼女の姿がよく現われていたと思います。
特に、杉本先輩がお姉さん方に言葉でやり込められたシーン。
文ちゃんや京子ちゃんからすると
杉本先輩は“お姉さん”ですが、
家の中の彼女は“末っ子”なわけで、
そういう顔がちゃんと出ていたと思います。

杉本先輩のカムアウトは唐突過ぎると、私は思いました。
多分、杉本先輩にとっては、
“文ちゃんを家に招待する事=彼女を恋人として親と姉に紹介する事”
かもしれず、
最初から決めていた事なのかもしれませんが
私には当てつけのように思いました。
しかも、お姉さんやお母さんに対する当てつけではなく、
未だに先生に対して心を揺らしてしまう自分に対してのように見えました。
だからこそ、お姉さんに「あんたはバイセクシャルだ」と言われた瞬間、
杉本先輩はカチンときてしまって
ああいう過剰反応を見せてしまったのかなと思いました。

それにしても、自宅に招待しておいて、
話の雲行きが悪くなったら自分だけ自室に逃げて、
恋人をそのまま放っておく──って
凄い状況ですよね。
あの時の杉本先輩は、確か文ちゃんには声を掛けてましたが、
あそこは腕や手を掴んで無理にでも文ちゃんを同行させるべきだろうと
思いました。
文ちゃんも、ああいう(カムアウト直後)状況で
相当しんどかったと思いますが、
お母さまやお姉さん方が女性同士の恋愛に馴れている?お陰で
修羅場にならなくて良かったです。
というか、お母さんやお姉さん達にとって文ちゃんは
いてもいなくても同じ存在のようでした。
杉本先輩がいた時も、彼女が引っ込んだ後も、
彼女たちは文ちゃんそっちのけで盛り上がっていたので。



それより、文ちゃん。
藤が谷の文化祭の次の日に休んでいるのを見て、
私は思ったのですが、
この子は、
傷付きたくないという感情が防衛本能を起こすだけではなく、
彼女なりに事実を受け止める覚悟を作るのが
遅い子なのかと思いました。
勿論、基本的に“逃げちゃう”子ではあるのですが
逃げてる時間を無駄にしてないですよね。
それを、考える時間にちゃんと当てているようです。

杉本先輩が、文ちゃんに対して積極的な行動を取っている時は
これでも良いのかもしれませんが、
今回のラストで「付き合えない」と言った杉本先輩が相手だと、
文ちゃんはいつまでも逃げてばかりじゃ駄目だと思います。
過去の恋愛についても、自分から杉本先輩に明かした事ですし、
この際、見ている私がびっくりするような積極さを
文ちゃんが見せてくれないかなぁと、期待しています。



最後のシーン。
“嵐が丘”の舞台が終わった後なのに
文ちゃんは現実で嵐のまっただ中にいるのが、イミシンでした。



────

感想は以上です。


続きの第8話「恋は盲目」の感想も書きました。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-08-20-2


2009-08-19 15:35  nice!(0)  コメント(0) 
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